表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ラヴィンティリスの白き魔王ですが、ユリハーレムに龍王や宇宙戦艦がいる件について語りますね。  作者: 烏葉星乃


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

23/65

第23話 キョウカ編 第1話 結婚すっか

 時は少し遡り、三か月程前。キキョウの病室。


「ぶはぁっ!」

「よっ良かった、桔梗君」


 俺……いや、私はどうやら無事キキョウの体に転移したようだ。

 医療従事者らしき三人の男女が安堵の表情で、私を見下ろしている。

 どうも心臓が止まっていたらしいな。ヤバ。

 それにしても何だこの体。この魔力量。魔力過多で崩壊寸前だぞ。

 マジヤバい。さっさと魔力を体内から出さないと死ぬ。

 しかし、今ここで魔力を放出すると部屋が吹き飛んで、ここにいる連中もまずい。


「おいっ、白服のおっちゃん!」

「おっおっちゃん?」

「俺を早く外に連れ出してくれ、体が重くて言う事聞かんのだ」

「なっ何を言っているんだ、君はまだ」

「いいから急げ! 説明は後だ、俺はもうすぐ爆発するぞ!」

「えっ…ええっ?」


 たぶん彼はキキョウの主治医なのだろう。

 私は彼に抱えられ、この建物の屋上へ連れ出してもらった。

 そして体内に溜めこんだ魔力を一気に放出する。

 周囲の柵が歪んでしまう程の凄まじい衝撃波を伴った魔力放出だ。

 あらら、私の服も粉々に吹き飛び全裸になってしまった。どれだけ魔力溜め込んでいたんだよ。だがこれで命の危機は脱した。


 屋上の出入り口に隠れてたおっちゃんが、おっかなびっくり顔を出す。


「これはいったい……うわっ桔梗君っはだかっ! その髪っ!」

「髪?」

「左目も!」


 おっちゃんが駆け寄り、白服を私に掛けてくれた。紳士か。


「ありがとう、おっちゃん」


 確認すると左側、三割ぐらいの髪が真っ赤で、元の髪色になっている。

 そしてルビー色の左目も元の自分と同じだ。


「桔梗君……いや、君は一体誰なんだ」

「へぇ、やっぱ判るか。俺…いや、私はキョウカ。異世界人だ。あと勇者な」

「キョウカ……異世界の勇者!? それで桔梗君は……」

「死に掛けてたキキョウと体を交換した。私なら御覧の通り回復できるからな」 

「じゃあ……今、桔梗君は」

「ああ、今頃、あっちの世界で私の体に転移して、ヨロシクやってるだろうさ」


 はい、クロと濃厚なキス中です。


「……じゃあ無事なんだね」

「ああ、安心しな。でも、もう元には…戻れな……」


 命の危機は脱したが、この体はボロボロだ。立ってる事さえ辛い状態だ。

 倒れかけた所をおっちゃんが優しく支えてくれた。あ…あったかい。

 抱かれながら天を仰ぐと、青く青く澄み渡る空がどこまでも広がっていた。

 わぁ……こっちの世界の空も綺麗だなぁ。めっちゃ寒いけど。


「大丈夫かい? ともかく部屋に戻ろう。しばらく無理は禁物だよ」

「なぁおっちゃん」

「僕は奈良橋耀(ならはし よう)、桔梗君の主治医だよ。それにまだ二十九歳独身貴族だから!」

「へぇ、貴族だったんだ」

「独身庶民です……」

「キキョウの事、好きだったんだろ?」

「え…そう……だね。心から愛していたよ」

「じゃ、結婚すっか」

「……はい?」

「私、この世界で桔梗として生きるから、耀さえよければ結婚しよう」


 うわ、すっごい顔で悩んでる。ちょっと可愛い。


「ぼっ僕と結婚してください!」

「うん、よろしく。おっちゃん」

「おっちゃん言うな」


【個体名】キョウカ?(女)

【年 齢】401歳? 誕生日12/31

【種 族】人族?

【職 業】無職、勇者

【理力値】????

【魔 装】金緑石の指輪、双剣紅華・蒼華、紅炎花の魔装、魔法珠

【ゴーレム】鬼神弐番鬼“羅雪”(解放済)

【勇者ランキング】未参加

【スキル】勇者、双剣術、魔法(炎、時空?)他

【加 護】英雄の加護、龍王の加護

【称 号】偽魔王、世界最強、異世界転移者

【備 考】現在、各種情報と装備を科法世界仕様へ更新中です。

     更新終了まで魔装、ゴーレム共に召喚出来ません。

     現在EG06惑星管理AIは機能しておらず、更新に時間がかかります。



 いつも読んでくれて、ありがとうです。(ノエル)

 元々、閑話的な小話でキョウカパートを書くつもりだったようですが

 書き進めてゆくと、本編と同じ規模になった話数もあったので、独立させたみたいです。

 どうやら全四話あって、残りは43話、57話、69話ですよ。

 キョウカがどんな人物で、こっちの世界でどんな事をするのか、お楽しみに。

 あ、この串焼き、食べるです? 焼いて食べるならカミキリムシの幼虫がいいです。カブトムシは土臭くてダメですね。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