─キリコの暴露浦島─
はいはいはいはい。
もう分かるよ。次もまた変な奴が出てくるんだろ?
なんとなく分かるよ。
ってか、もう確信にも似た予感を持つわ!
ここまできたらな!
「ん?あれは…………」
またも、目の前に変なのが見えてきた。
簡潔に説明しよう。
それは、亀と子どもたちだった。
そして、子どもたちは亀をいじめていた。
「浦島太郎かよっ!!」とツッコミをいれたいところだが、俺はそれを無視した。
無視しながら、その集団を横切る。
「なに無視してんだよ!?」
だが、横切れずに、子どもたちから苛められている亀にツッコミをいれられる。
「いやぁ、だって面倒臭いじゃんか」
俺は本音を告げた。この際、亀が話せたことなどどうでもいいのだ。
「たとえ、面倒臭くても助けろよ!それが主人公だろ!?それが……それがキリコだろ?!」
次は子どもたちから、熱烈な言葉がきた。
亀が言う場面ではないのか。
ってなにそれ。俺、まだ誰も助けてないよ。
そんなキャラ位置に設定されてないよ。
「いや、もうお前らはみたいなの面倒だよ……。……あれ、ってかその亀。さっきの亀じゃね?」
俺は少し気付いたことを言ってしまった。
だが、この言葉は言っては駄目だったのだ。
「あ、はい。あのときはお世話になりました」
亀はそう告げた。
そう、その言葉のせいで───────
「なら大丈夫だろ!お前は雷みたいに速いんだから!苛められるわけねぇだろ!子ども倒せ!それができなくても逃げろ!その速すぎる足で!」
─────そのせいでツッコミをいれてしまったのだ。
「いえ、あれはあの時の設定なので、今はできません」
「設定とか言うな!裏事情ってぽくきこえるわ!」
「いえ、裏ではなく、大人の事情です」
「どっちも同じ感じだろ!」
「まぁ、似たり寄ったりしてますからねぇ」
「悟ったみたいに言うな!気持ち悪い!」
怒鳴る怒鳴る。突っ込んでしまえば、言葉が出てくる出てくる。俺のキャラ位置は果たしてなんなのだろうか。
「って!さっきのあれはお前がここで出てくる伏線かよ!ビックリしたわ!」
「いえ、当初はそのようなつもりはなく。あれはあれで終わりなんですよ」
「作者適当だなぁ!おい!」
作者を侮辱した。この際、攻撃対象は関係ないのだ。
「で、結局。助けますか?助けませんか?」
亀は俺に問う。
「いや、無理。助けるとか無理。うん。ってか、お前は当初の設定使って、ここから抜け出せよ。もう喋ってるんだからそれくらいもうしよろ。うん」
「いや。浦島太郎の話的には、ここは……さぁ?ね?ね?」
「助けてほしいみたいな目をするな!」
怒鳴る俺。プライドなどないに等しい。
そうやって話していると。
急に亀の雰囲気が変化し、話を変え始めた。
「さて、ここら辺で終わりますか」
「なにをですか?」
「このキリコシリーズを」
「早いな!おい!」
亀の爆弾発言にツッコミをいれた。
「いや、まぁあれじゃん。なんかさぁ。考えてみれば、キリコがなぜあんなめにあっているか?とか理由ないじゃん。だから、いつでも終われるんだよね。」
「またもや、大人の事情ってやつか。まぁでもそうだよな。このままだと、バトルとかになりそうな予感もなくはないし」
「あ、それはないですね」
「さいですか」
「さいですよ」
いくらなんでも戦闘描写はいれたくないらしい。主に作者が。
「いえ、これはただ単にワタクシ個人の意見ですよ。だって、このキリコシリーズ。戦闘描写入れる余地ないですからね」
「まぁ、確かに」
「唐突に異能とか特殊スキルとか入ってきたら、それはそれで困りますからね」
「確かになぁ~。こんなギャグで戦闘描写唐突に入れても、不完全極まりないもんな」
「えぇ。だからなんとしても戦闘描写だけは駄目ですよね」
「まぁな。……ところで、俺たちはなんの話をしているんだ?」
「ちょっとした暴露を」
「なるほど。理解した」
なんとなく亀とは気が合う気がした。
ただ、亀は喋り方が曖昧でバラバラなのも理解した。
作中のキャラが裏事情を暴露する。
こんなのがしたかった(笑)
作中ではとても生意気なことを言ってますが、実際はあのようなことは思っていません。
不快になられた方がおられましたら、謝罪します。
まぁネタと思ってください(笑)
それでも実際問題では、
迷ってはいますけど(笑)
読んでくださってありがとうございました