サービス精神は旺盛に
最後に向かうのはクロウさんのところか。ログインしているみたいだし一応メールだけ送っておいてっと……よし。
「そういえばお兄ちゃんは修業のほうどんな感じ?」
「魔法のコントロールが多少できてきたからそろそろ二刀流の修行ができそうかな?そういうフィアはどうなんだ?」
「私はまだまだなんだよね……スピードが上がるとただでさえコントロールしにくいのに、魔道具に魔力を一定量与え続けないといけないから集中が持たないんだよ……」
「うわぁ……それは大変だな……」
フィアの特訓ヤバくないか?俺だと普通にできないと思うぞ……
こっちの特訓も大変なのは同じだけどこれからの特訓に何が来るか、むしろ怖いんだが?というかこれがゲームっていうの忘れそうになるな……
お!クロウさんからメールが来たぞ。何々?
【スカーレッドさんへ
了解しました。
すでにできているので取りに来てください。
クロウより】
「よし!アクセサリーできてるらしいから取りに向かうぞ」
「りょーかい!それじゃあアクセサリー屋までレッツゴー」
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露店が見えてきた。それにしても相変わらずの人込みだな。えっと、クロウさんのところは確か……あの向こうか。とりあえず向かうとするか。
「フィア、はぐれないよう注意しろよ?」
「了解!あ、あそこの店って前にお兄ちゃんがお肉を売ったところだったよね?すごい行列ができてるけど……」
「あー、外れの店か。あそこってそんなに人気店だったのか」
なんか不自然だな……気になるから行列のほうに耳を傾けてみるか……
「なぁ、本当に牛型モンスターの肉なんて売ってるのか?」
「間違いないんじゃないか?この行列だし」
「うまいな。ヤバい、これはヤバい」
「満腹ゲージとかなくても毎日食いたくなるな」
「牛型モンスターって何だろうな?」
なるほどな。牛型モンスターの肉を入荷したのか。ってことは別エリアに行った人がいるってことなのか?ちょっとログをあさってみるか。
……2エリアも突破されてるな。まぁ別に攻略最前線に出なくていいと思うから追いつけなくても問題はないけど、次の狩猟祭で不利になりそうだな……後で行くしかないか……っと思考が脱線してたな。牛型モンスターか。
「なんか牛型モンスターの肉ってやつを売ってるらしいぞ」
「え!?そんなのいたっけ?」
「いや、俺らがログインしてないときに2エリア突破されてたみたいだぞ」
「なるほどね!でも少し食べてみたいなぁ」
「帰りなら買ってもいいけど今はアクセサリー屋な」
「はーい!」
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「こんにちは!」
「お、こんにちは。フィアさん、スカーレッドさん」
俺たちはアクセサリー屋に到着した。
「スカーでいいですよ。えっと、アクセサリーを受け取りに来ました」
「できてますよ。これがスカーさんの分で、こっちがフィアさんの分です」
どれどれ?俺のは赤い髪留めだな。シンプルだけどサウスバードの羽がいいアクセントになってるな。フィアのは緑の宝石の入った指輪って……
「この宝石は一体……」
「あぁ、それはサービスですよ。前回不足していた素材を持ってきてくれたので、その分のお代はなしでいいですよ」
なるほど、ここは素直にもらっておこうか。それで、ステータスはどんなのかな?
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南鳥の髪留め
ランク・D
効果・敏捷小上昇
追加効果・行動速度上昇
南鳥の素材をふんだんに使われた髪留め
瞬発力が上がり、同時に反射神経もよくなると言われている
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エメラルドの紅指輪
ランク・D+
効果・敏捷小上昇
追加効果・クリティカル率上昇
南鳥の素材でできた指輪
大きなエメラルドが飾られている
瞬発力が上がり、急所を狙いやすくなるといわれている
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なるほど、ちゃんと注文通りに作られているな。あと、ランクが若干フィアのほうが上なのはエメラルドのおかげだろう。
「アクセサリー、ありがとうございます」
「ありがとね!」
「いえいえ、それでお代なんですけどこのくらいでどうでしょう」
えーと?800Gか。それならぎりぎり足りるな。
「これでお願いします」
「はい、確かに受け取ったよ。またのお越しを」
いい買い物ができたし装備もそろった。さあ、店に帰って特訓だ!
遅れてしまいすみません(-_-;)
次は19日を予定しています
次回をお楽しみに!




