青の新しい学校
今日から新しい学校か、楽しみだな、転校なんて始めてだし、チカとの学校生活、東京にいた時はブレザーだったけど、今度は学ラン、ユキのお下がり…
「デカッ!」
考えが甘かった、中学生だからピッタリだと思ったら、学ランまでデカイ
「カイ!降りてこい!」
チカだよ、上がってきて良いから黙って欲しいよ
「お待たせ」
「プッ!」
「吹くな!ユキのだからしょうがないだろ」
「分かった分かった。早く行くぞ」
たまに笑いを堪えきれなくなって笑い出す、俺は小さくないんだよ、ユキがデカイんだよ。
俺は学校に着いたら職員室に行った、なんか挨拶があるらしい、しかも担任も新任であたふたしてるし
「え〜と、そのぉ…、風間詩織23歳です!」
大丈夫かよこの人で、しかも歳いらねぇし
「どうも、四色海」
「わ、私、先生になって、始めて赴任されて…」
「分かったから、緊張しなくて良いから、早く行かないと間に合わないよ」
応接室の時計は35分を回ってた、先生は慌てて立ったら、そのまま床に頭突き
「大丈夫かよ?」
「はわわわ〜」
女としてはカワイイけど、不安だな
教室の前まで着いた、着くまでに何度か迷ったけど、この先生のせいで
「本当にゴメンなさい!え〜と、それじゃあ、え〜と…」
「呼んだら入れば良いんでしょ?」
首が外れるんじゃないかくらいの勢いで頷いた、そ〜っと教室のドアを開けて先生が入って行こうとした
「お!新しい先生だ!」
チカの声だ、学校くらい静かにしろよ
「ヤベェ!超カワイイ!」
知らない男の声だ。
先生は戻って来た、何してるんだか
「はわわわ〜。どうしよう?」
「あぁ!じれったい」
俺は教室のドアを開けて先生を中に押し込んで、俺も後ろから入って行った
「東京から来た四色海です。よろしく」
「えっ?はいっ?」
先生がテンパってどうするんだよ、ってかどっちが教師だかわかりゃしねぇ
「黒板に名前書けば、喋らなくて良いだろ」
納得した感じで、黒板に名前を書き始めた、にしてもこのクラス、チカと男がうるさい
「フウマシオリ!フウちゃんだ!」
「ち!違う…」
「馬鹿大地!カザマシオリだよ!カ・ザ・マ」
先生がまた物凄い勢いで首を縦に振った
「俺の席どこ?」
先生が指を指した先はうるさい男の隣だった、前列が女子で後列が男子。
言われた席に座ると隣にいたうるさい男が話かけてきた
「俺、田上大地!よろしくな!」
「よろしく」
一応手を出されたから握手をしといた。
先生がまだ教卓の所でテンパってた
「え〜と、じ、じこ…」
見かねて左側にいた髪の長いメガネをかけた女子が立ち上がった
「先生、自己紹介ですか?」
「うん!」
「だって、チカから左に行って、その後穂から左ね」
チカが勢いよく立ち上がって
「潤間千夏です!趣味特技はサーフィン!」
隣の髪を二つに別けて結んで、人形を抱えた女子が、チカに催促されて立ち上がった
「藍堂夢。趣味、人形集め。特技、人形作り」
必要最低限しか喋らない子だな。
さっき自己紹介を提案した女子だ
「村島紗英です。趣味は読書、特技は暗記」
ピリピリしてんなぁ、コイツがガリベンか
男子に回ってきた、綺麗な顔に狐目の男だ
「どうも、犬柴穂です。趣味はティータイム、特技は紅茶の銘柄を当てることです。カイ君、よろしく」
ナルシストっぽいな、しかも趣味って、微妙にずれてない。
ついにコイツか、さっきからうるさくてしょうがない、坊主を伸ばしてオシャレにした感じの髪型、悪く言うとマリモ
「田上大地!趣味、特技はMTB。フウちゃん、よろしくね!」
フウちゃんは多分、先生の事だろ、それにMTBか、少しは話が合いそうだな
「カイの番だぞ」
「俺も?」
「当たり前だろ」
みんな不思議そいな顔で見てる、俺らの事知らないからな
「四色海。趣味はサーフィン、特技はフリークライミングと料理です」
『料理!?』
男が料理しちゃいけないのかよ、そりゃ料理は女がするものっていう固定概念があるけど、まぁいっか
「じゃ、じゃあ、今度は私が、風間詩織23歳です」
だから何で歳を言うんだよコイツは、そんなに自慢したいのかよ
「趣味は漫画、特技は絡まった糸をほどく事です」
ネクラ、しかもかなりインドア、で一つ思った
「先生、質問です」
「な!何!?」
そんなに驚くなよ、転入生が質問しちゃ悪いかよ
「先生にこんな濃いクラスをまとめられるの?」
「はっ!!」
いやいや、あからさまにハッとするなよ
「カイ、変な事聞くなよ」
「だってそう思わない、チカ?」
「確かに」
「が、頑張ります!」
不安だけど、こうやって、俺の新しい学校生活が始まった、にしも先生を始め色物クラスだな