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 暗い部屋の中に、ぼんやりと、青白い人工の光が浮かんでいた。

 端末の画面だ。

 映し出されていたのは、登録抹消者、という項目。そしてそのリストだ。

 ずらりと並ぶ氏名の中に〝東光寺〟という文字もある。

 それを、静かに見つめている者がいた。

 画面の光が照らすものの、唇がきりっと引き締められているのが見えるだけで、あとは暗闇に覆われていた。

 暗がりの中、使用者がリストの中から東光寺の名を選ぶ。

 すると一瞬でその人物が照会され、画面にパーソナルデータが表示された。

 氏名の欄には〝東光寺長久〟と書かれていた。

 東光寺長久とは、東光寺千鶴を妻に持つ退魔師、だった男である。

 画面には東光寺長久の経歴についても記されていた。退魔師を始めた日から登録を抹消、除名される日の内容も一覧に示されている。

 その他にも能力特性など、事細かにデータ化されていた。

 そして、親族の項目に、泰明という息子がいることも書かれている。

 使用者が端末を操作し、〝東光寺泰明〟を照会した。こちらもほんの一秒ほどでデータが映し出される。

 けれど経歴にはまったくと言っていいほど何も書き込まれてはいない。だから、その言葉が余計に目立っていた。

【退学処分】。

 この一言がとにかく目を惹いた。

 退学とはつまり、学校をやめさせられたのだ。

 そこには備考欄もあり、退学の理由についても記録されていた。

 妖魔の血液を経口摂取。妖魔化の兆候なし。身体機能、精神レベル、霊力、ともに異常を認められず。経過監視対象。父、東光寺長久により監視。禁忌規定違反による退学、除名処分。

 とあった。

「裏切り者の父親に、禁忌をおかした息子か」

 画面を見ていた者が感情を抱かせない声で呟く。

 しかしその次には、口が裂けるほどのにんまりとしたいやらしい笑みを浮かべた。その笑顔は魔性。口元から、部屋の闇よりもなお暗い障気を吐き出さんばかりの、悪魔の顔だった。

 端末の電源が落とされる。

 部屋の中にはすぐさま暗闇が下りた。

 その漆黒に溶け込むかのように、端末を扱っていた者の気配も掻き消えていた。

どうも、Mt.バードです。

焼きみそをよく作ります。

ご飯のおともに、生野菜のディップソースにも最適です。

調味料だけで作るので、保存もききます。


朝ご飯食べよう。

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