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第1話 イケメンとの出会い

埼玉県さいたま市


俺は暗智くらもと りょう陰キャな高校生だ。物心ついてすぐ父さんが亡くなって母さんが女手一つで俺を育ててくれた。去年その母さんが病気で寝たきりになってから母さんの仲の良かった友達の大釜田さんがお世話をしてくれた。


転校してもごく普通に生活をするつもりだ。恋愛とかそう言うのは憧れはあるけれど期待はしていない。


女子校生「見て、あれ!!」


暗智「……ん?……」


女子校生ズ「ヒカルくんだ〜!!キャー♡イケメ〜〜ン♡♡」


イケメン「やぁ、小猫ちゃん達★今日も可愛いな!」

女子校生達に手を振る


女子校生ズ「キャーー!!」


そんな俺にも唯一仲の良い友達がいる。あのイケメンは明橋あけはし ひかる。幼少期からの付き合いだ。中学は俺と別の学校で高校も別だったけど、転校した先が偶然にも輝のいる学校だった。


明橋「……あ。……それじゃあそろそろ教室に行くよ。ごめんな〜!」

女子校生達を払って暗智へと近づく


明橋「暗智ッ!!おはよう!!」

暗智の背中をバシッ!!


暗智「あだっ!!……いきなり何すんだよw」


明橋「ふふっ、わりぃわりぃ(笑)お前が転校して来るっていうから嬉しくてつい(笑)」


輝は学校で人気のイケメンだ。今日も女子たちに囲まれている。正直羨ましい。


暗智「ったく……wwでも嬉しいよ。」


明橋「(笑)あ、職員室案内するよ。付いて来て!!」

職員室へと向かう。輝は途中校内の女子にチヤホヤされる。



職員室に入る


暗智「失礼します。」


先生「お〜!転校生!待ってたよ〜!私が担任の来栖麻希。よろしくな!もうすぐHRだから待っててな〜。」

デスクには漫画らしきものがある。よく見ると男二人が抱き合っている。BLモノだろうか。


暗智「はい。よろしくお願いします。ありがとうございます。」

HRの時間。教室へと向かう。中に入ると40人程度の生徒がいる。そして、輝もいる。こちらに気づいたのか笑みを浮かべながら手を振ってきた。嬉しそうだ。


来栖先生「今日からこのクラスの一員だ〜。さ、転校生!自己紹介だ〜。」


暗智「……あ、はい。……暗智燎です。宜しくお願いします。……趣味は、ゲームとかです。」


クラスメートたち「………」

やはりシ〜ンとしている。そりゃあそうだ。


明橋「よろしくな〜!(笑)」

声をかけてくれた。俺は微かに笑みを浮かべる。


来栖先生「さ、そこがお前の席だ〜。明橋!頼むぞ〜〜。」


明橋「わかってますって〜!それに暗智とは友達なんで★」


来栖先生「そうか〜。そいつは良いな〜。これからも仲良くな〜〜?」


クラスがざわついている


暗智「………」


明橋「よっ★まさか同じクラスになるなんてな〜(笑)それに隣の席!これからよろしく!」


暗智「あぁ、うん。よろしく。俺も同じクラスになるとは思わなかったw」


明橋「……ん?どうかした?」


暗智「いや、別にw」


