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ラヴィンティリスの白き魔王ですが、ユリハーレムに龍王や宇宙戦艦がいる件について語りますね。  作者: 烏葉星乃


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第95話 邪神

 人型となった白鬼参式は、全高五十七メートルもある巨大ロボットだ。一般的なニ十階建てのビルに匹敵する高さである。

 そのフォルムは全体的にスリムで腰部の大きなX翼がとても優美な印象だ。コックピットは上半身との合体時に、装甲が最も厚い胸部奥へと収まっており、パイロットをしっかり護っている。頭部のデザインはアニメの主人公メカ的な精悍な顔付きだが、どことなく女性的だ。もちろん白鬼の名に恥じぬ角付きだ。

 しかし、全体の流麗なデザインに反して、やはり武装がとても物騒である。

 一番目を引くのが背部の厳つい二連式ガンランチャーカノンが二門。両腰部のレーザーバルカン。約二百発同時発射可能なミサイルポッドも肩部と脚部を中心に装備されている。

 亜空ケージより現れ、両腕に装着された重厚感のある重粒子ビームライフルとクリアメタル製バリアブルシールド。かなり大型の装備だが、これらを振り回せるだけの十分すぎる膂力を持たせているそうだ。しらふじが言うに、もはやアリゲー釣りなんて、指一本でちょちょいのちょいやさーである。って……リベンジ済みなのに根に持つなぁ。


 周囲のビルや歩行者の視線が集まる中――ズギュゥーン! 


 空へ向けビームライフルを放つ白鬼。ビームライフルと言えばこの音と言う程、聞き覚えのある発射音がビル街に響き渡る。実はこの音、肩部に仕込まれたスピーカーで流してるニセ発射音なのだ。

 本来は素っ気のない音なので、しらふじの遊び心たっぷりな演出だ。スピーカー内蔵のロボって事は……戦闘中に「私の歌を聴け~っ!」って出来るね。


 チリチリと余熱の残る銃口を大使館ビルへ向けた。内部で人々が狼狽えてるのは伝わってくるが、私へ向けたアクションは皆無だった。なんとも拍子抜けである。

 この様子では「三分間待ってやる!」とか、発破かけてても無駄だろう。

 もう埒が明かないので「しらふじ」『はーい』一番偉い奴と話す事にした。


『ごきげんよう、大統領』

「何者っ……なっなんだこれは」


 突然、目の前に画面が現れ、頭が薄いお爺さんが狼狽えている。しかし、私が誰であるかすぐ気付き、すっと冷静さを取り戻した。


『私は魔王キキョウ。恋人を殺害し、我が子を誘拐した目的を伺おうかしら』

「さて、何の事かね?」

『私にこちらの世界の化かし合いは通じないわよ。さっさと要求を言ってみなさい』


 ユーラシア連邦ザクリンス大統領はかつて北の狂熊と呼ばれた為政者で、七十を過ぎた現在も超大国の大統領として、王の如く君臨している独裁者だ。私が怒りをあらわにした小娘風を演じると、彼は少しだけ考えるフリをして、口を開いた。


「申し訳ない。そちらに派遣した外交官の息子が手柄欲しさに先走ったようだ。卵は丁重にお返ししよう」

『ほう、ご自分の命令ではないと』

「もちろんだ。だが、代わりにと言ってはなんだが、異星人との交流と技術研究に我が国も混ぜてほしい。それとメアリカが所有するテクノロジーキューブを譲渡してもらいたいのだが、どうかね?」

