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魔王転生  作者: 紫舜邏 龍王
魔王誕生
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6話 緑鳥スーフェン現る

しばらく投稿出来なくなるかもです。


5話と6話の最初の台詞が同じだったのを修正しました。ミスです。ごめんなさい。

 ちょっとしたトラブルがあったが、魔城に向かう事になった。先ほどの3人は氷付けのままだ。仮死状態になっているので、一応生きてはいるらしい。


 準備を整え、家を出る。


 しばらく歩いた。道中、ジララがこんな事を言い出す。


「そういえば、魔王様。自分の事『俺』と言ってますよね?あっ、言っているよね。あれ違和感あるよ?」


「え、変かな?」


「うん。魔王様は綺麗だけど、可愛い要素が多い。『俺』って言っていると見栄を張っているようにしか見えない。試しに『私』って言ってみて?」


「わ、私…」


「ぎゃっ!それはそれで反則級…」


 ジララは胸を押さえる仕草をとって仰け反っている。…それだとおっぱい揉んでるように見えるぞ。


「…そういえば、あまりモンスター出てこないね。この辺。」


 しばらく歩いているが、全く出てこない。気配は感じるのでいるのだろうが、目の前に現れないのだ。


「この辺は私の管轄だからね。それに、貴女が居るから下手に出てこれないんだと思う。」


「ふぅーん。…ねぇ、管轄って?」


「この国の場合、強い者や権力者に住んでる土地の管理を任せているのよ。で、ここら辺は私が管理しているわけ。私って結構凄いのよ。」


「そうなんだ。そんな風には見えないけど…」


「私を甘く見ないで欲しいものですな!そこらの魔獣なんて一撃よ!…あとさっきから尾行してる奴がいるのよねぇ。」


「あ、やっぱり?ここら辺の奴じゃないの?」


 ジララの家を出てから直ぐにつけている者がいたのは二人とも気付いていた。後方約10メートルの所にいる。すると、いきなりジララが振り返る。


「そこにいるのは誰だ!姿を見せろ、この鳥野郎!」


「やはり、バレてましたか。いや、バレていた事は気付いていましたよ?そもそも家を出た辺りで話し掛けようとしたんですが、お二人が会話しだして声を掛けれず、様子を見ながら後ろから追いかけてました。」


 近づいてきたのは緑色の羽毛と羽を持つ鳥。鶏冠や羽先は紅色で、どういうわけかキラキラと輝いている。カラスより一回り大きい位のその鳥は人語を操っていた。


「なんだストーカーか。」


「ストーカーとはなんですか。ストーカーとは。失礼な。」


「そもそもあんた誰よ。」


 ジララが問い掛ける。


 緑鳥はバサッと翼を広げる。羽ばたいていないのに空中に浮いているあたり、ただの鳥ではない。


「よくぞ聞いてくれた!私は、ペリドート様眷属が1人、緑鳥 スーフェンである!ペリドート様より、魔王さんをサポートするように命じられた者。以後お見知りおきを。」


 右翼を胸の前に出し、深くお辞儀をする。この間、ずっと空中に浮いている。だんだんと神々しく見えてくる。


「ペリドート様の…眷属!?何でここに!」


「ペリドート…あぁ、あの女神か。あれ?ジララ知っているの?」


「知ってるも何もこの国で信仰されている神様よ!その眷属が貴女をサポートって…どういう関係?」


「その神様に転生させてもらったの。一応、知り合いではある。それより、魔物に宗教が存在するなんて知らなかったわ。」


「他国はどうか知らないけどね。大昔にレムリア様が女神様の所に遊びに行ってたらしいの。で、レムリア様が亡くなってから信仰され始めたらしいわ。きっかけは分からないけど。」


「そうなんだ。で、気になった事があるんだけど…何でサングラスしてるの?」


「それ私も思った。」


「こ、これはですね…私はこの世界だと多くの光を取り込むので、目にダメージがあるのです!そう、ダメージ回避の為です!(嘘)」


(私の瞳を彼女らに見せてはいけないというペリドート様のお言いつけがあるのです。なんでも、マラカイアの瞳を思い出させない為らしいのですが、彼がペリドート様の眷属だと知られるとヤバい!との事。もし見られれば、無関係な私にまでとばっちりを喰らってしまう。それだけは避けなければ!)


「色々大変なんだね。ところで、サポートってどんな事するの?」


「基本的には質問に答える位ですね。私これでもこの世界の事は詳しいですから。しかも、レムリアさんにもお会いした事があります。それ位大昔から存在しておりますので、大抵の事は答えられます。因みに、助言等は禁止されております。」


「分かった。何かあったら頼むね。スフィンクス。」


「いえ、スーフェンです。」


「あの…魔王様、スーフェン様。そろそろ魔城です。」


「そうか。ねぇ、お…私ってなんて名乗れば良いのかな?久野慧じゃ変でしょ?」


「レムリア・ゼオラで良いのでは?」


「私もそう思いますよ。」


「じゃ、レムリアで。」


なんて会話をしている内に魔城の目の前まで来た。


門番が立っている様子はなかったが、近くまで来ると、門の両サイドにガーゴイルの像が建てられているのが分かった。その内の1体が口を開く。


「ココヘハナニシニキタ?ン?ジララカ。ソシテトナリノトリハ…ミタコトアルヨウナ…ナイヨウナ…ソノトナリノオンナハ……!レムリアサマ!ト、トリアエズナカニドウゾ!」


そして門が開く。




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