第一演目 太陽のサーカス団
よろしくお願いします
「んーーーー?」
今朝の新聞を読んでいたボサボサ頭の少年は、一つの記事を見つけた。
「わ、これ僕たちの事じゃん!!星の子だってさ。照れちゃうなぁ。リゲル、これ読んでみなよ」
向かいで本を読みながら座っているリゲルと呼ばれた男は視線だけ動かして答えた。
「俺が読み終わったから貸したんだろ?アル」
「あそっか」
アルとリゲルはそれぞれ14歳、17歳で二人とも太陽のサーカス団員である。その中でも、まさしく記事になっていた子供だけの演劇集団に所属している。
「色々と憶測が飛び交っているが、家族か、、、。外が言うのとうちのとじゃだいぶ違いがあるだろうな」
本のページをめくりながらリゲルは言った。
「物心ついたらここにいたし、そういうの深く考えたことないや」
アルは新聞を畳んでため息をついた。
リゲルは本を置いていた。
「技術は本当だけどね、いっぱい練習してるもん」
棚に向かって歩くリゲルを目で追い、何故か訴えるように話した。
「まぁ、僕らにもわからないことだらけの集団だし、一般人が詳しく知ってるわけないか」
「そうだな。コーヒーでいい?」
「やった」
数分後、湯気を立てたカップが2つテーブルに並んだ。
「砂糖は?」
「8つ」
リゲルはむせたように咳をした。
「い、いい加減その甘党やめてくれ。こっちまで気持ち悪くなる」
嫌そうに角砂糖をコップに運びながらリゲルは言った。
「甘党って治るもんなの〜?」
アルは適当に流しながら自分のコップを受け取った。
数分の間、コーヒーをすする音と紙をめくる音だけが響いた。
一通り新聞を読み終えたアルは沈んだ砂糖の粒まで一気に飲み干し、口を開いた。
「それにしてもほんと謎が多いよね、うちのサーカス団」
「組織を管理しているのは上の方だからな」
ブラックコーヒーをすすりながらリゲルは相槌を打った。
「今度団長に色々聞いてみよっかな」
「ほら、本番まであと30分だ。舞台裏行くぞ」
「うん」
二人は控室を出て、舞台の方へと向かった。
読んでくれてありがとうございます!
続きをお楽しみに✨️