「ふふふ、正直ね。でも、それらは無駄になっちゃうから無理ね』

「何が無駄になるというのかね」

『だって、私が異世界へ帰る時、あなたの国を滅ぼしてから帰るからよ』


 その信じがたいセリフに一瞬キョトンとする大統領。


「この場にそのような冗談は相応しくないね。お嬢さん」

『魔王の恋人を殺しておいて、冗談で済む訳ないでしょう』

「そうか、ならばお嬢さんの卵も無事では済まないかもしれませんよ」


 私はカメラに顔をぐっと近付け、ドアップでケタケタ笑って見せた。

 困惑かつ不快そうな大統領を見下す様に、上から目線なアングルで龍の卵の特性を懇切丁寧に教えてあげた。


『龍の卵はねぇ、世界の理に護られている超常の存在なの。いくらおたくの最新戦車で撃とうと、核ミサイル攻撃しようと、殻に傷を付ける事さえ不可能な存在なのよ。破壊不能なのだから人質に成り得ないの。ざーんねん。此度の件は、無知蒙昧なる者が一方的にバカをやらかし、絶対的強者を激怒させたって構図なのよ。ご愁傷様。ちなみにこの会話、現在全世界に中継してるから。大使館前にも映し出してるわよ』

「なっ…………」


 絶句する大統領へ、私は最初で最後のアドバイスをした。


「三年後、戦闘空母しらふじの宇宙艦隊に国土を蹂躙され滅ぼされたくなければ、早々にユーラシア連邦を解体して、国土を敵対してた諸国に分割吸収してもらい、静かに滅びなさい。じゃあ私は大使館をぶち壊して、卵っ子を回収するわね」


 何も言えず、呆然とする大統領。

 だが、なにやらバタバタと妙な慌ただしさがモニターの向こうから伝わってくる。


『同志ザクリンス、お逃げください!』

『なにが――』


 次の瞬間、モニターから大統領の姿が消えた。部屋に流れ込んだ何かに飲み込まれるように彼が消えたのだ。流れ込んだそれは、熔けた黄金のように見えた。


「なっ……しらふじ、向こうで何が起きてるの?」

『ちょっとまって、うわっ確認した。ユーラシア連邦首都大京の上空に、巨大な黄金の球体が浮いてるよ。ボクのセンサーはこの存在が全く感知できてない……これってまさか』


 モニターに映し出されたのは、巨大都市上空に浮いた、直径五キロメートルはあろう黄金の球。その底から滝のように流れ落ちる熔けた黄金状の液体は、まるで意思を持つ津波の如くビル群を飲み込んでゆく。それが大統領府を飲み込んだようだ。

 規模は違えど、私はその光景に見覚えがだった。


「これってまさか……光の女神ラミーリュ……」

『キキョウちゃん……』

「うーん……これが本当にラミーリュなら、イヤだけど会うしかないだろうなぁ……久々に嫌な予感しかない。しかも強烈に」

『じゃあ迎えに行くよ。ボクに乗って大京に行こう』

「うん、ありがと。さてと……『告げる。たった今、大京が邪神に蹂躙され、大統領が死亡したみたいよ。今から私は大京へ向かうから、うちの卵っ子、きちんと保護してなさい。いいわね?』」


 大使館前に大京のショッキングな光景を映し出してやった。

 大きな影を作りながら、しらふじの巨体が上空へ現れると、参式のスラスターを噴かし艦首へ飛び乗り、私達はユーラシア連邦首都へと向かった。



 時は少しだけ遡る。

 

「マーマ、あれなぁに?」

「まぁ、なにかしらね……金の玉?」


 もしこの場にアスフィーが居たならば、嬉々と連呼するはずだ。


 広大なユーラシア大陸の七割近くを国土とするユーラシア連邦は、人口三十二億の超大国である。その主都は日本皇国に近い東部の肥沃な平野を埋めつくすように発展した大京。その人口は一億を超え、ありとあらゆる人種の住まう世界最大の都市である。別名、混沌都市だ。


