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青の受験後

只今東京の高校に来てます、ってのも高校入試の面接で、教室に無理矢理わけられて順番待ち、でもみんなの視線が刺さる、内容はこんな感じだ

「おい、アイツ髪青いぞ」

「受かる気ないんだろ」

「変な奴」

「…カッコイイ」

等々、言わせとけば良いんだけど、うるさくてしょうがない

「はい次、来て」

俺の番か、待ってるよりも100倍めんどくさいんだよな、慣れてるけどこんなところで障害になるなんて

「君、その髪は?」

「自毛です」

「本当に?」

「はい」

「まぁいいや」

何かムカつく、落ちないとは思うけど髪の色でいろいろ決めつけられたきがする。


帰りは私立の一般入試のサエを拾って帰る予定だったけど、盛のついた雌どもに囲まれて身動きが出来ない状態だった

「ねぇねぇ、どこから来たの?」

「遠く」

「彼女はいるの?」

「いるから退いて」

「これからは同じ学校の生徒だよ、よろしくね」

あぁ、うぜぇ、これだからやなんだよこういうのは、彼女いるって言ったんだから離せよ

“プルル…”

おっ、助け船!電話だよ、相手は…、サエか待たせてるからな、調度いいやこれで強攻突破するか

「はい、もしもし」

“カイ、遅い、何してるの”

「いや、ちょっと囲まれてて」

“はぁ、早く来ないと一人で帰るよ”

「待て待て!今行くから待ってろ」

「ねぇ、誰?」

「あ、ゴメンね、待ち合わせしてるから、じゃあね」

走ってその場から逃げた、疲れるな。


待ち合わせしてる駅に着いた時サエは明らかにキレてた

「サエ悪い!」

「遅すぎる、こっちの女なんかたらしこむなよ」

「違うって、囲まれただけだよ」

「ならチカに言っても良いよね」

腕を組んで仁王立ちしてるサエは、マミ姉を彷彿とさせる怖さ、サエにも逆らっちゃいけないな

「頼むから言わないといて、アイスおごるから」

「わ、分かったよ」アイスに弱いんだ、今度からこの手を使っていこ

「当然2段ね」

「えっ!?」

「チカに今日の事、ことこまかに言っても良いんだよ」

「2段に決まってんじゃん」

サエが笑った、そういえば最近受験で余裕が無かったから久しぶりに笑ったの見たな、笑ってれば和かいイメージなのにな。

近くにあった某31日違うアイスを食べれる全国チェーン店に行った、実際こんなに量いらないだろ、一日中誰にも指名されない可哀想な奴もいるだろうに

「じゃあこれとこれとこれ」

これとこれとこれ?俺の聞き間違いじゃなきゃ3つになる予定なんだけど

「サエ、2段だよな?」

「いいじゃない一つくらい、それともチカを泣かしたい?」

「…分かったよ」

マミ姉以上だ、頭が良いからたちが悪い、一番敵に回したくないタイプだな。

近くにあった公園のベンチに座った、俺は寒い時にアイスは食べたく無かったから何も食べてない

「カイはいらないの?」

「いらないし、寒いのによくアイスなんて食えるな」

「アイスならシベリアにいても食べれるよ」

女の子って強いんだな、アイスを食べてるサエの顔、これが至福の笑ってやつなのかな

「食べる?」

「寒いからいいよ」

「アタシのアイスが食べれないっての?」

うわぁ、宴会での一コマだ、これで潰れた若きサラリーマンが何人いたことか

「分かったよ」

寒い、一発で頭にくるよ

「間接キスだ」

「ゴホッ、ゴホッ、ゲホッ!」

自分で食わしときながら変なこと言うなよ

「驚かすなよ」

「勝手に驚いただけでしょ」

端からみたら学校帰りのデートに見えるだろうな、チカにバレたら一日中泣かれるだろうな、どっちも下心ないのに。


後日、俺とサエが高校に受かってたのは言うまでもないだろ、あの時の二人の笑顔は受験から解き放たれた笑顔と、いろんな柵を無くした笑顔、両方だよな。

重ねて言うけど下心はこれっぽっちも無いから

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