第7回 翼竜ワイバーンだった!!
時は少々遡り――
「全く……初めからこうしていれば良いものを……」
不満げにそう口にするヴァンパイア・ジルは、一呼吸空け、ゆっくりと背筋を伸ばす。背骨がパキッパキッと背筋を伸ばすのに合わせ音を鳴らす。
それから、肩甲骨の可動域を確かめるように肩を回し、首の骨を二度、三度と鳴らし、ジルは脱力する。銀の矢を受けた両足はすでに完治し、傷痕も残ってはいない。
入念に自らの体を解したジルは、鼻から息を吐くと、右方向へと視線を向ける。そこには、数十体の黒鬼と数名の閃鬼の姿があった。
黒鬼達はロープを握り、それを必死に引っ張り、閃鬼達はそのロープの先、緩んだ地面へと目を向けていた。そこから伸びるのはか細い鬼姫の右腕。それが、しっかりとロープを握りしめていた。
「後の事は任せますよ? いいですね?」
鬼達に確認を取るようにジルはそう尋ねた。
黒鬼達はそれに答えないが、知能の高い閃鬼は了承したと言うように小さく会釈をする。
「とりあえず、私は先に行く。彼女にはそう伝えておいてください」
それだけ告げ、ジルは黒のマントを広げ、空へと飛び立つ。
「さて……余計な足止めを食らってしまいましたね。全く……」
ボソリと呟いたジルはフッと息を吐き出し、一気に飛び出す。一馬達の向かった方角へと。
ジルが飛び出し数分後――
「ゲホッ……ゲホッ! 何してんのよ! 遅すぎよ!」
ようやく、地面から引きずり出された鬼姫は、ペッペッと口の中の土を吐き出し、不満げな眼を鬼達へと向ける。
黒鬼達は気にした様子はなく、ロープの後処理をしていた。そして、閃鬼は彼女の言葉を聞き流していた。こう言う理不尽な物言いには慣れているのだ。
テキパキと動く黒鬼。それに指示を出す閃鬼。
完全に無視される形となり、不服そうに頬を膨らせる鬼姫は、立ち上がり衣服に付いた土を払う。
それから、周囲を見回す鬼姫は、ジルの姿が無い事に気付き、一層むくれた表情で目を細めた。
「ちょっと、アイツはどうしたのよ」
近くにいた黒鬼を掴まえ尋ねると、黒鬼は言葉を理解していないのか首を傾げる。そんな黒鬼の反応に、ピクリと右の眉尻を動かした鬼姫は、瞼を閉じギリッと奥歯を噛んだ。
「ったく……役に立たないんだから」
不満げにそう言う鬼姫は、一度、二度と屈伸運動を行い二度、三度と跳ねるようにジャンプする。土に埋もっていた事もあり、体がやけに軽く感じていた。
軽い準備運動を終え、鬼姫は周囲にいる鬼全てに聞こえるように声を上げる。
「あの木偶の坊はどうしたのよ!」
鬼姫の声に動きを止める黒鬼と閃鬼は互いに顔を見合わせ首を傾げ合う。
そんな反応にムスッとした表情を浮かべる鬼姫は更に言葉を続ける。
「何よ! いないの? あの木偶の坊! そもそも、あんた達よりも、あの木偶の坊が入れば、アイツに出遅れる事もなかったんじゃない!」
苛立ちから声を荒らげる鬼姫に、近くに居た閃鬼は身振り手振りで何かを伝えようとするが、それは伝わらなかった。何故なら、鬼姫が全く閃鬼を見ていなかったからだ。
故に、諦めたように閃鬼は吐息を漏らし項垂れる。そんな閃鬼に同情するように周囲の閃鬼・黒鬼共に困った表情を浮かべていた。
そんな折、周囲に濃い霧が立ち込め、大地を揺るがす重々しい足音が響く。
その足音に鬼姫はキッと目尻を釣り上げ振り返る。
「ちょっと! 木偶の坊! 何処行ってたのよ!」
鬼姫が声を張るその先、霧の奥に浮かび上がる山のような巨大な影。それは、太い足をゆっくりと動かし、地響きを広げる。
ダルンダルンの腹がタプンと揺れ、遅れて野太い声が響いた。
「遅ぐなっでごべんどぉ」
「うっさいうっさい! あんたのせいで、アイツに出遅れたじゃない!」
地団駄を踏み怒鳴る鬼姫に、困ったように右手で頭を掻く巨大な鬼は、更に野太い声を続ける。
「ぞんだごと言わでてもぉ……」
「うっさい! うっさい! あんたは黙ってあたしの言う事、聞いてればいいのよ!」
巨大な鬼に反論などさせないと、右腕をグルグルと回しながら鬼姫は怒鳴った。一層困り顔の巨大な鬼だが、その顔は鬼姫からは全く見えていない。
