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氷剣を抱える少女は、異世界を渡り歩く  作者: 無責任豪雪地帯
13/18

過去編 残酷な世界はその形を覗かせる 

久しぶりの更新です。

誤字脱字の可能性あり、先に誤っておきます。


六歳 フェイルノート=??????


私達は、その後、孤児院の中に案内され、ある程度見て回ったところで、人払いして、彼とちょっと話をすることにした。


「へえ、孤児院のために盗みをねぇ……。」

「そうなんだよ。だから、警察に突き出すのは、本当に勘弁してくれないか!?」

「いや、警察に突き出すも何も、さっきも言った通り、別に私の家から何を盗まれても、構わないから。」


むしろ、盗まれた方が何か状況が変わるのではないかと思うぐらいですし。


「お前って、なぜか自分の家に対して辛辣だよな。」

「ずーーーと、閉じ込められていた自分の家の何に、家族の、使用人のどこに愛着を持てばいいでしょうか!?」

「あー、確かにずっと閉じ込められていたなら、その態度も納得だな。 俺も似たようなものだしさ。」


彼はそう言うと、鬱屈そうに、手に握っていたペンダントを開いて、そして、嫌そうな顔をした。


「俺も親に捨てられたんだわ。 俺の能力が原因でな。」

「確か、前からのの知り合いだったかのように相手の記憶を書き換える魔法だったっけ?」

「そう。 そして、それがあると知られただけで、人々は疑心暗鬼になる。 その能力があったから仲良くなれたのか、素で仲が良かったのかがまったくわからなくなる。」

「へえ、確かに。 私も似たような状況になったら、まずは疑っちゃうかもしれないですね。」

「そして、俺の親も、それがわからなくなった口だ。 3歳になるごろまでは持っていたよ。 でもそれが限界だった。 親が俺を怪物を見るかのような目で見ていたのは、幼児にはつらかったよ。」


そう言い切ると、彼は深呼吸した。

息を大きく吸って、吐き出すその姿には、なにか鬼気迫るものを感じた。


「そして捨てられた。」


こことは別の孤児院の前にな。と彼は語る。

そして紆余曲折を経て、今は、この孤児院でリーダーみたいなことをしているらしい。

きっとその間にもなにかあったのだろうと彼女は思った。

彼は深く語りたがらなかったが、きっと能力故のトラブルがあったのだろう。


だから、こう語ることにした。


「むかしむかし、あるところにその能力を恐れられて、親の愛を受けられなかった少女がいました。その少女は、親から捨てられました。 屋敷に閉じ込められたのです。そして少女は屋敷から脱出しました。 少女は冒険しました。 色々な国を回り、立ちふさがる敵を倒していって、少女は強くなりました。 やがて、親が敵として立ちふさがりました。 さて、少女は親を目の前にしてどうしたと思いますか?」


彼は、悩むように、うむむむと唸り声を出し、しばらくした頃、ひねり出すようにこう言った。


「色々されても、それでも親だから、悩みながら戦うのかな。 その時になってみないとわからないんじゃないかな。」


彼は至極当たり前の答えを言った。

色々な物語で、まるでラストはそんな温かいエピソードが当たり前と言わんばかりの、価値観。


「私の答えは決まっていますーー。」


でも、私にはなんでみんなそう考えるのか、その理由がよくわからない。

わからないのです。

なんで親だからって、許す必要があるんでしょうね?


◆◆◆


その頃、町の中心。

フェイルノートの屋敷の周囲は、大量の群衆が集い、ざわざわとしていた。

普段は閑静としている所なだけに、その騒動を聞きつけた人も集い、ますますその屋敷の周辺はざわついていた。


「はい、どいてください!国務執行法違反で逮捕しますよ!拷問!弾圧! わかったら蟻どもよ、さっさと散りなさーい!」


「国民のことを蟻って言わないでくださいよ……。また警察の評判が下がるぅぅ……。係長にドヤされるぅぅ……。」


ハイテンションな、30代に見えるその女性は部下を伴い、群衆をかき分けるようにして、強引に現場に入った。


「この馬鹿者!」


すると、その現場の前にいた厳つい顔をした上司に怒鳴られた。


「国民の前で国務執行妨害とか、拷問とか抜かすな!バレたら面倒臭い!」


「あー、はいはい、わかりましたよ。それで、現場はどんな感じですか?」


「露骨に話をそらしに来やがったよこの女、いやオンナか。 ま、いい、現場は鑑識に調べてもらっていた。 それから、目撃者はいないそうだ。 いや、消されたのかもしれないな。」


「でしょうね。 それで、捜査はもう終わりですか?」


上司が帰り支度をしているのに気がついたその女性は、そんなことを聞いた。

心の中では「やっぱりそうなったか」と考えながら。


「犯人はスラムの子供だそうだ。いま、主人が始末に行ったから、俺たちの出番はもう無いってよ!あのクソ野郎が!」


ああ、あの笑顔を仮面に貼り付けたかのような執事がそう言ったのか。

彼女はそう思った。


「スラムの子供ねぇ。スラムの子供がこんな殺人を引き起こせますかねえ。むしろ、あの屋敷に閉じ込められていた娘がやったと言われる方が自然ーーー。」


推測を口にしょうとした女性を上司が止める。


「どんなに不自然でも、奴がそう言ったからにはシロはクロになる。俺たちは帰るぞ。あとは担当の仕事だ。」


彼女はその言葉に頷くしかなく、それだけしか会話を交わすことなく、彼女は帰っていった。

大量の使用人が殺され、床に散らばっている、殺戮が起こった屋敷を一目見ることもなく……。


◆◆◆


「みんな……、そんな!」


あの後、少年に頼まれ、ちょっと孤児院を外出していたフェイルノートが帰って来た時には、全てが終わっていた。


バラバラに散乱している子供たちの死体。

そして、その中心に凶器を持って立つ男ーーー。


「どういうことですか、父さま。」


それは彼女の父親だったのだから。

投稿が遅くなってすみません!

約二ヶ月はさすがにまずいですね!


楽しみにしていただいていた読者には、私の平身低頭100点の土下座をプレゼントしますから、どうかリンチは勘弁してください!


モンハンは、超特殊許可を友達に手伝ってもらってクリアしたところ。

ウルルクス普通に強いぞ……。即死コンボがいきなりすぎて、心臓に悪い。

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