表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
35/57

赤の才能

中間テストも終わってみんな一喜一憂してる、っていうよりも、ミッチー以外は晴れ晴れしてる、ミッチーは玉砕

「だから教えてやるって言ったのに」

「いや、僕の美学が…」

「でもその美学とやらは、俺に頼った方が正解だったんじゃないの?」

「クヨクヨしててもしょうがない!期末テストで頑張れば…」

先を見て粉砕、期末は更に力入れて教えてやるか。


テストがやっと帰ってきた、大体満点だった、最後はどちらかと言えば苦手の英語…、ってかフウちゃんのテスト難し過ぎ!高校レベルの問題だし

「サエ何点?」

「93。カイは?」

「85だからサエが一番か」

「いや、一番は私じゃないよ」

そういってサエが向いた先には…、チカ?他の教科は平均くらいだし、第一ダイチと一緒に補習サボってたから、てっきり出来ないものかと

「チカ、いくつ?」

「100」

「100点!?スゲェ!何でそんなに取れんの!?」「チカはバウリンガルだから」

バウリンガル?2カ国語喋れる人か、意外だなチカがそんなにすごいなんて

「悔しい!絶対に100点取らせないつもりだったのに」

フウちゃん、それは違うだろ、テストは先生と生徒の勝負じゃないから

「フウちゃん!俺57点だよ!フウちゃんのお陰だよ、ありがとう」

ダイチがフウちゃんの手を持って腕を振り回してる、ミッチーは0点、ユメちゃんは20点、二人共居残りらしい、可哀想に

「フウちゃん、次からは楽にしてよ、こんなの中学生には無理だよ」

「カイ君、世の中おかしな事もあるものよ、授業が全てじゃないの」

この先生ずれてるだろ、授業が全てだよ、しかも勝ち誇ったこの顔、チカがいなかったら完敗してるところだった。


テストは1番がサエ(英語以外全て満点)、二2俺(英語以外全て満点)、3番ユメちゃん(英語以外全て3番目)、4番チカ(理系でユメちゃんに離されてる)、5番ダイチ(ミッチーのお陰)、ビリはミッチー(断トツビリ)、何となく予想のつく順位だけど、ミッチーの馬鹿さには脱帽だよ。

放課後はチカと一緒に帰って、その後散歩しながら話をしてた

「何で英語喋れるの?」

「元々それなりにできたンだけど、去年の夏にアメリカ人サーファーがジョニーに会いに一ヶ月うちに宿泊してて、その時に教えてもらった」

「カッコイイな」

俺もそういう機会があったら喋れるようになったかな、でもいらないもんな、英語なんて

「カイは何でそんなに勉強できるの?」

「寝るために一学期に全部頭に叩き込んだ」

「じゃあ何で高校レベルまで知ってるの?」

「勢い余って」

チカは呆れてる、っていうか考えられないみたいな感じの顔をしてる、自分でもビックリだよ、いつの間にか高校の勉強まで

「カイは高校どこ行くの?」

そういえば決めてなかった、行きたい所もないし、高校も行くきもそこまでなかったし

「ユキとかと同じ所でいいや」

「実はアタシもそこなんだよね」

何となく想像はついたけど、ホントに行くとは

「頭良い学校なの?」

「中堅だよ。カイならもっと良い所行けるだろ」

「チカが行く。それだけの理由で良いだろ」

「サエとは対象的だな」

「何で?」

「サエは学校で人生が決まるって考えだから」

俺的にはその考えも間違っちゃいないと思うけど、悲しいよな、学校を将来への糧としか考えられないなんて、“誰かがいる”それだけでも立派な理由だと思うよ

「チカ」

「何?」

チカが振り向いた時に、触れる程度のキスをした、これだけでもチカの顔は真っ赤になってるし

「何すんだよ!?」

「したかったから。最近してないじゃん」

動かないチカの手を引っ張って、歩き続けた。


あぁ、ヤベェ、どんどんチカにハマっていく俺がいる、会えない時間の方が少ないくらいなのに、会えない時間が苦しい

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