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ショートショート1月~2回目

伝言ゲーム

作者: たかさば
掲載日:2022/01/15

 某量販店の、事務室の端で、一人の女性に呟いた。


「私、あの人…すごく好きなんだよね。」


 伝言ゲームが始まった。


 ショートカットの女性から、金髪の女性へ。

 金髪の女性から、中年の女性へ。

 中年の女性から、若い女性とバイト君へ。

 バイト君から、おじさん社員へ。

 おじさん社員から、事務員へ。

 事務員から、本人へ。


「ねえ…今度の休み、買い物付き合ってくんない?」

「付き合ってあげる。」


 本人到達までおよそ一週間か。


 ギラギラした目の青年は、おかしなストーカーと成り果てた。

 うっとおしいので頂かれた後いただいて差し上げた。

 わりとさっぱりしたのど越しだった。



 某大学の、実験室の一番後ろの席で、一人の学生に呟いた。


「僕、あの人…すごく好きなんだよね。」


 伝言ゲームが始まった。


 坊主頭の学生から、金髪のヤンキーへ。

 金髪のヤンキーから、僕へ。


「おい…お前、あいつのこと好きって……マジ?」

「いや、別に。」


 本人到達はしなさそう?


 ギラギラした目のヤンキーは、暴虐の限りを働いた。

 うっとおしいのでのされた後いただいて差し上げた。

 わりと歯ごたえのある食感だった。



 某スポーツジムの、エントランスの前で、一人の女性に呟いた。


「私、あの人…すごく好きなんだよね。」


 伝言ゲームが始まった。


 初老の女性から、初老の女性へ。

 初老の女性から、中年の男性へ。

 中年の男性から、若い男性とマッチョへ。

 マッチョから、マッチョへ。

 マッチョから、本人へ。


「あの…よかったら、パーソナルトレーニングさせてもらいますけど、僕が休みの日に!」

「いいんですか?」


 本人到達までおよそ一か月か。


 ガタイの良すぎるマッチョは、実に丁寧にトレーニングをしてくれた。

 大変心地がいいので、体を鍛え上げることができた。


 筋肉を増やすことに集中していたら、あごが衰えてしまったらしい。


 鋼のような筋肉に、歯が立たない。


 どれだけ歯を立てても、かじることはできなかった。



 ……仕方がないので。



 今日も私は、プロテインを飲みながら。



 旦那のために、たんぱく質多めのお弁当を作っている。


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― 新着の感想 ―
[一言] 伝言ゲーム(笑。 まぁ、だいたい、伝言されますよね。そんな奴らは、食べられちゃえば……。
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