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男は異世界に生まれ変わる。だがそこも地獄の様と呼ばれ強制労働させられる鉱山だった。だけど俺ってば仕事中毒だから平気、むしろ生き甲斐が出来て楽しーや。  作者: くろねこ教授
第4章 靴職人妖精

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第30話 妖精の友人

 石の巨人(ゴーレム)は後二体いる。

 ラクショーラクショー!

 鉄のツルハシの攻撃力が高いのか、俺が石の巨人(コバエ)を潰すのに慣れたのか。どうやら地獄の炎(ヘルファイヤ)瞬間冷凍フリージングも使わずに無双出来そう。

 

 よぉーし、やぁってやるぜぇい!


 俺はエイヤッとジャンプ。上から全身の力を込めて石の巨人(コバエ)を叩き潰す。

 グシャッと半壊した石の巨人(ゴーレム)を放っておいて、もう一体に。胴体の中心部にツルハシの一撃を加える。腹の辺りに大穴が開き、中には魔法石が見える。

 もう少し広げないとキッツイな。

 ウリャッと魔法石周辺の石をツルハシで砕いて、サッと魔法石を抜き取る。これは黄魔石トパーズだな。黄魔石トパーズを奪われた石の巨人(ゴーレム)は動かない石の塊と化し、やがて崩れた。


 先ほど上から潰した石の巨人(コバエ)。ブサイクに崩れた姿だがまだ動き回り、俺を攻撃しようとして腕を振り回す。その拳はデカイ岩石。ゴウッと恐ろしい音が鳴ったりするのだが、俺はそいつをサラっと避ける。

 胴体にツルハシを叩きつけて、と。岩の崩れた中から魔法石をかっぱらう。緑魔石エメラルド

 先程の個体と全く同じ要領で動かなくなった石の巨人(ゴーレム)。細かく崩れた石だけを残して消えて行った。



「やったなのよー。

 やっただわさー」


 妖精少女パックが俺の周囲を舞う様に飛ぶ。


 へへへッ。 

 仕事はツライ、って言う人多いけどさー。慣れて来ればラクになってくるよ。自分なりの工夫もしだしたら楽しくもなって来る、ってモンさ。

 夜の地下坑道でコバエを潰して、高価な魔法石を手に入れる。誰でも出来るカンタンなお仕事です。


「フツーの人間にはカンタンじゃ無いハズなんだわさ。

 石の巨人(ゴーレム)は強敵って人間には呼ばれてるなのよ。

 しかもアンタ、昼間は早朝から夜まで鉱山労働して、真夜中地下で更に働くなんてマッタク楽なハズ無いんだわさー」


 なんだよー。

 妖精少女パックに頼まれて、やってるんだぜ。


「そりゃそうなんだけどなのよね」


 にしても、石の巨人(ゴーレム)を倒すのに俺も慣れたな。これからは石の巨人(コバエ)を倒すのにジャンプするなんて、手間はかけずに胴体に穴開けて魔法石奪って行こう。



「…………アンタ、称号が増えてるんだわさ」


 ちみちゃい少女が俺を見て驚いた様に言う。


 以前に聞いていた俺の称号。妖精少女パックが俺を見ると分かるらしい。自分自身ではサッパリ分からないのだが。


仕事中毒ワーカホリック

前世記憶パストライフメモリー


 これは以前からあった称号。おそらくは仕事中毒ワーカホリックの影響で俺は昼夜続けて働いていられる。前世記憶パストライフメモリーが発動した事で俺は日本の中年男、出雲働としての俺を思い出した。


妖精の友人(フェアリーフレンド) 

 

「これはアタシと親しくなった証なのよ。

 ここんとこ毎日顔を合わせてるし、アタシの頼みも聞いて貰ってるんだから、トーゼンだわさ」


 テレたような表情を浮かべて妖精少女パックが言う。

 そっか。俺達いつの間にか友人になってたのか。相手がちみっちゃい少女とは言え、なんか嬉しいな。さらにはコソバユイ。

 

「そうか、トモダチか。

 よろしくな、妖精少女パック

「あ、あらたまってなんなのよ。

 …………今のうちに言っておくけど、トモダチまでなんだわさ。

 トモダチ以上コイビト未満とかは無いんだから、そこは弁えておいてなのよ」


「……ちみっちゃい少女に俺だってそんな気は無いやい」


 友達以上恋人未満、そんな言葉を妖精少女パックも知ってるんだ。男女関係なんてどこの世も大して変わらないのかもしれないな。


「なによーなによ、なのよ。

 レディーに対して失礼なんだわさ」

「なんでだよ。

 オマエから言い出したんだろ」


「フン、なのよ。

 まぁ良いだわさ。

 妖精の友人(フェアリーフレンド)になったからには、他の妖精も今度紹介してあげるなのよ」

「他の妖精?

 妖精少女パックの仲間か?」


「まぁね。

 たっくさん居るんだわさ」


 そう言えば以前聞いたな。絹の妖精(シルキー)と言う妖精に服を作って貰ってるって。


「アンタ、前に頑丈な靴が欲しいとか言ってたなのよね。

 だったら今度、靴職人妖精レプラコーン連れて来るんだわさ」


 レプラコーン。聞いた事のある響きだな。子供の頃やったゲームなんかで聞いたような。


「靴を作れるのか?」

「モチロンなのよ。

 これだって作って貰ったんだわさ」


 ちみっちゃい少女は空中に浮きながら、自分の足元を俺に見せびらかす。


 あの……スカートの中が見えそうになるんで止めて貰っていいですか?

 生足のフトモモ自体目の毒なんだけど、さらにスカートの下はチラチラ見えるカンジ下着を履いて無さげなのだ。

 やめて、やめて。俺の目が追っちゃうから。ご主人様がそっちは見ちゃダメッて言ってるのに、俺の眼球ってば言う事聞いてくれないから。


 とにかく!

 妖精少女パックはブーツの様なモノを履いている。くるぶしの上まで覆う革の素材、前面を紐で縛っている。サイズは小さいけれど良く出来たシロモノ。


「なるほど。

 良い靴だな」

「でしょーなのよ」



 妖精の友人(フェアリーフレンド)なんて称号が増えたのか。まぁ良かったな。これで安全靴作って貰えるかも。


「それだけじゃ無いんだわさ。

 もう一つ称号があるの。

 巨人狩人ゴーレムハンターってのがあるなのよ」

この作品はカクヨム様にも投稿しています。

そちらの方が先行していますので、先が早く読みたい方はこちらへ。

カクヨム くろねこ教授 で検索してくださいませ。


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興味が有る方は覗いてくださいませ。【イラストAI使用】


YOUTUBEにて、くろねこ教授マークⅡ名義で昔の小説のボイスドラマ化など行っています。

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