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Future  作者: 浅咲夏茶
2nd Chapter;Student council and childhood friend.
14/127

Target:Elisa and Ren/episode13

 裸エプロン姿のエリザは妙に可愛かった。今でも記憶に残っている。エリザはそれなりに胸もある。姉ちゃんよりは確実にある。恋は……わからない。

 しかし、見てしまってからというもの、エリザは僕がエリザの方を見ても直ぐにぷいっとそっぽを向くようになってしまった。

「なあ、エリザ悪かったって……」

「だから、私はダーリンを責めてない」

「じゃあなんでこっちを向かないんだよ!」

「べ、別にそんなの……」

「こっち向けよ」

 力では僕が勝っている。力強くエリザの顔を僕の方に向かせる。そして直ぐにエリザの顔が真っ赤になっていった。

「……ジロジロ見るなあ……は、恥ずかしい」

 可愛い。もう、可愛いとしか言えない。というかそれしか考えられない。話題をそらそうとするのだが、僕の頭はそれを聞かない。

 あれらしい。エリザは普段はテンションが高いのだが、異性に近づかれると、照れる性格のようだ。

「朝からイチャイチャするなああっ!」

「おお、恋。おはよう。なんだ? 自分の彼氏が奪われて嫉妬か?」

「凛は彼氏じゃないだろ、いい加減にしろ! つか、嫉妬なんかじゃないし! 勝手に誤解すんな!」

「誤解のまま認識しよう、エリザ?」

「ダーリンがそういうなら、私は誤解を呑み込みます」

「それならそれでいこう」

「凛のエロ本持ってきてここで破ってもいいんだぞ?」

「ふっ。エロ本とかいらねえよ」

「エロゲのデータも抜いてやる! 破壊してやる! HDD壊してやる!」

「それはやめてえええええっ!」

 僕が恋にそれはやめるように頭を下げる。泣いたわけではない。しかし、それをされたら僕は泣く。いや、そんなもんで終わるはずがない。最悪、発狂して放火事件でも殺人事件でも起こすかもしれない。

「り、凛。そんなことするはず無いじゃんか」

「そ、そうか。……そうだよな。……あは、あははは」

「やっぱりダーリンは二次元の女の子が好みなんだ。折角裸エプロンしてあげたのに、全然ダーリンは振り向いてくれないんだもん!」

 むっとした表情で胸の下で手を組み、自身のそのたわわに実った果実を強調するエリザ。恋は少々焦っている様子だった。「くっ」みたいな漢字なのだろう。別に恋のバストサイズを僕は知らないが、72よりは大きいはずだ。

 しかし、エリザの言ったことは、僕を懲らしめるための爆弾のようなものだった。撤回しようにも、恋は信じこんでしまって自らの考えを変えようとする気はなかった。

「朝から裸エプロンかあ……。嘸かし凛は嬉しいんだろうねえ……」

「おい恋。お前の考えているような変なことでは……」

「そしてダーリンは私の唾液の付いたチョコを強引に……」

 エリザは更に僕を追い詰める。少しくらい隠しておいてほしいものだが、通常エリザは非常にオープンな女なので、隠すことを知らないのかもしれない。

「うふふ……。あはは……」

 恋の顔に笑みが浮かんだ。しかし、青筋を立てているような笑みで怖い。

「恋。ダメだ。僕は何もしていない。嫉妬するんじゃない」

「そっかー。それでもまだ責任を投げようとするんだ……」

「だから僕は……」

「あ、安心してダーリン。『裸エプロンしてみなよ』って言ったの恋だから」

 その時、恋の顔が真っ赤になった。そして、エリザはいつものオープンな自分自身の個性を生かし、隠し事など一切なしに語っていった。

「恋は『裸エプロンが好きらしいよ』とか『胸は大きいほうが好きみたいだよ』とか、『夜這いとか一緒に寝るとかしてみたら』とか、そういうのをダーリンのエロゲーの内容から引っ張ってきて私に伝えたんだよ」

「そっか。じゃあ、エリザが裸エプロンで僕に近づいてきたのは……」

「恋の言葉をそのままやっただけだよ?」

 恋は顔を下に向けた。しかし、こちらからでも赤くなっている顔を見て取れた。隠しきれていなかったのだ。

「恋。話は分かっている。じゃあお前にミッションを与える」

「み、み、ミッション!? え? 何? えっちなこと?」

「……とんだ発情期牝犬だな、恋は」

「うううう、うるさいっ!」

 照れた時の恋と、顔を近づけ動揺するエリザは何処か通じるところがあるな、と僕は思った。恋はそこまで女っぽくないと思っていたのだが、最近本当に女として意識しだしてきた僕がいる。エリザに関しては、「ダーリン」と呼ばれ、たまに抱きつかれるので、最初はちょっと僕も動揺していたし、やめてほしかった。けれど、今ではそんなのどうでもいい。しかし、昨日の今日、顔を近づけてしまった時にみた表情が忘れられず、今でも心が痛む。

