第1話
それは向日葵が咲いていて気温も39度を越えて真夏の太陽が照っている、そんな8月中旬のある日だった。
俺は親が家事が全く出来ないため今日の夕食は何にしようかと考えながら夕食の材料を買いに行った。
スーパーに行く途中に今通っている高校の友達(親友とまではいかない)に偶然会って少し話をした以外は特に変わった所も無かった。
スーパーに着くと行く前と行く途中に考えていた夕食の材料を買いに売り場へと向かう、まず最初に向かったのは肉売り場でそこで牛肉を手に取ってカゴの中に入れる。
その後野菜売り場などに向かって野菜を数種類カゴの中に入れたりし て最後にカレーのルーをカゴの中に入れレジに向かった。
家に帰るとまずカレーを作り始める、そして作り終わると畳の上に寝転がりテレビを付けた。
暫くテレビを見ていると眠くなってしまいテレビを消しそのまま寝てしまった。
次に目を開けるとそこには夜の月に反射して輝いている綺麗な湖が広がっていた。
そして視界の右下に何やら小さくて丸いファンタジーに出てくるような魔法陣の極小バージョンが見えた。
何だろうと不思議に思っていると突然その魔法陣みたいな物はVRMMOがもし実在するとしたらステータス画面に当たるであろうモニターみたいな物が視界の中に現れた。
そのモニターには文字が書いてあり、それを読むとこう書かれていた。
名前 カノン
性別 女
種族 第一始祖(吸血鬼)
年齢 約3億歳
今はここまでしか書かれていなかったがそれを見た俺は理解出来なくて3分程固まってしまった。
3分後意識を取り戻した俺はまず湖に顔を近づけるとそこに映る顔に絶望した。
そこに映っていたのは身長が約130cm〜140cmで右眼が赤、左眼が金のオッドアイの美少女だった。
(か、かわいい。これが俺?なのか?)
俺は暫くの間呆然としていると、ふとステータス画面にスキルの文字がある事に気がついた。そこに書かれていたのは・・・
所持スキル一覧
闇属性魔法 レベル50
破壊属性魔法 レベル50
空間属性魔法 レベル50
血属性魔法 レベル60
無詠唱 レベル50
死の魔眼(右眼) レベル50
時の魔眼(左眼) レベル50
不老不死 レベル60
・・・うんチートだ、それも戦闘方面に・・・
明日になって目が覚めると元に戻っていると良いけどそういった運任せにするのは余り良く無いだろう、夢だと決め付けてもし現実だった場合取り返しのつかない事をしたら大変だからだ。
さてこれからどうす「キャー、助けて!」・・・取り敢えず人助けをしよう。
声がした方向へ少し走ると小学生位の少女が魔物?に襲われていた。
そして俺の頭の中では不思議と魔法と魔眼の使用方法が感覚で分かった。
俺はその感覚を頼りに闇属性の基本魔法ダークランスを放った。
するとダークランスは魔物?に当たり一撃で絶命した。
「ありがとうございました!」
そう言って少女は頭を下げた。
「私の名前はベルです。
貴女のさっき使った魔法なんて言う魔法何ですか、ダークランスに見えましたがそれにしては威力が違い過ぎましたし、それに詠唱もしていませんでした。
どういう魔法なんでしょう?」
どうやらこの少女の名前はベルと言うらしい、そしてベルはさっき使ったダークランスが違う魔法なのかもしれないと疑っているようだ。
しかし俺が使った魔法はダークランスだ。
そして俺の体は今女の子だ、話し方も気にしなければならない。
どう説明したものか・・・
「私が使った魔法はダークランスで間違い無いよ
ただし他と練習した量が違うんだよ、詠唱は・・・まぁ気にしないでくれ」
って!俺かっこつけすぎ、そして声と話し方があって無い!
「そうなんですか?何かはぐらかされた気がしますが助けてもらいましたし気にしない事にしましょう。
後、貴女の名前は何ですか?」
「私か?私はカノンだよ」
「カノンちゃんですか、カノンちゃんは学園とか行って無いんですか?カノンちゃんぐらいの年齢だと皆行ってますよ」
学園か、学園行きたいんだけど年齢が・・・バレないかな?
「学園には行ってないんですよ。
学園って何歳から何歳まででしたっけ?」
「えっ、知らないんですか?学園は9歳から18歳までで9歳から12歳までが初等部で12歳から15歳までが中等部、そして残りの15歳から18歳までが高等部ですよ。
カノンちゃんは今何歳なんですか?」
年齢か、そのまま言うと学園に絶対入れないから12歳ならこの体だったら行けるか?
「12歳だy「私と同じなんだ!じゃあ中等部からなら一緒に入れるけど、入りたい?」まあ入りたいけど」
「あっ、でもお金とか大丈夫?」
お金ねぇもちろん
「全然大丈夫じゃない・・・」
けどファンタジーに良くあるギルドとかあるのかな?
もしあるんだったらそこでお金とか稼げるかな?
歩きながら学園の話をしていると街の門が見えてきた。
門のそばには門番と思う騎士が二人いた。
門に近づくと門番の一人が近づいて来た。
「首都クラナガンにようこそ、クラナガンに入るには身分が証明できる物かギルドに登録する必要があります」
門番がそう言うとベルは一枚のカードを取り出すと門番に見せる、すると門番は「失礼しました、どうぞお通りください」と言い門を開けた。
俺は「身分が証明する物がないのでギルド登録でいいですか?」と言うと門番は分かりましたと言いギルドの場所を教えてくれた。
俺はまずギルド登録する事にしてギルドに向かった。