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【プロットタイプ】最低限の高低差

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。

これは読者様の問題ではなく、私の問題。


詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。


注意事項2

何でも当てはまる、最低限の基準。

これが出来てないと何処かしら問題が起きてしまう。

という基準。

でもこれね、人によって大きく違うんですよ。


だから諍いが起きるのですが。

自分の機嫌は自分で取る。当たり前な事ではある。が、常にこの規則が適応される訳ではない。

最低限の身嗜みは整えた上で、相手が何もしてくれないのに、自分の格好に対してケチを付けて来たら、『じゃあその分の苦労は貴方が負担してくれるの? 何か私に見返りは?』となる。

妊娠出産の最中に、風俗へ行く。そして病期を貰って自分に移されたら、『お前、私に何してくれるの? ただでさえ大変なのに、問題事増やすなよ』である。

とどのつまり、相手に対して『非がある』時にのみ、この規則は適応外となる。

そこが明確でないから、『何をしてもいい許してくれる都合の良い相手』を『自分の機嫌は自分でとる』と一部の輩が勘違いするのだ。

しかし意外とこうしたところの根本的な『ズレ』というのは、価値観が元になっている事が多い。


「男女に身体的なところ意外の差は無い。と思っているんだけど、意外とそうでは無いのかも知れないね」

鏡花が何時もの様に口を開く。しっとりとした年相応の低い女声。この時の鏡花は普段の悪ふざけとは異なり、真面目な話をしたがっている時だ。

だから顔を上げて鏡花を見る。風呂上がりでもないのに、頬は朱色に、デコルテには湿疹が出来ていた。其れを見て今の言葉の重さをしっとりと味わった。

「瑠衣、今の私の話は――」

不安げな声。苛立っているというよりも、今の話に価値が無いことに怯えている。

「安心しろ。聞いてる」

「『自分の機嫌は自分でとる』これ、男性の方がよく使う言葉だと私は思うんだけど、この言葉が適応されるのは、『相手に非がない』時のみ。相手に非があるなら、其れは適応されない。でもね、これ『価値観』が物を言うんだよ。

デートの時にブランドコスメで化粧をして会うのが、自分にとっての最低限の身嗜みなら、相手に相応の事を求めるのはおかしな事じゃない。

よく話題に上がる素麺。『ザルのまま出すだけだと、栄養バランスが。他におかず付けないと』っていうのがその人の最低限基準なら、『素麺だって楽じゃない』と来るのも分かる。茹でるのだけでも大変だけどね。暑いし」

鏡花の肌の赤みを見て、今此奴がどのような状態か再確認する。普段とは思考も感情もやや異なる。非常に本能的な部分で会話を試みてる。つまり、相手に分かりやすく伝える。という部分が欠落している。言いたいことを言っているだけ。言葉が長いのはその為だ。

そこまで考えて、足早に鏡花に質問するのではなく、まとめる事にした。

人間、誰しも『最低限』という基準がある。この場合は身嗜みや、矜恃に当たるだろう。

だが其れは皮肉にも人によって異なる。自分にとっては許せない事が、相手にとっては許せてしまう。其のズレが今回の様な論争を巻き起こすと言いたいのかも知れない。

「『最低限の基準』、これの高低差で諍いが起きると」

「そういうこと」

最低限の基準、何にでもあります。

『これをしないと落ちぶれる。私も貴方も駄目になっちまう……』このライン。

世間で言う身嗜みとかマナーですね。


私の中での規準を出しましょうか。

社会人だと、定時出勤、定時退社。

オンラインゲームだと、デイリー、ウィークリー。


これを熟さないと、この人との縁が切れちゃうな。駄目になっちゃうな。こういうの。


で、これ、人によって違うんですよ。

*好きな人に恥かかせない為に、ブランドコスメでメイクして会う。

*相手の栄養バランスを考えて、素麺だけじゃ物足りないから何か付ける。

これが最低限の基準になる人もいるでしょう。


ただこういう人って、最低限の基準が高いんですよ。

俗な言い方と私の感情を交えると、

『え、そこまでする? 頑張り過ぎじゃない?』


でもその人にとってはそれが最低限の基準だし、其れを下回ると恥に繋がるから、相手にも其れを求めるんです。

『(私が最低限ここまでしてるんだから)何かしなさいよ』

『(私がここまで最低限頑張るんだから)大変なのよ』

この大きなズレが多分論争に繋がってる。


これね、大きな視点で見れば、私達にも十分当てはまる議題。

*デートの時に十日間も風呂に入らず、髪の毛ボサボサで、服ヨレヨレで、鼻毛出したまま、眉毛繋がったまま、会わないで。

*水と乾麺渡しただけで、料理とは言わなく無い?


『(其れをすると一緒にいて恥だから)ちゃんとして』

『(料理って出来上がった物を出すのだから)手抜き過ぎじゃない?』


こういう自分の見栄とか矜恃とかの話なんです。

大きな視点で見れば、高低差はあるけど、大差ない話。


怒るじゃんないですかぁ。

身嗜み全然駄目でデート行ったら『アンタさぁ』って。

ただでさえ妊娠出産で苦労してるのに、問題持ち込まれたら『お前さぁ』って。苦労増やすなよ!! って。


そこまで相手に非があったら『自分の機嫌は自分でとる』適応外だよ。

でも相手に『非がある』と思うの、価値観の高低差さが原因だから、一生埋まらない溝だよね。

という話。

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