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黒は人魚

今日も昨日と同じように海に行った、朝飯は作ってないけど、チカとユキは先に海に出ていった、俺は何となく砂浜に残った

「そういえば、何でマミ姉はサーフィンしないの?」

「ボディーボードやってるからね」

なにそれ?未知の乗り物?

「ボディーボードって?」

「説明するのもめんどくさいから、これから取りに行く?」

「取りに行くって?」

「今修理に出してるの」

「…気になるから行くよ」ボディーボードなるものも気になるし、気になったままじゃサーフィンできない。


マミ姉と一緒に向かう途中気づいた事だけど、樹々下家に行くのと同じだ

「ここだよ」

やっぱり、これ樹々下家だよ

「ボディーボードって、波乗り?」

「そうだよ」

俺はおとぉを呼んだ

「おう!マミちゃんじゃねぇか!ボード取りに来たのか!?」

「うん」

「じゃあちょっと待ってろ!」

ようやくボディーボードを見れる、想像すら出来ない

「マミちゃんの言ってた所も直したぞ!それにマミちゃんのやり方ならこのフィン使ってみな!」

「ありがとう」

ボディーボードって小さい、それにフィンなるものもヒレみたい

「こんなのでどうやって乗るの?」

「乗るんじゃないよ、うつ伏せでやるんだよ」

ヤベェ、理解の範囲を大幅に超えた、俺の頭じゃ無理

「分かんね」

「なら見せてあげるよ。ジョニー、家借りるよ」

「おう!」マミ姉は家に入って行った、多分着替えるんだろ、マミ姉の水着か…、って今はボディーボード!

「マミちゃんのボディーボードはスゲェぞ!あれは天才だよ!」

「そんなにすごいの?」

「おう!見て腰抜かすんじゃねぇぞ!」

マミ姉が家から出てきた、水着!?ってシャツ来てるし

「行こうか。ジョニー、ありがとう」

「頑張ってこい!」

マミ姉が髪の毛結んでるのも始めてみた、案外これはこれで良いんじゃない。


海に着くとユキがいじけてた

「どうしたユキ?」

「何で俺を連れて行ってくれないんだよぉ」

「熱中してたから邪魔しちゃ悪いかなと…」

「ふ〜ん、まぁいいやぁ。マミは今日はやるの?」

「うん」

話をしてるとチカが海からあがってきた、一直線にユキの方に来て……、蹴った

「何いじけてんだよ!?」

「痛ぁ」

好きだなコイツらも、そんな事してるうちにマミ姉は一人で海に出て行っちゃった

「マミ姉がやるよ」

「久しぶりだなぁ」

海に出て波待ちするまでは一緒だ

「始まるぞぉ」

スタートはパドリングじゃなくて、フィンでばた足、波に乗った瞬間立つのかと思ったらそのままだった

「失敗?」

「そんなわけ無いだろ、よく見てろよ」

乗った瞬間、足を上げて横やら縦やらに回り始めた。

人魚を見てるみたいだった、波と戯れる人魚を、フィンが尾びれ見たいで綺麗だった

「スゲェ…」

「マミのボディーボードは波乗りの域を超えてるよなぁ」

サーフィンは波に乗る感じだけど、ボディーボードは波と戯れるだな、それぐらい似て否なるものだった

「マミ姉って日本でもトップクラスでしょ?」

「大会に出たことないから分からない」

「何で出ないの?」

「人と比べるのが嫌なんだって」

「出れば確実に優勝出来るのになぁ」

ナンバーワンよりオンリーワンか…、俺の一番嫌いな言葉だ

「マミ姉はこうも言ってたよ“私が出たら、みんなが優勝出来なくなっちゃうでしょ”って」

前言撤回、マミ姉は多分勝てる試合はしない、つまらない事はしないタイプなんだ。

にしても現在ナンバーワンの人も可哀想だな、マミ姉が出てたら二番目って事だもんな、マミ姉から一番目を譲りうけてるんだ

「久しぶりだから全然ダメだった」

マミ姉ってかなりの自信家なんだな

「マミ姉、俺スゲェ感動した」

「これくらいで感動してもらったら困るよ、もっとすごいんだから」

マミ姉が強がり言うとは思えない、だから多分まだ本調子じゃないんだろう。


波と戯れる人魚の悪魔か…

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