表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/50

悪兵たちのたくらみ ―ウサギ狩り―

キイーー……


深夜三時。


寝室の扉がかすかに開く音でマヒロは目を開けた。


外からかすかに漏れる光。

少し開いた扉の隙間からは、、ニンジンが差し出されていた。


(あの二人、、何か企んでいるとは思っていたが、幼稚な)


マヒロはその香りに鼻をひくひくさせる。

思えば、マグマの中で封印されていた3年間、一切食事というものをとっていない。

食事をとらなくても平気な身体になり、中枢神経をコンロトールすれば、食欲さえ遮断できる。

とはいえ、香ばしい焼きニンジンの香りにマヒロは抗うことをやめた。


(面倒だが、やつらの遊びにつきやってやるとしよう)


マヒロは、隣でパジャマ姿ですやすやと眠るイチカを起こさぬように、ゆっくりとベッドから降りると、ウサギ姿のままニンジンの方めがけて走り出した。

ニンジンにかじりつきそうになったところで、大きな右手に、マヒロは両耳をつかまれ、扉の外に引きづりだされた。


「いきのいい雪ウサギだ。こいつの肉は格別らしいからな」

両耳を乱暴に持ちながら、アストンは言った。


(酒臭いな、、こいつ。で、何する気だ?まあ大体予想はつくが)


「おい!バップ!持ってきたか?」

「もちろん、旧式の銃から一応A級魔物まで仕留める最新鋭の兵器もね。

ウサギ狩りにここまでのブツは使わないと思うけど」


武器庫から台車に兵器をつんだバップが後ろからやってきた。


「日々、こんなへき地にいてうっぷん溜まってんだ。どうせなら、お前も派手に殺したいだろ」

「まあね」


二人は邪悪な笑みを浮かべると、マヒロを連れて建物の外へと出た。


(ウサギ狩りか。弱いものいじめが好きなこいつらにはぴったりな悪趣味だな…)


二人は建物から離れた雪原に、マヒロを放り投げる。


台車から各々銃をとり、こちらに向けた。

「楽しみたいからな、せいぜい逃げてくれよ、子うさぎちゃん」


(さて…どうしたものか)


マヒロはめんどくさそうに心の中でつぶやいた。

貴重なお時間を割いて頂きありがとうございます。

本作に少しでも興味を持って頂けたら、下記2点より作品の評価いただけると幸いです。

執筆の励みになります。

・「ブックマークに追加」

・下部の☆☆☆☆☆をクリック

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