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Future  作者: 浅咲夏茶
8th Chapter;End of the story Ⅰ/Epilogue -true root-
106/127

Target:Rina -a date with Rin@Christmas Eve. 2 /episode105

「なっ、なっ、なんでボクの画像がこんなに一杯……」

「いや、それは……その……」

「て、ていうかこの写真いつ撮ったのさ!?」

「ぼっ、僕は撮ってねえよ! ただ、愁が僕の部屋に仕掛けてるカメラで撮った写真が何故か僕のPCのエロ画像保存フォルダに入ってて……」

「しゅっ、愁って盗撮してるの!?」

「ちっ、違いますってば! ……でもその、笑顔の会長可愛いんで保存してあるというか……。いや、その、別に変な意味じゃ……」

「へっ、変な意味ってなにさ!?」

「いやだからその、里奈のアレを触ったらあんな感触だとかどうたら……」

「なっ、何を言ってるんだ凛君はあああっ!」

 恥ずかしそうに顔を真っ赤に染め上げて下の方を向いてしまう里奈。それも含めて可愛んだがな。……しっかし、本当に可愛すぎるだろこの子。なんなのホント。ボクっ娘で面倒見が良くて、色々と知ってて……(恋よりむっつりスケベではないはず)。僕が初めての彼氏で。……悪いところが一つもないし、それでもってその外見の良さ。……何故里奈に告白する人が今まで居なかったのか、何となく僕も予想がつく。……根は可愛いんだけどねえ。

「とっ、とにかく早く消せえっ! そっ、そんなはは、破廉恥な写真今直ぐ消せえっ!」

「破廉恥じゃないっしょ」

「……ボ、ボクにとって不都合だから消してってばっ!」

「何で不都合なんですか?」

「いっ、いちいち言わせんな! 恥ずかしいだろ!」

「僕は全然恥ずかしくありませんので」

 まず、エロ画像フォルダに入っているものを彼女に見せている時点で察してほしいものだが、お嬢様には少々察する力が足りていないようだ。

「……でっ、でもだな」

「……あの、里奈さん」

「なっ、なに?」

「今、僕が心のなかで何考えてるか分かりますか?」

「まっ、まさかボクを犯そうって……。えっ、エロ同人みたいに!」

「……強ち間違ってないんですよねえ」

「えっ……」

「おっぱい揉ませてください」

「おいこらふざけんな。……りっ、凛君は一体ボクをなんだと思ってるんだよ……」

「僕の唯一人の彼女で嫁候補です」

「よっ、嫁候補……っ!?」

 はあ、この人には僕の前から作ってきていた『信念』的なものが伝わっていなかったみたいだ。……それもそうか。あんまりそういうこと里奈と離してなかったしな。結局は家デートになったけれど、話すにはもってこいの機会なんじゃないだろうか、これ。

「……僕は、将来嫁にしたいと思うような女性以外とは恋愛したくないんです」

「それをお金で決めた凛君に苛立ちを隠せないんだけどね……ボクは」

「だから、何度も言っているように里奈の魅力はお金だけじゃないし」

「じゃあ他に何が……」

「ボクっ娘だとか、きっと僕に尽くしてくれるだろうなってところとか」

「そんなの恋ちゃんだって……」

「そっ、そこはその、ま、マネー……」

「酷い考えだ、全く」

「わっ、別れちゃ嫌ですよ!」

「ちょっ、ばっ、ボクにくっついてくんな! だっ、抱きつくなあっ!」

 揉まれたくない、と思っているからだろう。僕の拘束から逃げようとした里奈だったが、それは上手く行かず、むしろ無理に逃げようとしたせいで大きな音とともに里奈の身体が床に倒れてしまった。

「いっ、痛てっ……」

 僕の痛いのは同じだった。だが、この構図が非常にマズイことに僕は直ぐ気付いた。何故なら、僕里奈の身体の上にうつ伏せで乗っており、例えるなら柔道の固めのような感じで、付け足して里奈の胸に右手が入っていたからだ。

「ひゃっ!」

 僕が里奈の身体からどこうとして里奈の着ていた服の裾を掴もうとしたのだが、失敗し、胸をもんでしまった。なんと特殊な事例かと僕も初めは思っていたのだが、考えていくにつれ、次第に罪悪感のようなものが僕を襲ってきていることに気づいた。