 その日、珍しく澄み渡った大京の空に浮く、小さな黄金の球の存在に気付いた者が何人いただろうか。その球はゆっくりと膨らみ続け、次第に空を指す者の数が増えてゆく。

 やがて、あまりの大きさに人々の心が恐怖に染まり始めた頃、突如球体の底が抜け、熔けた黄金のような液体が濁流の如く都市へ落ちていった。

 それはまるで粘菌のように都市を這いずり、逃げ惑う人々を嬉々と飲み込んでゆく。

 大人も、子供も、家も、渋滞中の車も、針の山の如くの高層ビル群も、まるでダンジョンのような巨大スラムも、ドロドロの黄金が全てを覆いつくしてゆく。

 なのにどういう訳か犬猫は無視し、どこに隠れようが的確に人間だけを探り当て、悲鳴と共に消化してゆくのだった。

 そんな獰猛な人食い津波は、広大な都市すべての人々を飲み込もうとするが如く、凄まじい速度で広がっていった。


 私としらふじが大京へ到着した時、黄金の津波に侵食された都市の直径は百キロメートルを軽く超えていた。黄金の津波はまったく衰える事無く広がり続けており、外縁では多くの人々が逃げ惑い、津波に飲み込まれてゆくのが見える。

 しらふじを少し後方に待機させ、単身で黄金の中心部へ向かうと、ねっとりとした身に覚えのある視線を感じた。

 間違いな、光の女神ラミーリュである。

 いったい彼女は、この地でどれだけの人々を喰らったのだろう。

 

「これは……なるほど、邪神の所業だわ。ねぇ、ラミーリュの正体って何だと思う?」

『スライムの一種だと思うけど、こんな大型種なんてボク知らないよ』

「スライムって事は、弱点はコアがセオリーよね。ああ、戦闘になるのかなぁ」


 世界最大の都市、大京の建造物はすべて黄金に覆われ、まばゆく輝く黄金都と化していた。だが、動くものは何も無い。いや、どういう訳か犬や猫は健在のようだ。

 私達が到着した時、大京の中心部に黄金の球は消えていた。すべて地表に流れ落ちたのだろう。


 ハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \ノヽノヽノヽ八八ハハ八八ノヽノヽノヽノ \ / \/ \


 うすら寒い風すさぶ黄金都市に、なんとも背筋の凍える笑い声が響き渡る。

 突如、黄金がもりもり盛り上がり、巨大な美女の姿が象られてゆく。以前会った時は、身長四メートルぐらいだったろうか。今回は二千メートル以上ありそうだ。


「キキョウさぁん、おひさしぶりぃ。やっと逢えたわぁ~」

「ごきげんよう、ラミーリュ様……一応訊きますが、Youは何しに異世界へ?」

「それはもう、あなたを食べるためよぉ~」


 性的な意味でなら……まぁ吝かではないが、それ以外は断じてお断りだ。

 ラミーリュがペロリと舌なめずりをして見せる表情は、明らかに捕食者のそれである。


「なんとなくそんな気がしてたわ……さすがに抗わせてもらいますが、何故に私を食べたいのか、可能な限り詳しく教えてもらえます?」

「そうね……いいわよぉ。あたしねぇ、人間が大好物なのぉ。自分の生まれた星の人間を食べ尽くしちゃってぇ、色々彷徨っていたらぁ、誰かがあたしをあの世界に招いてくれたのぉ。今度は計画的に食べようって決めてぇ、女神に擬態したのが始まりねぇ~」

「マジか……誰だよ、招いた奴って」


 彼女は異様な程の高度な擬態と隠密能力のおかげで、その存在を世界神に認識されないそうだ。しかし、どういう訳かネロとクロにはすぐ見つかり、暗躍するようになったという。やがて、その黄金の容姿から人々に光の女神として崇拝されるようになり、信者をつまみ食い(食事的な意味で)してたが、それでは全く満足できなかったという。そこで――


「幼くてぇ精神防御の甘い龍王バハムートを狂わせてぇ、暴れさせたのぉ」

「なっ……」

「あの時は混乱に乗じてぇ、いぃ~っぱい人間を食べる事ができたわぁ。さすがに人口が減りすぎちゃったからしばらくお休みしてぇ、次は側近勇者になって、アルス王を操って洪水を起こさせたわぁ。ささやかな数だけどぉ、郷魔国の民をいただきましたぁ~」