 自身の心を落ち着かせ、無駄な話に頭を回転させないようにしたところで僕は再度恋にミッションを伝える。

「今回のミッションは、僕の買おうとしているエロゲを買いに行ってくるというミッションだ。このミッションに成功したら……そうだな、遊園地でも行こうか。二人で」

「ちょ、ダーリン! 私除け者!?」

「エリザ、お前もミッションするか?」

 恋は柔道しているため、殴られたり蹴られたりでもすると非常に強い力で蹴られるので、あんまりこう、酷いミッションを与えられないのだが、エリザに関しては、僕の見たところ、力もそう強くないし、僕に結構従順であるので、少々き使ってやろう、なんていう事を僕の中のSの血が巡り、考えてしまった。

 可愛いエリザをそんなふうに使うなんて……。だが、弱ったエリザの姿を見てみたい。……いや、そんなことしてしまえば、後々ばらした時にエリザが僕のことを軽蔑するんじゃないか、とも考えられる。

 くだらないミッションのことで頭を取られる僕。ふと気がついた時、エリザは、さっきの僕の質問に答えてくれた。

「……ど、どんなことでも。わ、私なんでもするよ……?」

「エリザ。そんなこと言っちゃ駄目だ」

「え。み、ミッションは……」

「また今度な。ま、今夜でもいいからエリザには色々とミッションを与えてやろう。……楽しみに待っていればいいさ」

「うん! ダーリンのミッションなんて心が高なっちゃうよっ♪」

 ぎゅう、とエリザは僕に抱きついてきた。僕の肩に自身の頬を擦り付けたエリザは、「えへへ」と笑って、右手で僕の頬をつついた。恋はそれを見ていて、ため息を付いていた。

「さて恋。エロゲを買いに行くという心構えはできているか?」

「……で、できてるわけ無いじゃんか! ギャルゲならまだしもエロゲなんか、プレイはできるけど買いになんて行けるわけ無いでしょ! Amazonでも行って買いなさいよ!」

「ふっ。これだから低能なエロゲー初心者は。特典版を買う事が出来てこそ、真のエロゲーマーになるんだ。だから買え。三宮まで行く電車賃などは僕が出してやる。エロゲの代金も全部僕が最終的に払う。さあ行け」

「い、行ってもいいけど、それならエリザとか凛も……」

「残念だけどそれは無理だね。家の中、姉ちゃん寝てるのに起こしたら可哀想だろ? 折角の土曜日なのに」

「もう10時回ってるけどね。……って、それ行かない理由になってるの?」

「なってる。大丈夫だ。お前の命は僕が守るよ。ドラ●もんでも言っていただろ? 『おまえのものは俺のもの。俺のものは俺のもの』ってな」

「つまり……」

「幼馴染である恋と凛の命は、共に守らなければいけないというわけだ」

「じゃあダーリン。私は?」

 途中でエリザが会話に加わってきた。

「ああ。もちろんエリザもだ。愁や梨人も同じだ。僕が皆を守る」

「なんてガキみたいな言葉なんだろう。まあいい。じゃあ、行けばいいんでしょ?」

「ふっ。恋も落ちたか。じゃあ、行ってらっしゃい」

 エリザは、玄関で靴を履いて、そのまま三宮のアニメイトに向かった。

「さて。僕らは家で何しようかなあ……あ」

「ダーリン、どうかした?」

「やっべ。ちょっと恋呼び止めてくる」

 僕は家のドアを力強く開け、大声で恋の名前を叫んで、道を走っていった。外は過ごしやすい気温だった。

 

 ***


 恋を見つけ、家に連れ戻して、僕は恋を自分の部屋に案内した。ちなみにエリザは部屋の外で待機だ。まあ、後で可愛がるつもりだから気にすることはない。

「さて恋。お前にこれを来てアニメイトに行ってもらう」

「こ、これは……」

 僕が提供したものは灰色パーカーが一着、『温故知新』と書かれた赤色Tシャツが一着。そして、赤色の眼鏡。この眼鏡は、僕のではない。元は姉ちゃんのものだ。しかし、姉ちゃんはコンタクトに変えたので眼鏡自体が不要になり、丁度ブルーカットレンズのレンズの付いた眼鏡だったので、僕が貰った。しかし度は入っていない。そして、最後にヘッドホンだ。

