赤との一夜
朝目が覚めるとソファーの上にいた
「あれ?どうして俺こんなとこに?」
学校だから制服に着替えに部屋に行くと、女の子が布団の上に寝てた
「……」
そういえば昨日のよる
―渋谷で助けた女の子と家に帰った
「服は適当に俺の来て良いよ」
「ありがと」
女の子が風呂に入ってる間に、俺は夕飯を作ってた、ほとんど3食俺が作ってるから料理は得意な方
「お風呂ありがとうございます」
後から声が聞こえた
「飯作ったから食べな」
「ありがと」
二人で飯を食った、女の子と二人で飯を食ったのも始めてだし、家族以外に自分の料理を食べさせたのも始めてだった
「うまい?」
「かなり!」
「喜んでもらえて、嬉しいよ」
くだらない話をしながら、今後の話をした
「これからどうするの?」
「明日の朝帰ろうと思ってたけど、チケットもバッグの中に入ってるから…」
「なら帰りの金、貸してやるよ」
そういって、俺は金を差し出した
「こんくらいで足りる?」
「いや、でも…」
「気にするな」
困ってるようにも見えた。
俺もよくやるよな、こんな他人のタメに、でも何となくほっとけないんだよな
「じゃあ、今いくつ?」
「えっ?いくつって?」
「歳だよ、歳。何歳?」
「何でそんなこと?」
「いいから答えろ」
かなり強引だけどこれしか無いだろ
「……14」
「……14?」
ヤベッ、少し裏返った。
相手は軽く頷いた
「俺とタメじゃん!中学3年?」
「うん」
「何だガキっぽいから、年下だと思った」
「タメかよ!何だよ構えて損した」
その瞬間、姿勢よく座ってたのに、崩して座り始めた、俺の服だからダボダボでかなりだらしなく見える
「ってかさぁ、老けてるって言われない?」
身をのりだして、頬杖をついて聞いてきた
「言われないし、ってか何かキャラ違くない?」
「いや、前が違ったの。そりゃ年上だと思ってたし、最初からこれだと引くだろ、フツー」
「いや今も十分引いてるんだけど」
「あっそ。で、何で歳聞いた?」
「あ、あぁ」
我ながら順応速度の遅さにビックリする、いや、これが普通だろ、そこらへんにいるような女の子だと思ってたのに、こんなにキツイ性格だったなんて
「来年バイトして返せよ」
「なんで?」
「貸しとくから、後で返すんなら文句ないだろ?」
「まぁ、そんなに貸したいんなら、借りとく」
「いやお前の事を気にしてなんだけど」
「分かった分かった」
そういって欠伸をした
「悪い、眠いや、ベッド借りるよ」
「そこの廊下の左ね」
「おう、おやすみ」
「おやすみ」
ってか俺はどこで寝る?親のベッドは気が進まないし、しかもアイツのずうずうしさは何だ、まぁつべこべ言ってても始まらない、片付けて寝よ――
それから片付けてソファーで寝たのか、それにしても、昨日は濃い一日だったな
「朝飯でも作るか」
いつも通りに朝飯を作った、でもいつもは一人分だけど今日は二人分。