人生そんなに甘くない
基本的に思いつきで書く自己満足的なやつなので期待せず読んでください。いい感じに時間潰しになれば嬉しいです。
序章[プロローグ]
ずっと憧れていた...
異世界で勇者になってみたいと...
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「あっついなぁ...」
ジリジリと音が聞こえてきそうなほど肌を強く照りつける太陽光線を浴びながら少年は愚痴を溢した。
太陽の光をこれでもかと吸収し熱した鉄板のようになったコンクリートの道を亀のようにノロノロと歩きながら。
とある夏休みの日曜日、時間は1時頃、丁度太陽が真上に昇るこの時間に彼がこのような苦行を強いられているのには理由があった。
彼が通っている円高校の教員であり、彼のクラス2年C組の担任である杭音 美和からのお願いもとい命令によって旧校舎に向かっていたからだ。
本校舎から旧校舎までコンクリートで舗装された道なのだが、建て替える時に色々あったらしく500メートル程の長い道が校舎を隔てている。
「やっと着いたぁ...」
旧校舎の軽く錆びた立ち入り禁止のバリケードの前に辿り着くと、彼は小さくため息混じりにそう言った。
旧校舎は木造の二階建てで、三階建ての本校舎よりは小さく、校舎の至るところに亀裂が入っているのが見てとれた。
「早く済ませてクーラーの効いた教室でゲームしよう...」
担任の杭音から借りた旧校舎の鍵を使って立て付けの悪い扉をこじ開ける。
旧校舎に入ると、日の光が埃の積もった廊下を照らしていた。
彼は何度か来たことがあるのだがこの埃とカビが混ざったような臭いはどうしても慣れることができない。
指定のブツを探しに二階の一番奥の部屋を目指す。
そこは美術室で、頼まれたブツというはそこに保管(もとい放置)されている古い絵である。
埃の積もった階段を上りながら手掛かりとなる絵の写真(杭音先生に渡された)をズボンのポケットから取り出し眺めた。
「こんな絵を何に使うんだろう...というか自分でいけばいいのに...」
愚痴を溢すのは彼の癖である。
これのせいで友達ができず、いつもゲームをしているために一人でいることがほとんどだ。
ギシギシと今にも崩れそうな音を立てている廊下を歩いて目的の部屋の前に着くと、ある異変に気がついた。
「あれここだけなんか新しいような気がする...」
扉の腐食もさほどなく、美術室のネームプレートも新しい気がしたのだ。
「後で聞いてみようかなぁ...ふあぁぁ...」
欠伸をしながらドアを開けて美術室に入る。
それがいけなかった。
「ふあぁ...アアアアアァァァァァァァ!」
欠伸をしていたために美術室の床がないことに気付かず彼はそのまま真っ暗な闇の中に落ちていった。
ぶっちゃけなにも考えてないので、思い付いたら更新です。