「そして最後にお前には、男装してもらう」

「……凛ってそういう趣味?」

「いやいや。女の子の格好で街中一人で歩かれてさ、ただでさえヲタクの集まる場所に、恋みたいな可愛い女の子を一人ポンと放り投げて置くわけにはいかないだろう。だから、男装してもらうんだよ。それとも、執事コスがいいか?」

 僕は箪笥から、僕自身も特に使っていない執事コスプレイ用の服を取り出した。

「こ、これは……」

「あとサラシもある。胸の大きさを隠すためには必要だろ?」

「……うるさいな。一々そういうことばっか言うな」

「あと、髪結んでしまってもいいと思ったんだが、お前はショートだからいいか。じゃあ、執事コスか通常の一般人男コス、どっちでもいい。選べ」

「り、凛はどっちが私に似合うと思う?」

「僕なら迷わず執事コスをさせたいね。つか、元々ショートで顔もそこまで女っぽくない……すまん、間違えた。中性的な顔立ちなんだし、大丈夫だろう」

「じゃあ、執事コス来てみるね……。だから出て行け」

「わかった。じゃあ僕はエリザとイチャラブすっかな」

「い、イチャラブって凛おま……」

 僕は、恋がそう言って顔を上げる前にもう部屋の外へ出ていた。

「さてエリザ。今、恋は男装コスをしている。エリザにも権利を与える。恋に言って欲しい台詞とかはあるか? 恋は今日一日限り僕の執事にすることにしたから、エリザの好きな言葉を吐かせてあげよう」

「ダーリン、意外と鬼畜っていうかなんていうか……。じゃあ普通に『エリザお嬢様』とか言われてみたいかなあ、なんて」

「結構王道を行くんだな、お前は」

「凛こそ恋に言って欲しい台詞なんてあるのか?」

「『私は(ボクは)、ご主人様である凛様の執事です。故になんでもしてあげます……』とか、そんな事を顔真っ赤な状態で言われてみたい」

「……。ダーリン、いや凛。ぶっちゃけていい?」

「なんだ?」

「キモい」

「え、エリザ! その軽蔑する目はやめろ! 僕を『ダーリン』と言っていたエリザは何処に……。ま、まさかお前は偽物のエリザっ!」

「そんなわけないでしょ。いや、別にダーリンを嫌ってはない。けれど、そういう事を平気で堂々という凛は、気持ち悪いかなあ、って」

「う……。ま、そっか。そうだよな。それが世間一般論だよな」

「そうだよダーリン」

 少しの間待つ。ゴソゴソと着替えている音がする。「何考えてんの?」と、エリザに聞かれた事もあったが、「いや別に」と答えると、「そう」とだけ言って、会話は止まった。


 そして、着替えが終わったらしく、僕を呼ぶ声がする。

「と、取り敢えず着替え終わったけど……」

「んじゃ入るわ」

「ま、待って! 心の準備が……!」

 僕は構わずドアを開けた。ありがちなシチュエーション。普通、こういう場面ではヒロイン側は裸待機で居るのが常識だが、恋は裸待機ではなく普通に執事服を来ていた。執事、ということは男の職なわけだが、恋は女である。ようは『男装執事』。しかし、恋も出ているところは出ているんだな。若干胸が大きいように見える。黒い服だからそう見えるのか。まさか元が大きいのか。……12年とも過ごした幼馴染でも知らないことは多く有るのが現実か。

「さて。ヘッドホンじゃなくてこれを与えよう」

「こ、これは……?」

「Bluetoothイヤホンだ。無線で音楽が聞ける。多少、電波環境によってはラグだとか、そういうのが発生するらしいが、殆ど支障はないぞ」

「す、凄い。日本の技術は凄いね」

「いや、数年前から有ったぞ……。お前どんだけこういう機械系の情報に弱いんだ……。そんなに弱いと、変なことされるかもしれないぞ」

「へ、変なことってもしかして……えっちなことかな?」

「それはないと思う。機械を自分で自由自在に操れない人間は、よく言うんだよ。『何もしてないのに壊れた』とか、『これどうすんの?』とか。『それは調べてやって下さい』と言われると、『教えろ』という。酷いもんよ」