ゆえに、鬼姫は構わず声を荒らげる。
「大体、あんたがいれば、コイツ等だって、こんな苦労しなくて済んだんじゃない!」
「そ、そでは、ごべんどー」
頭を掻きながら謝罪する巨大な鬼に、周囲の閃鬼・黒鬼は気にしなくていいと言うように小さく頭を横に振っていた。
そんな状況にも関わらず、鬼姫の怒りは収まらず、
「謝れば済む話じゃないんだから! 大体、あんた人の何倍もの大きさのくせに遅くなるってどう言う事よ! 本来なら、あんたが一番先につくべきじゃないわけ!」
と、語気を強める。
圧倒される巨大な鬼は、「ごべんどー」と野太い声で謝り続けた。
数分にも及ぶ鬼姫の理不尽な罵倒に、巨大な鬼は文句ひとつ言わずただただ謝罪。そんな光景を他所に周囲の閃鬼と黒鬼は後処理作業に移っていた。
「ぜぇ……ぜぇ……」
絶えず罵倒し続けた鬼姫は、肩を上下に揺らし呼吸を乱していた。流石に息切れする鬼姫に心配そうな眼差しを向ける巨大な鬼は、
「だいどーぶか?」
と、相変わらずの野太い声を発する。
しかし、それが火に油を注ぐ結果となる。
「うっさい! うっさい! あんたなんかに心配される筋合いないんだから!」
「ご、ごべんどー」
巨大な鬼は両手で頭を抱え謝り、鬼姫は「うっさい! うっさい!」と声を荒らげていた。
そんなやり取りの後、ようやく、冷静になった鬼姫は置かれた状況を思い出す。
「そうよ! あんたみたいな、木偶の坊の相手をしてる場合じゃないの!」
「ぞ、ぞんだぁ……。オデ、呼ばでだだげだど……」
「うっさいわね。今から、木偶の坊のあんたにしか出来ない事をしてもらうんだから、それでいいじゃない」
「お、オデにじか、出来ないごと? オデ、おじひべのやぐにたでるんが?」
鬼姫の言葉に、巨大な鬼の表情はパッと明るくなる。鬼姫の役に立つと、言う事が彼にとっては何よりも至高の時なのだ。
嬉しそうな巨大な鬼に対し、鬼姫は真剣な表情で告げる。
「私をぶん投げなさい」
突然の鬼姫の言葉に、巨大な鬼は大きな目玉をパチクリとさせ、やがてその言葉の意味を理解したのか、両腕を大きく振り叫ぶ。
「そ、そんだごど、む、無理だぁぁぁぁ」
拒否する巨大な鬼は、大きく頭を振る。
しかし、鬼姫の鋭い眼差しに睨まれ、巨大な鬼は息を呑んだ。殺気を感じ取り、同時に巨大な鬼の脳裏によぎる。
――鬼姫に嫌われる!
と。
巨大な鬼にとって、それほど、鬼姫は特別な存在。彼女に嫌われる事が何よりも怖かった。
その為、巨大な鬼は唇を噛み締め、静かに頷く。
「わ、わがっだんだなぁ……。オデ……おじひべ、投げる」
「分かればいいのよ。いい、この方角に全力で投げなさいよ。加減とかしたらあんたとは絶交だから」
「わ、わがっでるんだなぁ……。オデ、ぜんぞくで投げる!」
巨大な鬼の大きな手が風を掻き分け、鬼姫へと伸びる。そして、そのまま鬼姫を優しく掴み上げると、
「ごの……ほうがぐじ……」
大きく振りかぶり、重々しく体を揺らしながら左足を踏み出し、右腕を振り抜く。小柄な鬼姫はその身を丸くし、勢いよく投げ出された。
その頃、先に一馬達を負ったジルは、薄暗い空を優雅に舞っていた。
ヴァンパイアであるジルにとって、この程度の暗さは何の苦も無く、周囲の風景は鮮明に映っていた。
「どうやら、この方角で間違いないようですね」
青白い顔に薄っすらと笑みを浮かべるジル。地面に刻まれた炎帝の僅かな爪痕を目視で確認し、改めてその行き先へと目を向ける。
そこにはそそり立つ切り立つ崖。あれが目指すべき山脈なのだと、ジルは瞬時に理解する。
「なるほど……これは、四大聖霊に匹敵するだけの力はありますね……」
その眼がとらえるのは、その崖の頂上に巣食う巨大な竜の姿。そして、その竜が放つ強烈な波動。彼もまたジルの存在に気付いていた。
恐ろしいほどのプレッシャーを、これほどまで離れた位置にいても感じ、ジルは静かに笑む。
「これは、流石に私一人で相手をするのは厳しいですね」
そう言い、空中で動きを止めたジルはゆっくりと振り返る。
「彼女と合流し――」
直後、身を丸くし風を切る鬼姫がジルの横を通過する。瞬くジルは、すぐに振り返り、目を見開く。