「お前が元凶だったのか……」

「でもぉ、龍王ファフニールは失敗しちゃったわぁ」

「あれもお前がやったのか」

「そうよぉ~大都市丸ごとぉ、魂まで消滅させちゃうんだもの、もったいないわよねぇ」


 怒り心頭。ブチ切れそうになったがギリギリ抑え込んだ。

 まだ肝心な事が訊けていない。


「それで、どうして私の名で大会を開催したの?」

「キキョウさんが関わればぁ、犠牲も増えるかなぁ~って。たしかに死者は凄かったけれどぉ、あたしが食べれないんだものぉ、がっかりぃ」


 うわ、邪神にまでそう思われてるのね。どうせ私はトラブルメーカーだよ。


「じゃあどうして、私を食べたいの。こんなちっぽけな小娘だよ?」

「バハムートと戦う姿に惚れちゃったのぉ。すごく特別感があってぇ、すごく美味しそうなんだものぉ。いえ、ぜぇったいに美味しいはずよぉ!」

「はぁ……」

「なのにあんな封印結界の要になって子供産みまくるわで、どんどん鮮度が落ちちゃって、あっという間に死んじゃうしぃ」

「鮮度って……」

「悠長に千年も待ちたくないからぁ、さっさと魂を受肉させてあげようと、輪廻転生機に侵入してもあなたの魂居ないしぃ。そしたら何よぉ、あの聖女の作った結界装置が、あなたの魂を異世界に送っちゃってたのよぉ! 私が狙って来るのを見越してたんだわぁ。しかも追えないよう、ご丁寧に転送ログが消されてたのよぉ!」

「……マジか。私の異世界転生って、そういう事」

「だから今回ぃ、キキョウさんが異世界へ飛ばされた事をこれ幸いにぃ~あたしぃ、来ちゃった。てへぇ」

「うへぇ」


 なんてこった。ここに来て、また新たな事実が明らかになった。

 まさかノエルの狂乱がコイツの仕業だったとは……うん、ノエルは悪くないよ。

 そういえば、私の転生予定時期。クロは世界中を捜していたらしい。

 聖女に私の転生先を知らされていなかったのだろう。だがそれは私が転生後、確実にラヴィンティリスへ戻るから教えなかったとも考えられる。

 あ……クロが知ったら自分も一緒に死んで異世界転生するとか、本気でやりかねなので、教えなかった可能性もありうる。いや、絶対やるね。


 では私の帰還方法は何だろう。あっちの世界の記憶もなかったのにね。

 あ、それがキョウカのご都合主義スキルか。いや、それはなんか違うような。

 あの子ってアスラン王家の血筋だし、当時まだ生まれてないもの。

 

「ここにはぁ、あたしを邪魔する連中がいないからぁ、キキョウさん食べほうだぁい!」

「食べ放題って……一口で終わりっぽいけど?」

「この星、人族いっぱいで嬉しぃわぁぁっ。命の濃さに惹かれてこの地に出ちゃったけれどぉ、大正解ぃ。この都市だけでラヴィンティリス全人口より多いのよぉ! さらにこの惑星の人口は百倍はいるしぃ、もうあの狭い世界へ戻る理由も無いわねぇ……ハハハハ」


