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1イニングのエース  作者: 冬野俊
シーズン開幕
120/171

謎であるということ

 ダイヤモンズが現時点で導き出した「真っ直ぐ進むフォーク」という分析結果は、あながち間違いではなかった。だが、正解かと言われるとそれもまた違った。もちろん、正体がバレたからと言って早々に打たれるようなボールではないが、それでも「謎の魔球」のままであった方が良いことには変わりない。


 何でもそうである。


 正体が皆目見当もつかないようだと、手応えも感じず、精神的にも劣勢に立たされて居るような気分になるものである。逆に正体が分かっていれば対策も立てられるし、何より未知のものであるとの不気味さが無い。それだけで思考がポジティブに変わってしまうのだ。


 相沢が恐れたのは、その『正体』に辿り着かれることである。


 シーズン序盤の現時点ではまだ登板回数も少なく、他チームにはそのボールを見抜かれていない。


 さらに相沢は多彩な変化球と投手としての大きな武器を使いこなしながらその魔球をカモフラージュしてきていた。


 その魔球の存在は対戦した選手の口からポツリ、またポツリと語られたが、映像上では特段の変化がなかった為、マスコミは魔球なのかどうかすら確証を得ることができなかったのである。

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