表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
氷剣を抱える少女は、異世界を渡り歩く  作者: 無責任豪雪地帯
7/18

第7話 実況が電波すぎるwww

今回、異世界系小説のタブーに思いっきり踏み込みました……!

この調子で、さらに物語をカオスにしていく予定。(おい


 フェイルのせいで、パーティー会場から泣きわめきながら退散するという醜態をさらした翌日。

 ギルドにはたくさんの冒険者が集っていた。

 全員の目的は、狩り大会である。

 狩り大会。

 ギルドでは、精神高揚のために定期的に大きなイベントを開く。

 その一つが狩り大会である。

 たかが狩り大会と侮るなかれ、なんと全国のギルドで一律同日に行われ、全国の猛者と競い合えるようになっているのだ。

 

『さあ、待ちに待った、一年ぶりの狩り大会!みんな元気にしているかー!』


「「「おおおおおおおおおおおおおおおお!」」」


『おっはっぴーよー!今日の進行は僕、クレレが務めるよー!よろしっぴーね!さて、この特番は、生中継!全国に僕がリアルタイムで届いているよー!』


「「「おっはっぴーよー!クレレちゃーん!」」」


「ねえ、男どもってあんなに単純なの?」


「冒険者は筋肉質が嫌われるのか、モテない男がなぜか多いんですよねぇ……ああ、頭が……。」


 むさくるしい男どもが、アイドル的存在であるクレレちゃんに呼応して、フィーバーしているわきで、私は受付嬢とそんなひそひそ話をしていた。


『じゃあ、初めての視聴者のために、もう一度狩り大会の説明しちゃうぞー!みんな準備はいいかー?ボリューム上げてよく聞こえるようにした方がいいぞー?』


「「「はーい!準備はできていまーす!」」」


「ねえ、男どもって……」


「なにも言うな……奴ら、減給をちらつかせて黙らせたいなぁ……。」


『タッタッタッ、トントントン、もーいいかな?………狩り大会……それはっ!冒険者たちの祭典なのであーる!みんな、モンスターは知っているよねー?』


「「「はーい!」」」


 カウントダウンのつもりなのか、手をたたいたクレレちゃんは、適当なところで切り上げてニコリ、一拍間を置いて、説明をそのかわいらしいソプラノ声で始めた。

 男どもは言うまでもなくフィーバー中。なぜか全員先生の言葉を聞く小学生のように返事した。おい。


「男どもって……。」


「ふーん、そっかー、私の言葉はいつも聞かないのにあいつの言葉には素直に従うんだー。後で覚えていなさいよ。」


男ども、生命の危機が迫っているぞっ!

 それはさておき、クレレちゃんは蒼髪の童顔、くりりとした丸い目と口元からわずかに見えている犬歯がにあう僕っ娘である。

僕っ娘なのだけどね……、あの電波じみた発言はどうにかならないのかな。

 

『あのモンスターだよ!人を襲っちゃうぞー系の、……がおーだぞ!』


「「「がおー!クレレちゃん、かわええ!」」」


うわー、声を発しなくても受付嬢の気持ちがわかっちゃったー。

ドン引きだわー。


『みなさん笑顔でとてもいい日ですねー!……さて、モンスターにはそれぞれ種類ごとにポイントが割り振られています!どんな方法でもいいです!モンスターを、えいっ、しちゃった後、全身丸ごと持ってきてください!アイテムボックスを持っていない冒険者はいませんよねー!』


「「「もちろんだよー!」」」


『もちろん僕も持っていますよー!コレ!水色のスポーティなタイプって、この蒼髪に似合うと思うんですよー!』


 クレレちゃんは、蒼いバッグ型のアイテムボックスをかざして見せつけるようにその手を振る。


「「「似合っているよークレレちゃん!」」」


 あ、これはダメだ。受付嬢の顔色が真っ白に。

 冒険者たちの冥福を祈ろう。


『あ、もちろん生きてるモンスターを持ちこんではだめですからねー!ギルド員さんが冗談抜きに死にますよーーー。』


 ん?クレレちゃんの雰囲気が変わった?具体的には目の光がなくなったような。


『……ボクの兄さんはね、膝に矢を受けて冒険者を引退したあと、ギルド員をやっていたんだけどね、あっさりと死んじゃった。冒険者が生きてる魔物を持ち込んだせいでね。この蒼いアイテムボックスは、兄さんの形見さ。……生きてるモンスターを持ち込んだ冒険者はそのあと……。……なーんてね!ちょっとした余興だよ!暑いから涼しくなるような話をしてみたんだけどね、どうだった?クーラー必要なくなった?』


「「うぉぉぉ!クレレちゃんまじすげえ!危険には慣れているはずなのに、ひびったぜ!」」


「「ごめんよ、ギルド員さん、いたずらで生きているモンスターを持ち込もうなんていうことを考えていたけど、やめとくぜ!」」


「そこの男ども、狩り祭りの報酬減額するわよ。」


「「うぉっ、それはマジで洒落にならねえ!ごめんなさい!」」


「わかったらよろしい。」


 一気に熱気と興奮が吹き飛んで、みんな落ち着いてきた。

 これなら、熱気にあてられて無茶をして死ぬ確率は減る。

 クレレちゃんがここまで読んでいたのなら、なんという策士ね……。

 ……でも。

 いや、それは私には関係ないか。


 電波僕っ娘アイドル実況クレレちゃんは、好き勝手にやり放題である。



 

今回のネタ


「がおー!」

2009年あたりにアニメ放送されたライトノベルのセリフですね。あの泥棒っ娘はかわいかったwww

だが、貧乳ツインテールが正義だ!


クレレちゃん

モデルは……スマホゲームに出てきたアイドル兼ヤンデレ系少女です。

タイトルは「ポップ(これ以上は言ってはいけない)

あ、モデルの方は電波ではないですからね!(風評被害防止)


ちょっと明日プレゼンテーションやるので、今日は忙しくてあまり更新できませんでした。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