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もしかしてやっちゃった??

ざわざわ。


真新しい制服に身を包む一年生。


ん?あれー、れ?

どおして、だ?


まさか入学式の前から緊急(こんな)事態になるとは思わなかった音宮詩織、MI帝国学園高等科一年生。たしか学校の名前は魔術師を育成するとかなんとかそんな意味が込められていたと思った。………確か。


いやいや現実逃避してる場合じゃないって!!


ぱちぱちと目をまたたいてから、もう一度周囲を見渡す。

右を見ても左を見ても…………


………あっれ―――?


やっぱり状況は変わらない。


ちょっとだけ寝坊して、それでも朝ごはんを食べ、ひとつ上の従兄弟と校門まで一緒にきた。そこで従兄弟とは別れ、一年生の集合場所まできたわけだが。


そこで今まで気づかなかったことに気づいてしまった。


…………制服が、違う。


女の子の制服は白いワイシャツに落ち着いた茶色のブレザー。

それにわたしは膝丈で同色のプリーツスカート。

他の子は同色で膝上のミニスカート。


・・・ナゼ?


制服って二種類あったっけ?

いや、これ一着しか支給されなかったよね?

神威(にぃ)も何も言わなかったし。

校門に立ってた先生にも何も言われなかった。


あれ?そういえば初めてこの制服を神威兄に見せた時ふうんって言われたんだっけ。あれってどういう意味だったんだろ……


「?????」


悩んでいるとぽんっと肩を叩かれた。


振り返ると茶色がかった髪をショートカットにした女の子が立っていた。


「こんにちは。……音宮詩織さん?」

「えっあはい。こんにちは。」


挨拶に反射条件で頭を下げてから思考がフリーズする。


ん?


音宮詩織さん?


思わず彼女の顔をまじまじと見てしまった。

ほっそりとした身体。無邪気な微笑み。


「…………えっと初対面、ですよね?」


思わず半信半疑になりながらも聞くとうんっという答えが返ってきた。


「あたし、河井莉瀬かわいりせっていうんだ。よろしくっ」


突き出された手を取る事はせず、問いを重ねる。


「どうしてわたしの名前をご存知なんでしょう?」


「へ?どうしてって……女の子の"印つき"が君と夜だけだったから………」


印、つき?


聞き慣れない単語に首を傾げれば、ぎょっとされる。


「え!?ナニ君、知らないの!?ってかクラス編成、見てないの!?」


こくりと頷けば、がしっと腕を掴まれた。


「じゃ、見に行くよ。今すぐ!!」


え?ちょ、ナニ!?


止めるヒマもなく駆け出した莉瀬に詩織は、おとなしくついていくしかなさそうだった。




ってか莉瀬さんどっぱやっ!!


詩織の言葉遣いが急にきれいになったのは神威にーちゃんの努力のたまものです

はい


改まった時だけ何とか……

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