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ラヴィンティリスの白き魔王ですが、ユリハーレムに龍王や宇宙戦艦がいる件について語りますね。  作者: 烏葉星乃


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第69話 キョウカ編 第4話 魔力病その二

 私の宝物、ひいらぎも二歳半。

 この子の日々の成長が私の幸せだ。

 

「ひいらぎちゃんは、前世の記憶覚えてる?」

「せんせーわかんあい」

「かーわいい~チュ~ッ」

「キャッキャッ」


 時々、転生者じゃないかチェックしているが、今のところ問題なさそうだ。

 この子に前世の記憶が蘇り、今のひいらぎが消えるのだけは勘弁してほしい。

 もし中身がおっさんになったら、この子を殺して私も死ぬ。


 この子はマジかわいい。親ばかではなく客観的事実としてだ。

 大変美しく整った容姿をしており、更に純白の髪とピンクルビーの瞳の組み合わせは、奇跡のような美しさだ。

 キキョウや私の血筋なのだから当然ろうけど、将来は絶世の美女になる事間違いなしだ。それだけに心配ではある。私も理不尽な求婚に辟易し、変装の魔道具で男のフリをするようになった程だ。ママに至ってはその美貌のせいで、世界大戦が勃発しかけたからね。


 実はひと月ほど前、とんでもない人物が現れている。

 突然、不摂生そうな四十代ぐらいの男が我が家を訪問し、大きなアタッシュケースに詰まった札束見せ「娘さんと結婚させてください。幸せにするデュフ」ときた。

 

 娘はまだ二歳だぞ。思わず手が出たよ。玄関からふっ飛び、ゴロゴロ転がって道路で大の字になった男を公安の人達が確保して、どこかへ連行していった。

 お疲れさま。

 ひいらぎの結婚相手は、ひいらぎが見染め、私との決闘に勝った者しか認めぬ。


 さて、小児性発熱症候群は、正式に魔力病と改名され、世間に周知される事となった。この国だけでなく、世界中で発症者が増加傾向にあり、支援を求める声が各国から寄せられている。だが残念ながら魔力を吸い出せるのは、この世界に私しかいないのだ。

 魔力石の生産も、患者から送り返された使用済み魔力石から魔力を吸い出すのも私しかできない。国内だけで手いっぱいな状況なのだ。


 わらをもすがる思いで、海外から私の元にやってくる家族も増えている。

 今日も外国人の子供三人から魔力を吸い出した。移動も楽ではかったろう。

 近所に自炊可能な格安宿泊施設を用意してもらったので、遠地から来た患者とご両親には、そこで長期間滞在できるようにしてもらった。国の支援はマジありがたい。


 ああ……あの魔力を吸い出すメダルがあれば、あれを量産できれば……ラヴィンティリスに戻って、あれをこの世界に持ち帰りたい。


『キキョウ~っ! 魔法珠に入ってるメダル送ってくれー! もしくは、それ持ってこっちに顔を出せーっ!』


 あれ以来、キキョウに念話は通じていない。私は事あるごとに念話を送っているが、今のところ音沙汰無しだ。



 時々、私の魔装、双剣紅華・蒼華を召喚し、大気中の魔力濃度をチェックしている。


『魔力濃度は、二年前とほぼ変わりませんが、若干増える傾向が見受けられます』

『そう、ありがとうハナ。ねぇ、この世界の魔力を持つ人々から、効率よく魔力を奪う方法って無いかな』

『どのレベルの効率を想定しているか前提条件が示されてませんが、私に触れた者から魔力を奪う事は可能ですが?』

『……え。そうなのぉっ!?』

『……魔力強奪。魔剣である私の特殊能力ですよ……まさかマスターが認識していなかったとは、四百年以上の付き合いなのに、呆れて物が……いえ、私の落ち度ですね』

『ぐふっ、面目ない……』


 私は公安に連絡して政府に話を通し、双剣紅華・蒼華を外国へ貸し出す事にした。

 ちなみに私の意志で自由に呼び戻せるので、盗難や紛失の心配はない。

 紅華は我が国最大の同盟国へ、蒼華は総理の意向で世界最大の人口を誇る大国へと無償レンタルした。

 貸し出す条件は三つ。患者から料金を取らない事。剣に悪さをしない事。貸出期限は私が返却を求めるまでとする事。

 この二振りの剣は刃渡り1.5メートルもあるルビーとサファイアの大剣だ。一度に大勢が触れる事ができるはず。刃は切れないよう設定するので、子供が触れても安心だ。通常は特殊効果により、触れただけで指が落ちる切れ味がある。

 ちなみに、どれだけ離れていてもハナとは念話可能なので、あちらの事情も知る事が出来るだろう。

 

 まぁ……偽善と言われようが、それでもやらないよりはマシだと思う。


 同盟国に貸し出した紅華は、毎日大勢の患者が触れに来て、みんな感謝して帰ってゆくという。患者に剣の移動スケジュールを公開し、一ヵ月周期で全国各地を効率よく巡回しているそうだ。とてもよく考えらており感心した。そして安堵した。

 おかげで毎日、魔力が驚く程溜まるが、勿体ないけど大気中に放出している。魔力を扱える者がいれば、これを利用して魔力石を作れるのに。

 

 もう一方、蒼華の向った国では、特権階級層の子が時々来る程度で、まだ一般に解放されてないようだ。しかも……


『軍の研究施設に移されスキャニングされてます。重大な規約違反に該当します』

『政府から苦情を入れさせる。一般開放しないなら強制送還して、別の国に貸す』


 その後すぐ、蒼華は一般開放され、大勢の子達が触れに訪れた。

 


 読んでいただき、ありがとうございます。(キョウカ)

 うちの娘は最高にかわいいだろう? 向こうの世界の貴族の婚姻ならまだしも、こっちの世界じゃ二歳の幼児に求婚する中年野郎がいるのか。まじやばくね?

 こんなのがいるようじゃ、幼稚園にひいらぎを入園させるわけにいかんだろう。迎えに行ったら園内から消えてたなんて事がありそうで、マジ無理。

 そんな事になったら勇者の力を爆発させ、この国滅ぼす勢いで暴れてやる。

 ワンパンでビルを倒壊できるからな。私とガチでやり合えるのって、クロぐらいしかいないから、こっちの世界じゃ誰も止められんよ。

 先日、私が勇者である事の証明に、公安と軍部に廃棄ビルを素手で粉々にしたり、最新の戦車砲を撥ね返して見せた。

 おかげで現在、雪野家の周囲には護衛が潜み、監視ドローンが飛んでるのである。 

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