この気持ちは空より大きく 1
4月20日 やっぱり沢山先生怖いかも、やばい目してるもん
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「うおおお!!!!!!!すげぇえええ!!」
「エナラード!次俺な!」
「うんいいよー!」
グラウンドに降り立ち、周りに砂埃が舞う。また1人エナラードの背中に乗り空へ飛んで行く。
「西山君大丈夫?」
「おう!にしてもすげぇな!!初めて空飛んだぜ!」
「楽しんでもらえてうれしいよ」
キーンコーンカーンコーン~
休み時間が終わる放送が流れる。エナラードが降下し始めるのと同時に、水色の液体が飛んでくる。
エナラードは体を傾け避けたが、西山は重力に従い地面に向かって落ちていく。
「え、は?はあ、わあああああああああああ」
エナラードは翼を締め速度を上げた。しかし西山の頭はもうグラウンドについていた。
ゴジャァ!
ぶつかった音と粉々になった音が広いグラウンドに響く。
遊具があったらもうちょっと静かだったかな
エナラードは西山に駆け寄り、尿をかけだした
「は?ちょっと、なにしてんのよ!?」
先ほど飛んできた液体と同じ色の体を前後に揺らしながらスライムが近づいてくる。
「お湯がないからあったかい尿で緊急処置だ、ていうかお前何してんだあぶねぇだろ。いい加減にしろよお前、西山君も巻き込みやがって」
「何よどうせ生き返るじゃない」
「やっぱりお前は魔物だ、学校に来るべきじゃないよ指令待ちが」
「帰る」
「堀川、後で覚えておけよ」
「……」
不満そうな顔で堀川は帰っていった。そんな中エナラードの隣では折れた骨やつぶれた臓器がぐちゅぐちゅと音を立てながらくっついていた。
「よかった~生き返った~」
「おう!お前は大丈夫か?さっきの液体、堀川だろ?」
「うん。大丈夫話もつけたから」
西山は安心そうな顔で周りを見る
「さっきのおじさんは?生徒じゃないのか?」
「え?知らない人だったけど、知らないの?」
「「え?こわぁ誰なのぉ!?」」
西山は笑いながら体の異常を確認する
「これなにで俺復活したの…?」
「・・・^^」
「( ;∀;)」
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西山君には悪いことしたなぁ、今度何かお詫びしなきゃ。堀川は…そうだな今度の夏祭りで絶対殺してやる。
黄色い翼をはためかせ、白い雲の上を飛びながらそう思うのだった。