超高速追放ざまぁ
「おまえ追放だわ」
マジかよ。
追放されたわ。マジだったわ。
あー、あいつらひそかに支援してたのになー。やれやれ、もう知らないがな。
今日から気ままなソロ冒険者生活、スタート。
「キャー、助けてー!」
む、女の子が襲われてたので暴漢をやっつけたぜ。
「ありがとうございます、素敵! キュンキュン!」
別にそんなつもりはないのに好かれちゃったぜ。やれやれ、そんなつもりはないのに。
一方、俺を追放した元仲間はひどい目に遭ってたぜ。ざまぁ。
そして俺はヒロインとパーティーを組んで採取に出かけたら何か声が聞こえたぞ。
「わー! 何か強そうなモンスターが出たぞー!」
おっと、何かボスモンスターと遭遇したから一撃で倒したぞ。
「きゃー、素敵です主人公さん!」
ヒロインにケガがなくてよかったぜ。まぁ、本気を出すまでもなかったな。
ボスモンスターを倒したとギルドに報告したぜ。
「おまえなんかにボスが倒せるワケねーだろ!」
何かガラの悪い冒険者に絡まれたので、正当防衛でやっつけたぜ。
「スゲー! あの高ランク冒険者を一発でやっつけちまったぜ!」
ギルドにいた冒険者からすごい声援を浴びたぜ。
やれやれ、こんなところで目立ちたくないのにな、やれやれ。
一方、俺を追放した元仲間はさらに酷い目に遭ってたぜ。ざまぁ。
「やぁ、君が主人公君だね。私はギルドマスターだ」
おっと、ギルドのお偉いさんにも注目されていたらしい。やれやれ。
何か俺への試練として別のボスモンスター討伐を依頼されたぞ。
「キャー、助けてー!」
む、女の子がボスモンスターに襲われていたので助けてやったぜ。
「ありがとうございます、素敵! ドキドキ!」
別にそんなつもりはないのに惚れられてしまったようだな。やれやれ。
「あなた様こそは私が探し求めていたご主人様です」
ボスモンスターは伝説の神獣で、俺にテイムされたみたいだぜ。
俺はただ平平凡凡に冒険者やってればそれでいいんだがなー、やれやれ。
「素晴らしい。実は君に頼みたい依頼があるんだ。SSSランクで大事件だ」
ギルドマスターに頼まれちまった。
目立ちたくないがそこまで信頼されたら断るに断れない。損な性分だぜ。
「「キャー、それでこそ主人公さんです、ステキー!」」
おっと、またヒロイン達の好感度が上がってしまった。
そんなついもりはないんだがな、どうすればもっと平凡に暮らせるやら。
「見つけたぞ主人公、お願いだ戻ってきてくれ! 俺達にはおまえが必要だ!」
元仲間が俺のところに来て土下座をして頼み込んできたぞ。
だが、そんなことを言ったって今さら過ぎる。もう遅い。自業自得だと俺は教えた。
「そ、その通りだ! やっぱり俺達は間違っていたんだ、クソー!」
元仲間達はやっとわかったようだが、もう遅い。やれやれ。
「グハハハハハ、人間どもめ、殺してやるぞ、支配してやるぞー!」
あれは、SSSランク依頼の討伐対象の魔王だ。
俺は仲間のヒロイン達と共に、全力で力を合わせて俺の力で魔王を倒した。
「ぐわー! ま、まさかー! この俺がやられるとはー!」
あれ、魔王の力ってこんなものなのか。思ったより強くなかったな。
「「キャー、それでこそ主人公さんです、ステキー!」」
おっと、またヒロイン達の好感度が上がってしまった。
ヒロイン達があぶないところだったから俺の眠れる力が覚醒したに違いない。
「フフフ、さすがは私が見込んだ主人公君だ。次はSSSSSランク依頼だ!」
やれやれ、ギルドからの評価もますます上がるし、ヒロイン達は放してくれないし。
いつになったら平凡な冒険者生活ができるやら。やれやれだな全くやれやれ。
ハッピーエンド!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!