処刑宣告
突然眩い光に照らされマヒロは目を覚ます。
(...なんだ、俺まだ生きているのか。
あれから何日たったんだ?それに何だあの光?)
「天音マヒロ!!」
自分の名を呼ぶ方に目を向ける。
眩しい光の先を目を細めてみると全身を防護布でまとった兵士たちがこちらに銃を向けていた。
(あれは、科学部隊か?)
放光機の隣には、十字軍の最高権力者・スタンフィールド将軍の姿があった。
他の兵と同じく、布で顔を覆っているが鷹のようにするどい目付きですぐに分かった。
その隣にはブラッドの姿もある。
なぜか悲しげに俯いている。
ブラッドがかけた、空間遮断の魔法はいつの間にかとけている。
自分の右腕から頬にかけてはまだ黒いアザが残っているが、死ぬほどの寒気もなくなっていた。
そして、肺に空いていた穴もふさがっている。
「団長...すまない」
ブラッドが印を結ぶと、地面から帯状の布が無数に現れ、マヒロの身体を拘束した。
「天音マヒロ。
2日前オーリの村に疫病を撒き散らし、村人300名を殺害したのはお前だな」
(...スタンフィールド将軍、なにを言ってるんだこの人は?)
「生存者がお前の姿を目撃している。言い逃れはするな。
もっともその状態では喋れぬだろうが。
これからお前を北の果て・『アイスマグナ』に連行する、、意味は分かるな」
スタンフィールドは表情を変えずに淡々と喋り続ける。
「天音マヒロ。貴様を疫病流布による大量虐殺の罪人として、火刑に処する」
貴重なお時間を割いて頂きありがとうございます。
本作に少しでも興味を持って頂けたら、下記2点より作品の評価いただけると幸いです。
執筆の励みになります。
・「ブックマークに追加」
・下部の☆☆☆☆☆をクリック