表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ウィザーズ&テクニシャンズ  作者: 四万十ナギ
第1章 入学編
3/3

003 説明会①

 ヒカリたちは、ミゲルさんのクルマに乗り、学校説明会の会場と思われる場所についた。

 トラバー第一魔導学院。通称トラワン。この学校はトラバー士官学校、国立トラバー大学、ノディア魔導軍基地、在ノディアクラホン軍駐留基地が隣接しており、かなり敷地は広いようだ。さっきの公園もこの学院の敷地内だそうである。

 

 「まだまだホウキ使っている人が多いんだね~ 聞いた話だともっと先進的なイメージがあったんだけど...」

 ノアがヒカリに話しかける。

 移動はホウキを使う人もいれば、さっきのあの重力魔法使いの男のように、バイクという乗り物を使う人もいるようである。

 会場は、レンガ造りの講堂で、自分たちのほか、400人ほど同世代の人が並んでいた。ヒカリはミューシル村の民と同じくらいの人数の人がいることに驚いた。

 

 学校の制服と思わしき学ランやセーラー服、ブレザーなどを着た人のほか、ヒカリたちと同じように民族衣装を身につけている人も多い。また髪色も種族を示す。ウィザードではない人は黒髪である。

 

 レオのようなフレーム族と思わしき人は、男女ともに赤い上着に黒い胸当てのようなベストに、腰には銀色のベルト、男子は黒い長ズボン、女子は赤いロングスカートで、肩と二の腕の部分に金の縁取りという衣装だ。

 ミナトはアクア族。水色のローブに金の紋章が付いており、清廉で神聖な雰囲気を持っている。女性は青い花飾りのついたとんがり帽子、膝丈のワンピースタイプの衣装を身に着けてている。

 モニカはエール族。ステラ族と同じような男女共通で上着とローブ、下には巻きスカートのような服装で、上下に独特な刺繍が付いている。

 

 ざっと、アクア族が多くそれぞれ全体の20%くらい、次いでエール族で10~15%くらいだろうか。そのほかにも土、雷、ゴーレム、植物など様々な種族と思わしき人が居た。クロノス族はレアな種族のため、見かけなかったが、そんな奴がいると思うと、早くこいつらと仲良くなりたいと思うようになった。


 「こいつらって真面目だなー きっちり並んじゃって。早く入ればいいのに」

 ヒカリは横入りして早く入ろうとする。

 

 「おい、横はいりは禁止だ。ちゃんと並べ」

 警備員と思わしき男が、ヒカリを止めた。そして、ミゲルがヒカリの頭をパチンと叩き、警備員に頭を下げた。ヒカリはなぜ、自分が悪いのか分からなかった。


 「なんで俺が悪いみたいになってんだよー」

 

 「ここは列には並ぶのが常識なんだ。お前の地元じゃないんだからここのルールに従え」

 

 「ちぇっ」

 ヒカリは不満そうに列に並ぶ。

  そして、ついに会場し、学校説明会が施された。

 

 「ようこそ、トラバー第一魔導学院へ」

 ノディア伝統的な服装であるローブを身につけた、校長と思わしき高齢の男性が発する。

 

 「君たちはこの我々による推薦を受け、入学を許可されたのだ」

 

 「かつて、この国は種族同士の対立が激しく、争いが絶えなかったという歴史を抱えているのは、皆誰もが知っていることであろう」

 

 「それは、それぞれがわがままで自分のことしか考えない者ばかりであった。しかし、開国してからのこの国は、隣国であるクラホンの教育や文化を取り入れたことで、治安の大幅な改善に成功した」

 

 「弊学の校則は非常に厳しい。とにかく細かく諸君を管理する」

 

 「今年、400人が入学する予定じゃ。ここにいる約400人は、種族・育ち・性格、それぞれ一人一人違うからこそ争いが起りやすい。それを防止するためにも、このノディア共和国の一国民として、トラバー第一魔導学院の一生徒として統一感を持ち、卒業後にこの国を発展していって欲しいからである」

 校長は熱が入ったように話す。

 

 「特に、ウィザードとしてこの学院に入学した諸君!この学院はウィザードが8割を占める。まさにウィザードのオアシスじゃ。しかしただの楽園ではなく、君たちはノディア魔導軍の隊員としても活動してもらう。時には命の危険が伴うこともあるが、戦友と力をあわせて、この国の治安を我々と守って欲しい!」

 ヒカリたちは、息を呑んだ。自分たちは兵士としてこの街に呼ばれたんだと。


 「1~4組は生徒全員がウィザードで、特進クラスの扱いじゃ。全員が入寮し、通常授業のほか、軍事訓練、魔導訓練を受けノディア魔導軍の一員として活躍することになる。5〜10組はテクニシャンとウィザードの混合クラスで、魔導訓練もしくは軍事訓練を受けるが、普通コースのため入寮せず、予備軍となっておるぞ」


 「そして君たちには全員、入学してから1ヶ月半ほど基礎訓練を受けてもらう。そして実技・筆記試験に両方合格すれば君たちは無事訓練兵から二等兵になれる。その後はしっかり試験に合格すれば一等兵、上等兵と昇進することができる。そして卒業することができれば、一級市民として様々な待遇を受けられるぞい。また優秀者は下士官への昇進や卒業後の士官学校への入学を許可することもある」


 学校説明会は、校長の話のあと、校則、教育方針、学校行事、学院の施設の案内、部活動と呼ばれるスポーツや文化活動の紹介、そして進路についての説明があった。

 続いて制服採寸が行われた。

 

 「やった~、私ずっと着てみたかったの!トラバー第一魔導学院の制服!おしゃれでかわいいって評判だったんだよ~」

 モニカが興奮そうに採寸する。この学院の制服は、男子は黒の学ランとスラックス、女子は紺のセーラー服とスカート。これはクラホンの軍の服をモチーフにしたようである。


 「どうだ!かっこいいだろ!」

 レオが自慢そうに制服姿を見せびらかす。

 

 「俺だって!」

 ヒカリとノアも追うように披露する。

 

 「ヒカリ、おまえは学ランよりセーラー服のほうが似合うと思うぜ」


 「そんなことはないって!俺だって男らしいほうがいいと思うんだ!」

 レオに対しヒカリは反論する。


 「わ~ みんな似合ってんじゃん~」

 

 「うお~ ミナトとモニカの制服姿かわいいな...」

 男3人は思わずミナトとモニカに見とれる。

 するとシオンも出てきた。

 

 「やべー シオンのセーラー服めっちゃかわいいぞ!」

 

 「シオンちゃんが一番似合ってる~」

 

 「...」

 シオンは黙ったままだった。

 

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