第8話 百合を見て鼻血が出る変態がいるぅ!
昨日は風邪で苦しみましたが、プレゼンテーションはやり遂げました!
別に毎日投稿と宣言しているわけではないので、遅れました!ごめんなさい!とかは言いませんよ!?
(内心では申し訳ありません!と土下座をしている筆者です。)
背筋が凍るような冗談を受けて、さっきよりも熱気が弱まった気がするギルド内。
冒険者の男どもは、先ほどまでの熱狂とは一転、真剣に話を聞いていた。
そのきっかけは、クレレちゃんが賞品の説明を始めたことだった。
先ほどまでうるさかった酒場も、今では誰もかが口をつぐんでおり、ただクレレちゃんの声が響き渡っているだけである。
いや、一部の人は「カネカネカネ」と呟いており、その雰囲気は誰にも手が出せるものではなかった。
彼らの邪魔をして、どうなるかわからない。
彼らの目は、クレレちゃんの説明を遮るなと暗に言っていた。
目の前にジュージュー肉を置かれたキングライオンのごとく、彼らはカネに飢えていた。
それを邪魔するものは、単なるバカである。
そして、バカな冒険者は、生き残れない。
彼らの異様な雰囲気が、場を静寂にしていた。
「では以上で賞品説明を終わりまーす、キュルッキュルッ、ほーれ、私はうさぎさんだぞ。」
どこからか取り出したうさ耳を耳につけて、締めるクレレちゃん。
「「「うぉぉぉぉ!クレレちゃん!クレレちゃん!」」」
賞品関連の説明も終わったので(自称)クレレちゃんファンも息を吹き返した。
そのあとは、説明者が入れ替わり、注意事項などを説明されて、開会の締めとなった。
すると、次々と飛び出していく冒険者たち。
「いつもより上の奴を狩るぞー!」
「ちょっと!そのモンスター、私たちじゃ下手したら死ぬわよ!」
「あ、ミナスパードリンク忘れた!」
行きワイワイとみんな盛り上がりながら出ていく。
さて、賞品は、まあ、全国規模で参加者が居るので、一位から十位までは私には関係ないでしょうけど、たしか「レジェンダリークリスタル」とかいうどこかの国の地下遺跡で発掘された貴重品だとか。
あとは……面倒くさいから端折るわ。
でも賞品の名前だけは憶えているわね。
たしか、「ユニコーンの秘薬」だとか、「回復薬一年分」、変わり種では「UR確定!武具ガチャチケット!」なんていうものもあったはず。なんのことだかわからないけど。
さて、私も行くか。
そう考えた私の後ろに、気配がッ!
私の胸(ないとは言ってはいけない)に伸ばしたその腕を掴み、その腕を伝って体をぶんまわして床に転がす。
そして、その正体を暴く。
まあ、わかっていたけど。
「フェイル、なんの用?」
「レキさん!一緒にデート……もとい狩り大会に行きましょう!」
「嫌。」
「え、どうしてですかぁ!?」
誘われたが、即刻却下してやった。
その理由はというと、簡単。
「あんたBランク、私Aランク。」
実力が合わないから。
「うう……わかっていましたけど、ひどいです……。ちょっとは迷う素振りも見せてほしかったです……。」
フェイルが肩を落とす。
「ま、他の誰かを誘って頑張りなさい。私は一人で行くわよ。」
「仕方ないですね……。でも、今度デートには付き合ってくださいね!」
「デ、デートっ!?そ、そんなの誰が行くわけがないこともなく!」
「ふふっ、今は無理そうですね。でもいつか振り向かせてみますよ。」
「か、かっこいいこと言っているんじゃないわよ!」
「では、また会いましょうねー。」
ドヤァ顔でフェイルは、トットと去っていった。
あー!むかつく!
フェイルを追いかけるかのように、私も狩りに出発した。
彼らを見守る影が一つ。
「百合ぃに鼻血が出そうです。落ち着け落ち着け……では、噂のAランクの実力を見せてもらいましょうか。」
ちょっとした小ネタ
「あ!〇〇ドリンク忘れた!」
モンスターハン(ryで、やっちゃった人って結構多いと思います!
ちなみに筆者も出発した後で、やっちゃった、グハァ!ってなります。
クレレさんにうさ耳
ポップ(これ以上言ってはいけない)さん、本当にすみません!手が勝手にやったことです!