「そ、そうなんだ……」

「ああ。じゃあBluetoothのイヤホンを渡す。これは右耳につけろ。そしてこれは、お前のスマホに付けるマイクだ。壊すなよ」

「う、うん。もし壊したらどうするの?」

「その時は、身体でも使って払ってもらったりとか……かな?」

「ひえええええっ! 同人誌みたいに犯すなっ!」

「うるせえよ。あ、お前スマホIphone? Android?」

「わからない……」

 恋は笑顔でそういった。

 恋のスマホを受け取る。これはIphoneだ。僕の持っているマイクは、Iphone用であり、Android用でないため、どうなるかと思った。最悪、僕の持っていた前世代の機種を使わせようと思ったが、それだと電話もネットも使えないので話にならない。だから、恋のスマホがIphoneでよかった。

「これならOKだ。その執事服には胸にポケットが有る。そこにこのIphoneを入れる。……あ、僕、胸とか触るのはあれなんで恋が自分でやれ」

「わかった」

 恋は、僕からマイクの付いたIphoneを貰うと、直ぐに執事服のポケットの中に入れた。そして、イヤホンも渡した。イヤホンも直ぐに僕の指示通り右耳に掛けてくれた。案外、恋は暴力女とも言えるのだが、なんだかんだで人のいうことに従順な娘だ。もしかしてマゾなのかも、なんていう淡い期待をしてみる。だが、それが顔に出てしまい、それを恋に問われる。

「何考えてんの?」

「いや……。お前マゾなのかなって」

「そういうこと考える変態は死んで、どうぞ」

「冗談だってば」

 本当は冗談ではないが、それはさておき。本題に移ろう。前にエリザによって手錠で拘束され、僕と恋は一心同体ではないけれども、それなりに近くに居なければいけないという事例が有った。あの時、恋が『私は今日一日メイド』と言っていたので、案外恋は人から何か押し付けられたことを淡々とやっていくのが楽なのかもしれない。一体エリザが恋に何を吹き込んだのかわからないが、僕は恋に強気な態度で僕の執事になるように頼むことにした。

「恋。僕の執事になれ」

「し、執事っ? 今日一日でしょ? 前に拘束された時みたいな……」

「ああ。別に執事といえど、そこまで気にすることはない。その格好似合っているし、むしろ学校でもその姿で入ればいいんじゃないかみたいな」

「いや、流石にうちは『校内では制服』って校則有るじゃん。生徒会なんだから、凛が変えてからそれはやるべきなんじゃないかな」

「じゃあ、恋は学校で執事服来て生活しても何ら問題はないと?」

「そ、そうは言っていないだろ!」

「そうかなあ。僕はそういう風に聞こえたんだけどなあ……」

「通販で※印で出るじゃんか! 『これは個人の感想であり……』って! それと同じだよ! て、てか、本当私校内で執事服なんか来ないからな!」

「はいはい。でも今日は着るんだろ?」

「……くっ」

「じゃあ、恋が今日一日、今日の深夜0時までその格好で、僕の執事役したら、今度一日、僕はお前の言いなりになるよ。まあ、一定の限度超えたら聞かないけど。そして、一緒に遊園地にも行ってやろう」

「……じゃあ、決めた。執事、やる」

「おいエリザ、入って来い」

 僕はここでエリザを呼んだ。

「エリザ。さっきお前が言ってた、言わせたい言葉を言ってみろ」

「わかったダーリン。じゃあ、エリザお嬢様って言ってみて?」

 僕はゴクリと唾を呑む。「執事やる」と恋も自ら言っていたので、こっちはもう恋の弱みを握れている。だから、恋に苦しい思いをさせられる。やりすぎは僕もしたくはないが、有る一定の限度を決めてイジっていこう。

「え、え、エリザお嬢様……」

「おお。流石恋。飲み込みが早いぞ。流石僕の執事だね。さあ、言ってみろ。今度は僕からだ。今からメールでそっちに送る。それを3回言ってみろ」

「さ、三回っ!? へ、変なこと書くのか……?」

 僕は、さっき言った言って欲しい言葉をメールにして恋に送信した。恥ずかしがっていた恋だったが、恋は腹を決め、僕のメールの文章をそのまま読んだ。

「私は(ボクは)、ご主人様である凛様の執事です。故になんでもしてあげます……。私は(ボクは)、ご主人様である凛様の執事です。故になんでもしてあげます……私は(ボクは)、ご主人様である凛様の執事です。故になんでもしてあげます……。こ、これで……いい?」

