自由落下は甘くない
続きです
「.....」
恥ずかしい話、落ちた瞬間は焦って変な声を出してしまった。
しかし落ちてどれだけの時間が経ったんだろうか?
体感で言ったら一時間とはまでは言わないにしろ、それほどただただひたすらに長い時間落下している訳である。
恐怖がないわけではないが、これだけ高いなら即死だろうなとかなんで学校にこんなでかい穴空いてんの、といったことを考えてたのが最初の10分位だっただろうか
そこからは恐怖を通り越して20分くらい謎のハイテンションになり、笑ったり泣いたりした後に思考停止状態となり今に至る
「地球の裏側に出たりして...」
そんな冗談をポツリと呟いた時だった。
急に強い光に包まれ視界が真っ白になった。
「うわっ!」
目をギュッと強く瞑る。
「......#%&..¥...$@....<#...%※*+#¥」
聞きなれない言葉で誰かが話している声が聞こえた。
それと同時に落下の感覚がなくなったかと思えば、地面の上に立っている感覚に変わった。
「...助かった..?」
ゆっくり目を開けるとそこは知らない場所だった。
「ここは...???」
わぁーここが地球の裏側なんだなぁとふざけ半分に心の中で呟いてみた。
[僕は混乱している!]
ハッ我に返ると頭をブンブン振り、頭の中のお花畑状態を振り払い考え始めた。
とりあえず情報を集めようと辺りを見回す。
右には草原と真っ青な空。
正面には崖、その下に広大な森と遠くに馬鹿デカイ山。
左には草原と真っ青な空。
後ろには草原と少女。
後ろに...syoujo?
少女を視界に捉えた瞬間瞳孔が閉じていくのが分かった。
長くきれいな白い髪は日の光を浴びて白銀の輝きを放っている。
目はきれいな青色で肌の色は透き通っているかのような色白の肌をしていた。
お嬢様が着ているようなフリルの付いた服が、実によく似合っている。
目を奪われるとはまさにこの事だろう。
じっと見つめていた僕に小さく彼女が微笑みかけた
その瞬間ハッと我に返ると、しどろもどろになりながら、
「こっ..ここはっ...ここはどこですか!?あなたは!?」
その問いかけに彼女はこう答えた。
「¥%#※$@¥@#」
うんさっぱりわからん。
彼女の髪と同じように僕の頭の中は真っ白になっていた。
次回色々ある予定