明橋「……もしかして周りがざわついてるのが気になってんの〜?」


暗智「…お、おうw」


明橋「気にすんなって。周りがなんて言おうと俺らには何も関係ない。」


暗智「そうだなwありがとう。」


明橋「いえいえ。こちらこそだな。何か分からない事あったら聞いてな?」


暗智「おう。ありがとう……!!」

輝が手を差し出してきた。俺も手を出して輝の手を握る。


来栖先生「連絡は以上だ〜ってお〜い、お前ら早速イチャつくなよ〜〜w先生は見てて面白いけど周りはそうはいかないかもしれないから気ぃつけてな〜〜w」

凄い誤解が出た気がする。


明橋「……は〜い(笑)つい手出しちゃいました★握手だけに(笑)」

またクラスがざわついてきた。



昼休み


弁当を広げようとしたとき


明橋「なあ、一緒に食おうぜ★」


暗智「あ、おうw」


明橋「そら、屋上行くぞ〜〜(笑)」

腕を引っ張って屋上へと向かう。


明橋「お、鍵空いてんじゃん!ラッキー★」


暗智「……すっげ〜〜。」


明橋「どうだ?いい景色だろ?俺ここの景色好きなんだよ。」


暗智「…うん。良いな。心地いい。」


明橋「だろ?…じゃあそこのベンチで食うか!」


暗智「いただきます。」

明橋「いただきまーす!」


暗智「……ん、旨い!!」


明橋「ん〜〜!!美味し〜〜い♡サイコーじゃ〜ん♡」

美味しそうにご飯を食べている。幸せそうだ。




暗智「ごちそうさん!」

明橋「ごちそうさ〜ん♡………あ、そうだ!今朝これ買ってきたんだけど一緒に食う?一人で食べ切れなさそうだし(笑)」


暗智「あ〜〜良いよ。……確かに、これは一人で食べ切れなそうだなw」


明橋「よ〜し!じゃあ食うぞ!スイーツは別腹〜♪」

二人でスイーツをつつく。


暗智「ん……甘い。」


明橋「ん〜〜〜♡♡甘〜〜〜い♡♡何コレ!?めちゃめちゃ美味しいんだが!?」


暗智「……凄い。今まで食べたことねぇわw」


明橋「ん〜〜♡♡幸せ〜〜〜♡♡」

美味しい物を頬張ってる輝は時折女の子のように可愛らしく見える。それくらいこれも美味しいということだ。一緒にいる俺もとても気分が良い。




暗智「美味しかった。ありがとうな。」


明橋「うん!こちらこそ一緒に食べてくれてありがとうな!……にしてもめちゃめちゃ美味しかった〜〜♡♡」


暗智「……そろそろ教室に戻るか?」


明橋「ん?あ〜そうだな(笑)……なぁ、これからもまたこうして一緒に食べてくれるか?」


暗智「……おう。良いよ?俺で良いなら。」


明橋「本当か!!ありがとうな!!んじゃこれからバンバン行くから覚悟しとけとな〜〜(笑)逃げたら許さねぇぞ〜〜?(笑)」


暗智「……おうw覚悟しておく。」




教室に戻る


クラスがざわついている。二人はそれをスルーして席に座る。


暗智「……ん?」

輝がこちらをみている。笑みを浮かべている。……何故か顔が熱くなった。


明橋「どうした?(笑)」

顔が赤くなっているのが分かったのか少しからかっているような表情だ。

暗智「ッ………」

恥ずかしい……w


明橋(ふふ……可愛い♡)