「ちょ、お、鬼姫! む、無茶が過ぎますよ!」
慌てた様子のジルは、すぐに動き出す。高速で飛ぶ鬼姫を追って。
時を同じくして――
一馬達は崖を登っていた。もちろん、よじ登っているわけではなく、玄武を纏ったリューナの力を使用し、断崖絶壁の崖に土の足場を作り出し、階段のようにして登っていた。
当然、体力は消耗するが、それを最小限にしつつリューナは足場を作り出していた。
先頭を行くリューナ。その後にキャル、紅、一馬の順に続く。この並び順にも理由がある。
もしも、この状況で鬼姫とジルが来た場合、リューナはその二人と率先して戦わなければならない。そして、その援護をキャルが行い、状況を見て紅も炎帝を召喚。もし、それが出来ない場合は、一馬が青龍を呼び出し、一気に崖を登る。
とりあえず、これが、今一馬達に出来る最大限の策だった。
しかし、頂上は果てしなく遠い。
大分、進み、地上は遠く見える。それでも、頂上はまだ見えない。この判断は正しかったのか、そう思う一馬だが、それを口にはしない。
今更、時間を巻き戻し、判断を覆す事など出来ないのだ。
誰もが言葉を発する事なく、黙々と崖を登る。そんな中、突如響く。
『来るぞ!』
一馬の胸ポケットから青白い光と共に、青龍の声が。
だが、身構える前に、それは訪れる。衝撃が崖を襲い、波状にその壁を抉る。同時に、リューナが積み上げてきた足場をも砕き、大量の砕石と共に一馬達四人を宙へと投げ出した。
「ッ!」
表情を強張らせる一馬。この高さから落ちたら、間違いなく死ぬ。もし、生きていたとしても降り注ぐ砕石に押しつぶされ、死ぬ。
どうあっても死しか見えない状況下で、一馬の眼は目撃する。崖に衝突したモノの姿を。
「お、鬼姫!」
思わず声を上げる一馬。
体を丸めていた事もあり、鬼姫の体は崖に衝突後、弾んだ。そして、一馬の声が聞こえたと同時に、鬼姫は丸めていた体を起き上がらせ、その赤い眼光を一馬達へと向け、叫ぶ。
「追いついた!」
不敵な笑みを浮かべ、自分の背丈以上の刃を持つ長刀を右手で振り上げる。殺気が周囲を包み込み、強烈なプレッシャーがその場にいた全ての者を襲う。鬼姫を含む、全ての者を――。
「な、何よ……これ……」
強烈なプレッシャーを背に受け、表情を強張らせる鬼姫。
「これが……翼竜の――」
状況をいち早く理解するリューナ。
「このままじゃ……」
そのプレッシャーよりも、落下する現状を危惧するキャル。
「お願い……炎帝様……力を……」
胸の前で手を組み、炎帝の祈りをささげる紅。
「ッ! こんな時に――」
奥歯を嚙み、最悪なこの状況に苦悶する一馬。
何をするべきか、何を優先するべきか、思考をフル回転させ、一馬は考える。その間、一馬の眼には、全てのモノがスローに映る。
落下していく自分達も、降り注ぐ砕石も、長刀を振りかぶる鬼姫も。
それほど、一馬は集中し、周囲の状況をその視野に収めていた。
(優先すべきはなんだ? 俺はどうすれば――)
まず、目が向くの紅。そして、キャル。
(リューナは玄武を纏ってる。でも、二人は――)
一馬の表情は強張る。当然、このまま落下すれば、リューナ以外は死ぬ。いや、武装しているリューナも死ぬ可能性は少なからずある。
だが、一馬の頭の中にはそんな考えは一切ない。それだけ、玄武を信頼していた。
そんな中、轟く。青龍の声が――
『一馬! 今すぐ我を召喚しろ!』
「えっ?」
思わずそんな声を上げる一馬。だが、すぐに青龍の言葉の意味を理解する。
『我の……領界を侵す不届き者よ――』
木霊する声と共に上空で淡い緑色の光が凝縮される。
瞬時に右手をかざす一馬は、早口で言葉を紡ぐ。
「我が呼び声に応えよ。邪悪なる者を浄化し、全てを清めよ!」
一馬が言葉を紡ぐとほぼ同時だった。
鬼姫は手にした長刀の刃に炎の渦をまとう。
「ホント、鬱陶しいんですけど!」
空中で体勢を変え、鬼姫は体の正面を上空へと向けた。
そして、一馬と鬼姫の眼は同じものを目視。また、その視線を向けられた者も二人を目視し、放つ。
――グガアアアアアアアッ!
