表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

被験体ちゃんと博士の日記

作者: 水星虫


念の為、人肉食表現があります。微グロに満たない程度だと思いますがお気をつけて。



普段は施設で共喰いをする動物に関して研究する先生の助手をしている女の子

ここ最近は体調が良く、朝ごはんも謎の満腹感であまり入らなかったが夜中はかなりの空腹感に襲われていた。

ある日、たまたま立入禁止区域に迷い込んでしまい、死体の片付けをしている先生を目撃

顔を背けて思わず吐いてしまったら吐瀉物の中に人の指の骨が混ざっているのを見てしまい、引き攣った笑みに涙を浮かべながらゆっくりと振り返って「………先…生?」って聞いてくるシチュです。

ふと思いついたこのシチュを日記にしました。

20██年4月2日


かねてより希望していた被験体が今日来た。

全身の精密検査を行ったが、健康的で発育も良い。理想的な個体だ。さっそく明日から投薬を始める。


今日から、研究所でお仕事です!今日は身体検査を行いました!記憶喪失の私を引き取ってくれた上になんと!寮生活で3食おやつ付き!これからの生活が楽しみです!



20██年4月8日


投薬開始から6日目

対象に特に変化なし。

しばらくはこの量での投薬を続け、様子を見る。


今日もお仕事頑張りました!先生のお手伝いは覚えることが沢山です!先生は共食い?について研究しているらしいです!なるほどわからない…

ちなみにおやつのゼリーだけこう、変な味なんですよね〜食べられなくは無いけど、味の改善を求めます!



20██年4月24日


投薬開始から13日

対象に食欲増加が見られる。

順調に変化が進んでいるようだ。


最近すぐお腹が空きます。これは由々しき事態です。乙女の危機です!

これは成長期です。第三次性徴だってあるはずです。カロリーが全て胸にいくことを願って、おやすみなさい〜。



20██年7月1日


投薬開始から82日目

今日から人肉を与え始めた。

慎重に量を増やしていくつもりだ。


今日もお手伝い頑張りました♪

今日のお昼に出たお肉がとっても美味しかったです!なんのお肉か分かりませんが満足度高い!リピートありですよこれ!



20██年6月27日


投薬開始から443日目

順調に変化が起こっている。

昨夜の半覚醒状態では人一人平らげてしまった。こちらとしては後処理が大変なのでもう少し綺麗に食べてもらいたいが


最近朝からお腹いっぱいです。これはもしかして痩せるチャンスなのでは⁈すこぶる調子がいいのでお手伝いも頑張れました!えらい!



20██年6月30日


投薬開始から446日

人肉の処理を見られてしまった。被験体はかなりショックを受けている。処置を考えなくては。全く警備の奴らは何をしていたんだ無能が


……わたしはなに



20██年7月1日


投薬開始から447日

記憶処理を施した。麻酔をかけて眠っているのでついでにここ2、3日で精密検査を済ませてしまおうと思う。





20██年7月2日


投薬開始から448日目

驚異的だ、ここまでとは思わなかった。おそらく筋力は成人男性を優に超えている。消化器官の変化も予想以上だ。素晴らしい!





20██年7月5日


投薬開始から451日目

どうやら記憶処理はうまく行ったらしい。今後あのような事がないように警備部には釘を刺しておこう。


はじめまして?

この日記を書いていたのは私らしいんですが、いかんせん記憶が無いもので。

なんだか不思議な感じですね。知らない人の日記の続きを書くだなんて。


20██年7月6日


投薬開始から452日目

驚いた。被験体が隠してあった人肉をさも当然の如く食べていた。記憶を無くすとこうも変わるのか

そして、相変わらず警備部のサボタージュは目に余るな。


いい匂いがしたので辿って行ったらご馳走が隠してありました。夢中で食べていたら見つかってしまい、とても驚かれました。やっぱりかぶりつくのは、はしたなかったですかね。


20██年9月9日


投薬開始から516日目

記憶処理がうまく行った?

ははっどこがだ、我々は何かを壊してしまったらしい。

昼過ぎ、私が席を外していた間に部下が二人食べられた。今は第三区画に拘束中だ。




20██年9月12日


すばらしい!すばらしい!

先程第三区画と連絡が取れなくなった。

全ての隔壁を閉じているが、この区画に来るのも時間の問題だろう。

ここまでだとは思わなかった。この生物を軍事利用すれば世界を変えられる。

早くデータを持って逃げなければ。

これが最後の記録になる。

私はまだ死ねない。

ここで死ぬのはいやだ、死にたくない。






20██年9月13日





残る区画はあと二つですね。

どうやら彼らは隔壁のせいで外に出られないらしいですよ。まぁこちらにとってはありがたいですが。

うーん、やはり警備の人たちは筋肉がついてていいですね。それに比べて先生はタバコ臭くて食べれたもんじゃなかったです。

今日はもうお腹いっぱいなので残りは明日にとっておきます。ではおやすみなさい。



20██年9月16日




誰もいなくなって暇していたところにテレビを発見しました。今までこの施設の中しか知らなかったのですが、都会というところには人がいっぱいいるそうです。ご飯には困らなそうで素敵なとこですね。

まずはここを目指してみます。ではまた


記憶処理の時点で元の被験体ちゃんの人格は完全に無くなってます。

世界には81億も人がいるそうなのでご飯には困らなそうですね。

順調に被験体ちゃんが育っていって、博士も本望でしょう。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