 恥ずかしそうにしている恋。ニヤニヤしているエリザ。ニヤニヤしているエリザを見ていると、まるで会長を見ている気分になってくる。

「うう……。私、こんな恥ずかしいこと初めて……」

「あ、そうそう。『わたし』じゃなくて『わたくし』か、いっそ『ボク』っていう一人称に変えてよ。今日一日だけでいいから」

 恋は嫌々ながら、「ボクは」と喋ってくれた。相当顔が真っ赤だった。


 ***


 恋を散々イジった後、恋は僕の方をみて「バーカ」と言ってから外へ出た。そして、僕はその後トイレへと向かった。鍵をかけ、左手に魔法陣を描いた上で、ニュクスを呼び出す。

「お、おはよう御座います、ご主人様」

「うわ……」

「だから言ったじゃないですか、裸で戻すなって……」

「わ、悪い! 服を着ろ服を!」

「ご主人様が悪いんじゃないですかあ、もう……」

「す、すまん」

「もういいですよ。ちょっと着替えるんで魔法陣に戻して下さい」

「ここで着替えろよ」

「今私裸ですけど、めちゃくちゃ恥ずかしいんですよ? 一応私、悪魔ですけど女ですよ? レディーを大切にして下さい! 変態ご主人様!」

「ひ、酷いいいようだな。とにかく戻せばいいのか?」

「はい。3分くらいお待ち……」

 その先を聞くことなく、僕はニュクスを魔法陣に戻してあげる。


 ***


 三分くらい経って、ニュクスが魔法陣から出てきた。

「おかえり」

「ただいまです。で、ご主人様。一体何をされるおつもりで」

「今、恋に執事姿でアニメイトに行ってもらっている。それで、ニュクスには空から恋を追っていって欲しいんだ。……恋は分かるか?」

「い、一応は。悪魔は主人と一心同体ですので、顔とかわかります。服もそれなりに覚えました。大丈夫だと思います」

「じゃあそれをスマホで……いや、いいや。ニュクスの背中に乗れるのってどれくらいまで?」

「体重ですか? 体重なら100程度なら。ギリ120ですね」

「120……」

 結構難しい数字だ。

 僕はそこまで重くない。63kg。結構軽いほうだ。問題はエリザである。

「エリザを呼んでくる」

 僕はトイレを出て、エリザを呼んだ。


 ***


「トイレで大切な話って一体なんだよ……もう……って、この娘……」

「ま、またお会いしましたね、エリザさん。ニュクスです」

「にゅ、ニュクスさん!」

「興奮するんじゃない。これから僕らはニュクスの身体に乗って、空を飛行し、空から恋を追うことにした。だから、エリザ。ニュクスの身体に乗っかれ」

「いや、ご主人様。私は、ご主人様がエリザさんを乗せるべきだと……」

「そうだな。じゃあそうしようか」

「え? なに? ダーリン、私をおぶって空飛べるの?」

「お、おう。飛べるっちゃ飛べるぞ。あくまで予想だが。無理ならニュクス、頼む。その時は『男のくせに』とかバカにすればいい」

「主人を馬鹿にする悪魔なんて、悪魔じゃないですよ」

「くううう。優しいな、ニュクスは」

「そうですかね」

「ああ。じゃあ、姉ちゃんに置き手紙書いて出発しよう」

「おー」

「はい、ご主人様」

 僕は、近くにあったシャーペンでメモ用紙にアニメイトに行くこと書き記した。そして、「昼飯はカップラーメンでも食え」と書いておいた。

 仕事が済んだ後、僕はトイレで魔力を開放し、魔法少年の姿になった後、トイレの窓から上へと上昇していった。


 ***


 午前10時半前。僕は、エリザを乗せ、神戸の上空に来た。

「神戸の街が一望できる!」

「ですなあ」

「あ、見つけましたよご主人様! 恋さんです!」

「お前視力幾つだよ。なんでここから見えるんだよ」

「それが悪魔です! ほら、追跡開始ですよ!」

 ニュクス、僕、エリザは神戸のアニメイトでのエロゲー購入という、下らないミッション遂行を上から見守っていたが、ニュクスの発言により、僕らは下降し、ビルとビルの間を通って、恋を追い続けていった。

最近、更新が遅くなってすいません。

中間テスト近づいてきたので、2日か3日に一回の更新になります。(平日)


そして、

東京オリンピック開催おめでとう!  (ノ´∀`)ノわーい


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