青の事情
「おい!シシキ!」
シシキ?あぁ、俺の名前か、四色海、眠気で自分の名前も忘れるところだった。
ってか誰だよ?朝から俺の名前を、大声で叫ぶず太い声の主は
「おいシシキ、止まれ。」
教師か、確か体育のだな、名前は忘れた
「何?」
「髪はいつになったら、黒くするんだ?」
それか
「自毛だよ」
「嘘を付くな、こんな色の毛があるか!」
この教師がそこまでうるさく言う髪、青い髪だ
「残念ながらあるみたいだな」
「ふざけるな!」
怒り始めたよ、しょうがないだろ、自毛なんだから
「説教なら後にして、もう授業始まるから」
そういって俺は、逃げるように走って教室に向かった。
その後しっかり説教くらったのは、いうまでもないだろ。
昼休み使われてない教室に行った、手紙を貰ったからだ、恐らくコクられるんだろ
「お待たせ」
教室には手紙の主がいた
「あっ、シシキ君…」
緊張してるらしい、じれったいから俺から先に喋った
「俺、付き合う気とか全くないから。それでも何かある?」
長くなるのが嫌だから、自分の用件だけ伝えた。黙ったままで何も言って来ない
「無いんだな?なら帰る」
相手は何か言おうとしてたけど、俺が出る方が先だった俺が出る方が先だった。
教室に戻ると、一人の男子がよって来る
「カイ、また告白?」
クラスの井上だ
「そうだけど」
「良いねぇ、イケメンは。3年になって何回目?」
「4回」
「まだ4月だぞ、俺にも分けてくれよ」
なんかウザイ、ほっといて欲しい
「あげれるんなら、全部あげるよ」
「かっ、うらやましい言葉だね」
そう言いながら去って行った。
告白されるけど、いつも今日みたいに断る、他人との関わりを持ちたくない、今の井上だって友達と思った事は一度もない、むしろ友達何ていらない。
5、6時間目は全部寝た、つまんない授業受けるくらいなら、全部睡眠時間にまわしたほうが、100倍マシだ。
「カイ、今日暇?」
また井上だ、コイツやたら俺に絡んでくる
「用事がある。」
実際ないに等しいけど、コイツといてもつまんないから、大概は断ってる
「あっそう、またいつか遊ぼうな。」
俺は電車に乗ってた、ジムに行くためだ、ジムっていってもフィットネスや格闘技のじゃない、フリークライミングだ。
フリークライミングはいわば壁登りだ、ロッククライミングの類だ、唯一の俺の趣味だ。
「おはようございます。」
挨拶をして準備をした。
フリークライミングをやってる時だけは、嫌なこと全部忘れて楽しめる、ロッククライミングは更に楽しい。一つ、また一つ上に上がった時の達成感、踏み外しそうになった時のスリル、頂上に着いた時のクラクラする高さ、全てが俺にとっての薬物みたいなものだった。
あいつに会うまでは…