「……ああ、何で僕はこんなことをしてしまったんだ」

「自分から『おっぱい揉みたい』とか言うな、このバカ彼氏が! しかも、どさくさに紛れて普通に揉むなあっ! 何で凛君はそんなにボクの身体を触りたがってんのさ……」

「お嬢様の身体って結構意味深というか……」

「そんな理由かよ!」

「酷い理由ですよね。こんな理由で人の胸を触るなんて、言語道断……」

「いっ、いや!」

 里奈が僕が続けて言おうとしたセリフを阻止し、自分から言い切った。

「えと、その、別に好きな人に触られるのは嫌じゃないというか……」

「ほう」

「でっ、でもその、ふっ、二人っきりの時だけ……だよ?」

「街中でさせろよー」

「公の前で羞恥プレイすんな! いくらラブラブだとかバカップルだとかいわれても、街中で彼女の胸揉む彼氏なんざいねーよ!」

「そうかなあ?」

「そうだよ! ていうか、何で凛君はそれが常識みたいに言ってるんだよ!?」

「それで何か変なことあるかな?」

「大有りだよ! ……でもまあ、されて嫌な気持ちはしないから」

「流石マゾ。ボクっ娘マゾ生徒会長か……なるほど」

「なるほどじゃねーよ!」

「……そうやってツッコミ入れてくれるのも、次第に関係が深くなってる証拠だな。……よし、今日は赤飯にするか。たっぷり媚薬いれてやるぞ」

「やめなさい! そういうのマジでやめなさい!」

 媚薬入れて僕に従順になった生徒会長を食べるのか。……完全にアダルティなニオイがしてならないんだが。……こんな時、「俺将来AV男優になるから練習台になってよ」とか、普通に言えればいいんだが、僕にはそこまで言う心構えがなかった。チキンハートだから仕方ないか。

 たとえ改善されたとはいえ、ほんの少しだけ改善されたのみで、本当に変わったのなんて一つや二つくらいだ。彼女が出来て、幼馴染を守ってやりたいって思って、チキンハートは少しずつ改善されていったと思う。でも、まだまだ全部改善されたわけじゃない。

「……ま、僕がそんな事する人間じゃないっていうのは分かってますよね」

「ま、マジですんじゃねえぞ。ボクが寝たら襲うとか、そういうことすんじゃねえぞ……」

「しないから! 絶対しないから!」

「……寝ている間に彼氏に襲われるなんて、そんなの絶対に嫌」

「そりゃ怖いよな。僕も女だったら怖いわ。恐らくその、まあ、えと、彼氏の手を借りると思う」

「彼氏が手を出すのに?」

「ぼっ、僕は手なんて出さな……」

「そっ、それだと子供出来ない……」

「お前なあ……」

 子供が出来ない、ということはつまりアレをしないということ、当然僕が里奈を襲うこともなくなるし、色々と好都合……になるのか? でもまあその、一応里奈との間に子供は数人育みたいとは思うが、今はまだその時期じゃないはずだ。

 というかまず、そういう話になったらエロ小説になるからな……。

「……じゃっ、じゃあその、エロ画像フォルダの件についてはゆっ、許す」

「え」

「かっ、仮にボクが君のエロ画像フォルダを削除した場合、君が何時幾度とボクを襲ってきては困るからな」

「……人を性欲魔神みたいに言わないでくださいよ」

「どさくさに紛れて人の胸触って良くその口で言うよ、全く」

 ため息混じりに里奈はそういった。

「そっ、それと……」

「何?」

「きょっ、今日の夕飯はボクと恋が一緒に作るから」

「どこまで僕を警戒ししているんだ、全く」

「媚薬入れるとか言われたら、誰だって警戒するに決まってんでしょ!」

「それはそうかもな……」

「だから、今日はボクが作る。凛君は危険だもん」

「はあ……」

 僕もため息混じりのセリフでそう返した。

「じゃあもう、台所行ってくるし」

「行ってら」

 挨拶を交わし、互いに背を向けあった。


 ***


 家デートの昼飯はチャーハンだった。『手軽に作れる為』という理由だったんだろうが、僕はもっとボリュームが欲しかった。

 そして、それから夕方まで僕は1階のリビングにある据え置きハードのソフトを2階の自室まで持ってきて、自室に置いてあるテレビでゲームを始めた。

そのゲームは、前に里奈が夕飯をシチューかカレー、どちらにするか巡っておきた時の戦争の収束に使ったものである。

 だから、この手のゲームは非常に里奈が強く、僕は手も足も出ないと思っていた。しかし、案外僕もそれなりの能力があることがわかった。結構勝てたのだ。

「こっ、これだけじゃ終わらないからなっ!」

「こっちも負けんぞ」

 互いに馬鹿馬鹿しい会話を繰り広げつつ、テレビの画面に映し出される映像を見ながらコントローラー両手に、僕はクリスマスイブのお昼を過ごしてた。僕は里奈と、時間など忘れ、テレビの画面に映し出される自身の操作するキャラを目で追い、ある種下衆な技も時たま使いつつ、そのゲームを楽しんだのだった。

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