7話 魔国魔城魔王代理の悪魔さん
実はハワイ旅行中です。合間みて書きました。
実弾射撃は楽しいですけど、銃の怖さを改めて実感します。
門を潜り、中に入る。遠くから見て薄々分かっていたが、日本のお城のようだ。そこに西洋要素が入っている。何とも不思議な造りになっている。因みに、外壁はバリバリの西洋風だ。
そこそこ大きい噴水を迂回して城の扉まで辿り着く。中に入ると、黒色のスーツ姿の者が立っていた。
瞳の色は黄色で、お尻辺りまで伸びているストレートヘアは紫色から緑色へとグラデーションになっている。背は2メートル位はあるのではないかと思う位の長身だ。そして、背中には西洋のドラゴンのような翼に、禍々しい尖った尻尾を持っている。顔はかなり中性的なので、性別が全く分からない。俺の予想…私の予想だと、男だ。私がデザインしたモンスターに似てるからだ。そいつはラスボスの魔王で男という設定だ。
「魔王レムリア・ゼオラ様。貴女様のお帰りを、城の者一同、心よりお待ちしておりました。私は魔国魔城魔王代理パプル・フローラで御座います。」
そして、優しそうな笑みを浮かべる。
何を言えば良いのか分からない…取り敢えず、偉そうな事でも言うか?ジララに聞きたいけど、目の前でフローラががっつり見てるから聞けない。
「あぁ、お迎えご苦労。別に急いで玄関に来る事はなかったぞ。」
「いえ、貴女様の力、気配を感じた時から待機しておりました。」
それって、かなり前だよな。大丈夫かこいつ?
「ありがとう。その心使い嬉しいぞ。しかし、自分の事も大切にするんだ。良いな。」
「はっ!その様に致します。」
そして、フローラは私の隣のジララを見る。
「お久しぶりですね、ジララ殿。魔王様のご案内ご苦労様です。」
「いえ、当然の事をしたまでです。」
「あぁ、そういえば、気になった事があるんだけど、貴女男?」
その瞬間、フローラは二人の肩に手を回す。
「ささ、色々お話したい事があるんで中に入りましょう。」
質問に答えず。勝手に進めていく。ずっと笑みを浮かべたままだ。見る人からしたら不気味なのだろうが、不思議と嫌悪感はない。何故か、懐かしささえ感じていた。本当に不思議な感じだ。
そして、通された部屋は食堂のようだ。大きい長方形のテーブルは数十名が座れる程。その上に、3人分の料理が置かれている。私とジララとフローラの分だろう。そして後ろの方で9名のメイドが待機している。
「さぁ、食事にしましょう。」