と、言う咆哮と共に、その口に凝縮した淡い緑色の光を――。
それに遅れ、
「逆巻け! 青龍!」
と、一馬はスマホ型通信機をかざし、
「燃え尽きろ! 豪炎!」
と、鬼姫は振りかぶった長刀を振り抜く。
眩い青白い光が周囲を包み、紅蓮の炎が空を登り、淡い緑の光がそれと激しく衝突。後に衝撃が波紋状に空に広がった。
その衝撃により、更に崖が破壊され、大量の砕石が弾け、土煙が一帯を包み込んだ。
地上へと叩きつけられる青龍。その体は一馬達を守るように球体を描き、その上空には土の盾が作られ、それがボロボロと崩れ落ちる。
淡い蒼色の肢体がゆっくりと動き、顔が持ち上がる。鋭い眼は上空へと向けられ、透き通るような蒼い鱗には僅かな傷が生じていた。
『なるほど……俺達に匹敵する力……』
崩れ行く土の盾の向こうに僅かに見える巨大な影。大きな翼が空を掻き、突風が吹き荒れる。
「っ! ちょっと! どう言うつもりよ!」
声を荒らげるのは一馬達と共に青龍の体に守られる鬼姫。未だ炎の燻る長刀を振り回し、文句を言うが青龍は気にせず、
『文句なら主に言え。俺は、貴様など助ける必要はないと進言したが、主がどうしてもと言うのでな』
と、不服そうに口にし、ギロリと一馬へと目を向けた。
苦しそうに胸を押さえ、両膝を着く一馬はそんな事には気付かずただただ奥歯を噛み締める。相当、無理をした事は明白だった。
一馬の状態から自分がここに滞在できる時間は短いと理解している為、青龍は鬼姫を無視し上空の翼竜を睨む。
「す、すみません……」
青龍の丸まった体の内側から震えたリューナの声が僅かに聞こえる。
一馬と同じく苦し気に表情を歪め、僅かに呼吸は乱れていた。
『謝る必要はない。お前は最善を尽くした。だが、どうやら玄武の力では相性は最悪だったな。自慢の盾もこの有様だしな』
リューナの行動に賛辞を送り、玄武の力へのフォローをする。
「玄武様と相性が最悪と言う事は……」
『アレは風だ。力が届かぬ範囲とは言え、玄武の領域を容易く侵す事が出来たわけだ』
苦しむ一馬に寄り添う紅の言葉に、淡々と青龍は答えた。
「それじゃあ、リューナさんはあの翼竜と――」
『戦えないな。戦えば、間違いなくやられる』
翼竜を見上げるキャルへと、そう返した青龍はゆっくりとその体を浮き上がらせる。
『ならば、俺が戦うしかないだろう。全く……奴らが朱雀の足止めをしているわけだ……』
「せ、せい……りゅう……」
『案ずるな。時間は限られているが、出来うる限りの事はしよう』
途切れ途切れの一馬の声に青龍はそう答え、その長い肢体を揺らし空へと舞う。淡く透き通るような美しい蒼い鱗が煌びやかに輝き、様々な青色を彩って見せた。
その姿に両翼を羽ばたかせる翼竜は、強靭な尾を右へ左へと揺さぶって見せ、
『ほぉ……龍……か。面白い。どちらが上か、確かめようじゃないか!』
大口を開き、翼竜は口の中に風を圧縮する。
『どちらが上かなど興味はない。俺は俺のはすべき事を全力で実行する』
青龍もまた大口を開け、口の中に青白い光を凝縮させる。青龍の体は尾の方は淡く、頭の方は濃く、美しい蒼のグラデーションを作り出し、鱗一枚一枚を発光させていた。
空気中に漂う水分を全身に取り込み、それを口の中へと集める。本来ならば、自ら作り出せるが、この地ではそれが出来ない。それほど、この地と青龍の相性は最悪だった。
それでも、青龍は今、出来うるだけの全力の一撃を放つ。
――ガアアアアアアッ!
咆哮と共に逆巻く水撃が放たれる。それに遅れ、
――グガアアアアアアッ!
翼竜の咆哮。淡い緑色の輝きと共に放たれる渦巻く風。
両者の咆哮が激しく衝突。青白い光と淡い緑色の光が弾け、強烈な爆発が天を襲う。
弾けた風は暴風となり吹き荒れ、水は雨粒となり地上へと激しく降り注ぐ。衝撃は地上を僅かに揺るがし、重々しい重圧が一馬達を押しつぶす。
「こ、これが……聖霊の戦い……」
思わず一馬は呟く。そして、紅、キャル、リューナも初めて体感する。
『相殺か……。面白い。貴様の名を聞かせてもらおう! 俺は、水を司る守護聖霊! 青龍!』
聖霊と――
『……青龍。そうか。四獣と呼ばれる聖霊か。良いだろう。我が名を刻め! 翼竜――ワイバーン!』
それと同等の力を持つ、怪物同士の戦いを。