 なんか頭が痛くなってきた。彼女の所業の全ては、人間を食べる事に直結しているのだ。

 やってる事は悪辣だが、それは人間を食う為の手段でしかないのだろう。

 なにせ彼女からは、悪意などこれっぽっちも伝わってこないのだ。

 我々からすれば、まさに邪神そのものなのだが。


 私は重厚な胸部ハッチを開き、外へ出た。彼女の視線を正確に感じ取る為だ。

 うご、視線が至る所から私に注がれている。


「ひゃぁん、キキョウさぁん、美味しそう!」

「ねぇ、私を食べるのよね? 昨日出産して味が落ちてるかもしれないけど、いい?」

「え…………食べますぅ!」

「じゃあ最後の質問ね。ラミーリュ様ってスライムなの?」

「そうよぉ~レジェンダリぁ・デッドエンドぉ・ゴぉルデンスライムぅ~」

「名前ながっ! じゃあ、抗うよ。戦闘開始っ!」

「はぁ~い!」


 ハッチを閉じ、私はライフルを構えながら急速上昇。同時にしらふじは艦側部の巨大な右腕を展開し、手の平のハイペリオン砲をラミーリュへ向けた。


「撃て、しらふじ」

『ガトリングハイペリオン砲、0.1秒放射!』


 右腕が一瞬青白い閃光を放つと、ラミーリュの巨体が瞬時に消し飛んだ。

 本来数秒の放射で地球型惑星を貫通する超兵器だ。だが――「あらあらあらぁ」即再生されてしまった。しかし効果はあるはず。しかしこの兵器、乱用できない。今の攻撃でさえ、はるか遠くに見える山脈の形が変わってしまった。射角によっては、大地を突き抜け日本列島にも被害を出してまうだろ。そもそも惑星上で使用していい兵器ではないのだ。


『キキョウちゃん、衛星軌道上に艦隊を展開させたよ』

「うん、攻撃開始!」

『らじゃー!』


 重粒子ビーム、プラズマレーザー、フォトンビームが雨の如く黄金都市へ降り注ぐ。

 大京上空千五百㎞の宇宙から大戦艦三隻、重巡洋艦八隻、重突撃艦十四隻、そしてケージ艦しらゆりがキキョウの号令で一斉砲撃を開始した。ただし威力は通常の一割程度。この規模で本気の砲撃を行うと地殻を破壊し、惑星の寿命に関わるダメージを与えてしまうからだ。しかし、一割の威力でもスライムを焼くには十分すぎるはず。事実、ラミーリュの黄金の体が都市ごと、どんどん蒸発してゆく。彼女に喰われず生き残っていた犬猫を巻き込みながら。

 

『なっ……全然効果なし? この規模の砲撃でコアを捉えられなかった?』


 当てずっぽうではなく、いくつか視線を感じた先を重点的に狙い、広がったスライムの体も全て蒸発させた、とんでもない範囲砲撃なのにだ。まさかこれで倒す事ができなかったとは……

 結果は大京を地図上から消滅させただけであった。どこまでも続く瓦礫と化した都市の中心で、山のように大きなラミーリュが高々と笑っている。正直、しらふじの火力があれば何者であろうと、たとえ神であろうと倒せると慢心していた。


「くっ……目論見が甘すぎたわ……」

「もうおしまいぃ? ならぁ、次はあたしのターンよぉ~」

『ふぎゃっ!』 

「しらふじ!?」


 振り返ると、しらふじが地中より伸びた黄金の触手に絡みつかれ、地上へ引きずり降ろされかけていた。艦の姿のまま巨大な両腕を展開し、必死に抗うしらふじ。


「しらふじっ逃げてぇーっ!!」

『うんぎぃぃぃっ!!』


 私もライフルを連射し、何本かの触手を撃ち抜いた。しかし、がっちり絡みついた太い触手には効果が薄い。しらふじが右腕をパージする事で、辛うじて振りほどく事に成功した。しかし、逃がさんぞと更に触手群が伸び、しらふじへ殺到する。


「しらふじっ、ヘルメトロン砲発射!」

『うぎゃぁぁぁんっ!!』


 しらふじが泣き叫びながら左腕を触手に向け、手の平のから砲弾を連射した。その場の空間が球状にボボボンと消し飛び、大地を丸くえぐりながら、ラミーリュの触手を消滅させる。

 私を巻き込まないよう、最小威力で撃ったようだ。


『しらふじ大丈夫? 上空に退避して!』

「うっうん、ごめん」


 ラミーリュ、マジでとんでもない奴だわ。しらふじの腕を取り戻さないと。


「あらあらぁ、この腕、カニカマの味がするわぁ」

「食べるなぁーっ!!」


いつも読んでくれて、ありがとうございます。(キキョウ)

 何だこの展開はぁーっ! 責任者出てこいっ! 犬猫に謝りなさい!

 え、撃ったのはしらふじだし、命令したの私だって? 

 食われた人達には謝らなくていいのかって? 

 いやいやいや、一番悪いのは、こういう展開にした作者でしょうがっ!

 ところで……しらふじって、カニカマ味なのね……

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