放課後


明橋「お〜い。一緒に帰るぞ〜〜。」


暗智「……あぁ、良いよ。」



明橋「クラスはどうだ?馴染めそうか?(笑)」


暗智「ん〜……どうだろうなw暫く馴染めるとは思えねぇわ。」


明橋「ま、気にする事はない。俺がいるからな〜?(笑)」


暗智「……おう。だから……こうして話せる友達が居て安心だぜw」


明橋「そうか!それなら良かったよ!」


暗智「うん。……あ、そう言えば輝さ、女子に凄いモテてるけど、彼女とかいるの?」


明橋「ん?あ〜〜、いないかな〜〜。キャーキャー声かけられるのは嬉しいけど俺、女子にはあんまり興味ないんだよな(笑)」


暗智「……そうか。男子みんながみんなそういうわけじゃねぇか。」


明橋「ん〜〜。ま、そうだな……(笑)」


暗智「……あ。…おう。なんかごめん。」


明橋「い〜や?大丈夫(笑)……なぁ?ゲーセン行かね?」


暗智「あ〜良いな。行こうぜ……!!」

ゲームセンターへと向かう


向かった先は結構広く俺が今まで行ったゲーセンよりかなりの規模だ。


明橋「結構広いでしょ?いや〜お前ゲーム好きみたいだからな(笑)ここに誘ったら喜ぶかな〜?って思ってさ。」


暗智「おう。ありがとう……!!」


明橋「それなら良かったよ!……さ〜どれやろっか。」


暗智「……それじゃあアレやるか?」


明橋「お〜〜良いねぇ〜〜(笑)じゃあ勝負といこうか……!!負けたらなんか奢るってのはどうだ?(笑)」


暗智「……賛成。負けても、やっぱノーカン!とか言うのナシだぞ?w」


明橋「……うぉ〜〜ナマイキ言うねぇ〜〜(笑)そう来なくちゃな……!!んじゃやるぞ!!」


格ゲーをしている。



ゴリ押しキャラ「ヌゥラァッッ!!!」


セクシーキャラ「アンッ♡ンッ♡」


明橋「あっ、クソっ!こんにゃろ!このエロアマ!ちょいちょい変な動きしてんのムカつく〜(笑)」


暗智「全然攻撃当たらねぇんだが??w」


明橋「うっせぇ〜〜!こっからだ〜!!」


明橋の使っているキャラはゴリ押しの武闘派キャラ。攻撃力が格段に高く、その分速度が低い。しかし、攻撃を繰り出す速度は高い。攻撃を溜めれば溜めるだけ強い一撃を出せる。一方、暗智の使っているキャラはセクシーで攻撃力の低いテクニカルキャラ。速度が高い為、コンボを重ねやすく回避もしやすい。「変な動き」とはセクシーな動き(煽り)の事である。


セクシーキャラ「ん〜〜まっ♡♡」


ゴリ押しキャラ「ンヌゥァァァーーーッッッ!!!!」


K.O.!!!


明橋「あ〜〜くっそぉ〜〜!!負けた〜〜〜!!お前めっちゃ上手いじゃねぇ〜か!!(笑)」


暗智「いや、単純に輝が下手………うわっ!?」


ギューーー!!


明橋「ん〜〜〜?聞こえなかったな〜〜??もう一回言って??」


暗智「くあっ、ちょっ、ごめん!……いっ今のはふざけただけで……」


明橋「許さん(笑)」


暗智「……え?」


明橋「でも、なんか奢ってくれるんなら許してあげてもいいかな(笑)」


暗智「わ、分かった。何食べたんだ?」


明橋「ん〜〜じゃあ、そこのチョコソフトかな。一緒に食おう?」


暗智「おう。買ってくる。」

ソフトクリームを買う

そういえばさっき柔らかい感じがしたような……気のせいか。



暗智「ほらよ。チョコソフト。」


明橋「お!!ありがとう!!ん〜〜♡甘〜〜い♡♡」


嬉しそうで何よりだ。一時はどうなることかと思った。賭けっていうのにアツくなってしまったのだろう。……ん………?いや、待てよ……??


