表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
41/48

【ケメ子第9話】勝負服はアフロ 嵐を呼ぶ ビューティー 計画

【ケメ子:第9話】勝負服はアフロ? 嵐を呼ぶビューティー計画

 2020年代半ば。東京。

 新宿歌舞伎町でミラーボールを回し、若造たちを「ババア最高!」と心酔させたケメ子は、今、アトリエで戦慄していた。

「……嘘でしょ? 鏡が割れてるんじゃないの?」

 手元には、地元で開催される「57歳の同窓会」の案内状。

 彼女が恐れているのは、老いではない。**「あの頃の仲間たちに、今の私が『普通のおばさん』だと思われること」**だ。それだけは、クリエイターとしてのプライドが、そして1982年のアフロ魂が許さない。

「いい? 最終決戦よ。ターゲットは地元の市民会館! 私はあいつらに『ケメ子は時空を超えた』と言わせなきゃいけないの!」

 彼女の「同窓会必勝プロジェクト」が始まった。

 まず着手したのは、衣装。

「令和のモード」と「昭和のディスコ」を融合させた、金糸銀糸がのたうつ特注のボディコンスーツ(特注:お腹周りには最新の形状記憶合金入り)。さらに、第8話で味をしめた「シルバーのアフロ・ウィッグ」をさらに巨大化させ、もはや歩くミラーボールと化した。

「ケメ子さん、それ……会場の入り口を通れますか?」

 怯えるアシスタントを無視し、彼女は美顔器を顔面に4台同時に当てながら叫ぶ。

「入り口が狭いなら、私が建物をリノベーションして広げてやるわよ!」

 そんな中、彼女のスマホに一件の通知が届く。

 差出人は、例の「サクサク男子」の姉……ではなく、なんと**「あのサクサク本人」**からの謎のDMだった。

『サクサク。ケメ子、同窓会にモンスターボール持ってくるの忘れないでね。サクサク』

「……誰が妖怪よ! そもそもあんた、同級生じゃないでしょ!」

 スマホを投げ飛ばしつつも、ケメ子の心は躍っていた。

 きよぴこ、やおた、ちく……。あのバカ共は、一体どんなツラで現れるのか。

 

 ケメ子は、特大のサングラスをかけ、荷造りを始めた。

 トランクの中身は、9割が予備のウィッグと、57歳の大人の余裕を演出するための高級シャンパン(自作ラベル:『1982年の涙』)。

「待ってなさい、地元! 嵐を連れて帰ってあげるわ!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