青の友情
新しい学校生活は慣れた、東京にいた時に比べてクラスは楽しい、みんな良い奴だし。
いつもと同じように学校に登校して普通に授業を受けてた
「次はフウちゃんの国語か」
「国語!?」
俺の独り言にダイチが異常に反応した
「国語好きなの?」
「えっ?あぁ、いろんな意味でね」
あたふたしてるけど、何かあるのかな
「みんな座って…」
フウちゃんも何となく慣れてきたらしい、あがらなくなったし、まとまりが出てきた。
授業はスムーズに終わった、昼休みだけど、いつもはチカと弁当を食べてるんだけど、今日はダイチに誘われたからダイチと食べる事にした
「チカ、今日はダイチと飯を食うから」
「分かった」
「悪いな」
連れて行かれるがまま屋上に行った、何でか知らないけど、ダイチは屋上の扉の鍵を持ってるらしい
「悪いな、急に誘っちゃって」
「別に良いよ」
何かいつもと違ってモジモジしてる、もしかしてミッチー系列!?
「あのさぁ、相談があるんだけど」
「何?」
相談という言い回しの告白?と、勝手な想像を巡らしてみたりする
「好きな人がいるんだけど」
「チカ以外なら応援するよ」
「違うから」
「じゃあ、サエ?カワイイけど勉強一筋だぞ。それともロリコンでユメちゃん?」
ダイチの顔が一気に真っ赤になった、考えただけでそこまで真っ赤になるって事は、かなり惚れてるな
「…フウちゃん」
あぁ、フウちゃんか、カワイイし、オットリしてて守りたいタイプだな、…えっ?フウちゃん!?
「フウちゃんって、あのフウちゃん?」
「そうだよ」
「…えぇ!?」
コイツ先生に恋しやがった、年上にも程があるだろ、8つも上だぞ
「一目惚れだった」
「マジで言ってんの!?先生だぞ、同じ土俵にすら立ってないぞ!」
ダイチの顔は真っ赤だったけど、真剣さが伝わって来た
「恋に歳は関係ない」
うわっ、言っちゃった、歳が離れてる恋に使う言い訳
「マジなの?」
「当たり前だろ」
「勝率は限りなく0に近いけど?」
「うん」
誰が何と言ってもダイチはこの恋を諦めないだろうな
「なら応援するよ」
「ホントに!?」
「チカ以外なら応援するって言っただろ」
ダイチが俺の腕をブンブン振り回してきた
「カイありがとう!」
「別にそんなに喜ばなくても良いだろ」
「だって、やっと相談できる相手ができたんだもん」
相談できる相手か、俺はユキか、確かに最初は嬉しかったな
「でも、他にも友達いるじゃん」
「他じゃ、ダメだよ」
「何で?」
「だって、ミッチーはホモだから話にならないし、女子には話せないだろ。俺、まともな男友達が欲しかったから」
ミッチーが可哀想だけど、なんかそれって寂しいな、昔の俺ならそれで良いと思ったけど、今ならその気持ち分かる気がする
「じゃあ、男同士の約束だ。俺はダイチの恋を、全面バックアップするよ」
俺はダイチの前に拳を出した、不器用だけどこれしかなかった
「約束だ!」
俺とダイチは拳を合わせた。
男同士の友情か、ユキとは最初はそうだったけど、今は兄弟、だから今の俺にはダイチがそれになるんだな。
でもやっぱり先生への恋はキツイよな、…これも青春か