決闘(ワンサイドゲーム)
そんな訳で、学院主席と決闘することとなった俺は闘技場に来ている
こちらに来て、初めての対魔法使いだ
闇属性すら廃れたこの世界の魔法には何があるのか見ておかなければならない…
かなりの闇属性魔法使っちゃってるからね…
ないって知っていたら使ってないよな…
まっ…先生達も信じてないし気にしたら負けか…
「ふっ…逃げずにここへ来たこと後悔させてやろう…」
「じゃあ俺はお前を三途の川に航海へ出させてやろう」
「上手く言ったつもりか?」
「いーや、巫山戯てるだけだね。君相手には魔力の一万分の一で充分だからね」
さて…乗ってくるかな?
「貴様…戯言を…」
「んなことは置いといて……先生、早く始めましょう…」
首だけ動かして先生に確認をとる
「わかりました。では、両者共に準備はいいですか?…いいですね。これより、決闘を行う。使用可能なのは魔法のみ。武器の使用は認められない。両者構え……始めっ!」
「焔よ、雨となりて我が敵を殲滅せよ《フレアレイン》」
ポーネントの詠唱で上級魔法の焔の雨が降り注ぐ
「魔の全てを喰らい尽くせ……《魔法喰い(スペルイート)》」
闇が魔法とポーネントを包む
そして魔法は消え、魔力は三分の二喰らう
「素はミスリル、形は槍、数は千、用途は警告。万物創造《創造》」
千のミスリル槍が空に浮かぶ
「狙い(ロック)」
千のミスリル槍がポーネントに狙いを定める
「行け(ゴー)」
千のミスリル槍がポーネントに刺さるようで刺さらない位置を貫く
「ひっ………」
ポーネントは気絶した (笑)
【決着がつきました。決闘を終了致します】
「………はっ⁉勝者、トウム・ツキカゲ‼」
「貴様っ‼どんなインチキを使ったのだ‼主席が負けるわけないだろうっ‼」
取り巻き其の1的な奴が難癖つけてくる
「ガラサリル学院次席、貴方は今のアナウンスを聞いてなかったの?あの魔法に誤魔化しは効かない。あれは純粋な力の差よ」
「なっ……ならばっ!そこの平民っ!僕と決闘しろっ!コテンパンにしてやるっ‼」
「別にいいよ。今からしようか?」
【決闘、受け付けました】
「いいだろう。覚悟しろっ‼風よ、不可視の槍となりて、我が敵を撃ち滅ぼせ‼」
不可視 (笑)
あいつ馬鹿だ…いくら目に見えないと言っても、魔力を使うのだから魔力の塊をよければいいだけじゃないか…
「凍りつくせ…《絶対零度》」
絶対零度が空気に含まれていた水分さえも凍らす
俺の手前で元風の槍が停止して砕け散る
ガラサリルは絶対零度で作った氷の檻の中に入っている
「素は氷、形は剣、数は十、用途は黒髭危機一髪。万物創造《創造》」
氷でできた剣が十本できる
ついでに檻に剣が一本通せるだけの穴が十できる
「黒髭危機一髪っ‼スタートッ!」
………てなかんじであの後、学院次席、学年主席、次席を潰した俺は晴れて学院主席となりました
あれっ?なんで決闘したのだっけ?
まあ、いっか……
「ふい~やっと終わった~……あっウィラン~終わったぞ~」
「は…はい。流石トウム様、お強いですね……ボソッ…それ…か…こ…い…で…し」
「ん?なんか言ったか?」
「いっいえっ…何にも言ってなくないですよ?」
「何故に疑問形?そんなことより、今日は遅くなっちまったし、帰ろうぜ。案内はまた明日してくれ」
「あっ…はい、わかりました。そ…それでですね…お父様にトウム様の事をお話ししたら、是非お会いしたいとのことでして…えーと…私と一緒に…城へ…来ていただきません…か?晩餐を共にしたいのですが…」
「うん、いいよ。友達に誘われたのだから行かないとね。ボソッ…まあ、本音を言えばご飯が欲しいってのもあるけど…」
こっそりと本音を言っておく
疲れてるからな…雑魚の相手に…
はあ…強い奴いないかな…
注意)そんな奴、学生にいません
何はともあれ、飯だぁぁ!




