35話 レムリア国会議
会議ばかりですいません。
天狗の頂点を「大天狗」から「天魔」に変更しました。今さらですが、この作品は例のprojectの影響をえげつない程受けています。分かる人には分かりますかね。フフ。
会議の場所となる北区域の関所。その一室に四天王が集結している。玄武ラピス・ラズリ、白虎ゴール・ド・オブ・シディア、朱雀ラブラド・ラリマ、青龍ハウラ・ボーツワーグ。そこに河童の代表者アクア・オーラ、土蜘蛛の代表者ネフラ・イート。そして天狗の頂点である天魔、名をクロコア・カーネリウス。それぞれが席に着き、とある人物を待っている。彼らを導く者を。この国を発展させる、その期待に応える為に。
そしてその人物。レムリア・ゼオラは、
「まずは道の整備だな。かなり人数がいるし全員で話し合おう。それと城の建て替えか。これは河童に相談するとして…皆の住む家も建てないといけないから、意見集約をそれぞれの区域でしてもらおう。まず土台を作ってそこから他国より発展させていけば良い。よし、こんな感じで話すか。それと、本日のメインでもある温泉だ。ふふふ、おそらく北の連中は知ってるはず、巧く話してラピスの了承を得れば河童達も従わざるを得ない。」
「あー、レムリア様。よろしいですか?」
「あぁ、悪い悪い。行こうか。」
そして会議室の扉を開く。
会議は恙無く終了した。ほとんど私とアクアとネフラが喋っていた。他の者は発展作業にどのくらい人数を出せるか等を話した。その結果、道の整備には河童、ゴールの部下の妖虫、ハウラが召喚するスケルトンが担当。城建設が河童、土蜘蛛、妖虫。各区域の建物が土蜘蛛。最新の地図制作が天狗。物資運搬がスライム担当になった。
道を整備する前に天狗が地形調査し、地図を作成。それを参考にどのように道を作るか決める。つまり道の着手は天狗次第になる。まぁ、そんなに時間はかからないとクロコアが豪語しているので問題は無いだろう。何せ天狗は瞬きした一瞬で各区域を飛べるらしいのだ。そんな天狗に私はある頼み事をした。そう、本日のメインでもある温泉だ。
温泉の事を話すと、やはり反応したのは北区域の者達。
「ほう、温泉に浸かりながら一升やりたいもんだねぇ。」
「温泉…懐かしい響きですね。」
「まさかそんな言葉が聞けるとは…」
「か…考えた事もなかった!私としたことが…」
妖怪達以外はポカンとしていたが、ラピス達の了承は得る事が出来た。しかし、問題は何処に造るかだ。レムリア国には火山がない。故に国内に造る事は出来ない。残念。その為、国外で源泉を調査する事になった。クロコアはかなり乗り気だったので、ほとんど説明もなく請け負ってくれた。温泉が魔物まで癒す事が出来るかは不明だが、様々な効能がある。身体の疲れを取ってくれる事を祈って、そしてあわよくばそれが商売に繋がると良いなぁ、と期待を込めてクロコアと頷きあった。