暗智「輝……お前もしかして!?」


明橋「………フッ、今更気づいても遅いぜ?(笑)」


暗智「……お、お前!!卑怯だぞ!?w」


明橋「いや、騙されるお前が悪いんだよ(笑)」


暗智「……くっそ〜〜w」


明橋「……でもありがとね。俺の為にそうしてくれてさ。嬉しかったよ。」


暗智「……それなら……良かったよ。」


明橋「……さ、そろそろ帰る?……まだ遊び足りないけどそれはまた今度やろうぜ!!」


暗智「おう。また今度……!!次は負けねぇw」


明橋「次も負けねぇ(笑)」



暗智「俺、帰りこっちだから。じゃっ。ありがとうな。」


明橋「おう!じゃあな!また明日!!」



自宅へ


暗智「ただいま。」


男の人「おかえりぃ〜〜ん♡りょうちゃん♡待ってたわよぉ〜〜ん♡」

このオカm…………男の人は大釜田幸雄さん。母さんの学生時代の友達だ。かなりの美形且つ綺麗なスタイルの人だが口調はオネェさんなのだ。


暗智「お、おう。」


大釜田さん「ん?どうしたのぉ〜ん?ヤケに嬉しそうじゃなぁ〜い♡♡友達でも出来たの?」


暗智「おう、ちっちゃいころから知ってる友達がいたから良かったよ。」


大釜田さん「それは良かったじゃなぁ〜〜い♡♡今度紹介してもらえるかしら♡♡」


暗智「おう。全然いいよ?」


大釜田さん「どんな子かしら♡……そうだ!ご飯準備してるから先にお風呂にでも入ってきなさい?」


暗智「おう。そうする。ありがとう。」


大釜田さん「いえいえ。」


風呂に入る



暗智「ふぅ〜〜さっぱりした〜。」


テーブルには様々な料理がある。美味しそうだ。


大釜田さん「さっぱりしてきたみたいじゃな〜い♡さ!食べて食べて〜♡」


暗智「いただきます。………ん…旨い……!!」


大釜田さん「それなら作った甲斐があったわぁ〜〜ん♡♡おかわりもあるから一杯食べてね♡♡」


暗智「おう。ありがとう。」




輝の部屋


明橋「……やっとあいつに会えた……!!」

幼い頃の輝と燎の写真を眺めている




次の日


暗智「ふぁ〜〜。おはよう。」


大釜田さん「あんらぁ〜〜♡りょうちゃんおはよう♡よく眠れた?」


暗智「おう。眠れたよ〜〜。」


大釜田さん「まだ眠そうねぇ〜〜w」


暗智「あぁ、うんw……顔洗って来る。」

冷たい水が朝の眠気を覚ましてくれる


大釜田さん「朝ごはん作ったから食べてね♡」


暗智「おう。ありがとう。いただきます。」




暗智「ごちそうさま。旨かった。」


大釜田さん「それなら良かったわぁ〜〜ん♡♡」



暗智「それじゃあ行って来ます。」


大釜田さん「はぁ〜〜い♡気をつけてねぇ〜〜ん♡」


外は雨が降っている。昨日の雨が本降りになったのだろう。



明橋「暗智ッ!!おはよ★」


暗智「イッテ!……おう。おはようw」


明橋「一緒に行くぞ?」


暗智「おう。良いよ。」


明橋「昨日はちゃんと寝れたか〜?」


暗智「おうw寝れたよw」


明橋「いや〜〜まさかお前が転校した先が俺の学校なんてな〜(笑)驚いたぜ★」


暗智「俺も思ったw」


明橋「それな〜〜って、危ねぇっ!!」


トラックから水しぶきがかかる


暗智「……ッ!!冷たっ!!」


明橋「……冷たっ!!大丈夫か!?」


暗智「あぁうん。大丈夫。ありがとう。輝は……って………」


さっきの水しぶきで服が濡れたのか服が透けていた下着は女性用の物だった。


明橋「ん……?あちゃ〜〜めっちゃ濡れた〜〜(笑)」


暗智「……もしかして……輝って、女……?」


明橋「……ん?そうだよ(笑)」


暗智「そっか……全然気づかなかった。」


明橋「いや、大丈夫だって(笑)気づけなくて当たり前だよ!!(笑)」



明橋「な、なぁ……」


暗智「ん?」


明橋「俺が女でも仲良くしてくれるか……?」


暗智「……もちろん。寧ろ男だと思ってたのが実は女だったってだけで距離置くわけないだろ?」


明橋「……本当か…!!」


暗智「うん。改めてよろしく……!!」


明橋「……ありがとうな!!……その……あんたに伝えたい事あるんだけど。」


暗智「ん?何?」


明橋「……好き。お前の事が好き。俺と、付き合って下さい。」


暗智「そうか。良いよ。よろしくな。」


明橋「……本当に……!?」


暗智「おう w彼氏なるよwっていうか、俺で良いのかよw」


明橋「……お前じゃなきゃ……ヤダ(笑)」


暗智「そうかw……可愛いとこあるじゃんw」


明橋「ちょ、いきなり何言ってんだよ!!さっきまで女だって知らなかったくせに(笑)」


暗智「……ほ、本当の事を言っただけだw」


明橋「まぁとにかく、改めてよろしくな!!」


暗智「おう!よろしく!」


明橋「バンバン構いに行くから覚悟しとけよな(笑)」


暗智「おうw」





こんな感じで俺達は付き合う事になった

一体これから何が起こるのやら……


これは陰キャな俺とイケメンな彼女の輝が幸せに暮らすまでの物語だ。



END

 皆さんこの度は「BLのようでそうじゃないラブコメ。」を読んで頂き誠にありがとうございます!!

 この作品は、タイトルの通り傍から見たらBLっぽいカップルのラブコメとなっています。是非このあとのストーリーも読んで頂けると嬉しいです!

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