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1イニングのエース  作者: 冬野俊
シーズン開幕
114/171

桜井の選択

桜井は二回に羽柴からソロホームランを浴びたものの、その他の打者に対してはいたって落ち着いていた。言ってしまえば、羽柴が超メジャー級なだけであり、桜井の経験からは、その他の打者は取るに足らないほどの存在だった。


それでも桜井は気を抜かない。どんな打者に対しても丁寧に投げた。


その隙のなさこそが桜井をメジャーでも通用させた一番の要因かもしれない。


レッドスターズは三回、二死三塁とチャンスを作り、鮫島のレフト前タイムリーで同点に追いついた。


迎えた四回。


桜井の前に再び羽柴が立った。

悠然と構える羽柴に対し、桜井は一つの選択を迫られていた。



勝負か、敬遠か。



おもむろに立ち上がったのはキャッチャーの蔵前だった。


桜井は表情を変えずに、蔵前のサインに同意する。


そして、羽柴を歩かせたのだった。



だが、この選択こそ正解だった。



桜井はこの日、四度打席に立った羽柴に対し、二打席目以降は全て敬遠を選択した。



そして、羽柴以外の全ての打者を三振か凡打に打ち取ったのだった。



結果的には、許したのは羽柴のソロ本塁打と敬遠の走者だけ。ダイヤモンズ打線を1得点に抑え、完投でチームの勝利に貢献したのだった。


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