二刀流まであと少しで
夕飯やらなんやらを済ませて再ログイン!
これからモーニングスターの二刀流をできると思うとワクワクして慌てちゃったんだよな……
あれ?メールがきてる。誰からだろう?
とりあえず開けてみるか。えっと何々?
【晴樹へ
お前ら俺抜きで楽しんでるのずるいぞ?
なんか悔しいから狩猟祭で勝ってやるからな!
首を長くして待ってろよ!
お前の親友より】
大樹か……そういえば話聞こうと思ってたの忘れてた……
まあ、あいつが狩猟祭でのバトルを望んでいるなら、それに全力で答えてやるだけだ。あんな啖呵をきれるならそれなりに強くなっているだろうしな。
こっちからも、メールを送り返しておこう。
【大樹へ
そういうことならこっちも全力で相手しよう
いいバトルを期待しておくぞ!
PS.誘うの忘れてた……すまん
お前の親友より】
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それからは師匠の店に向かい、少しアダマスと会話しながら師匠の特訓の準備を待っていた。
「それで、狩猟祭までそんなに時間ないけど二刀流マスターできるかね?」
「まぁそれはスカーしだいだろ?とはいえ今のスカーならすぐにマスターすると思うけどな」
「そんなもんか?なら全力で練習してものにしてやる!」
「その意気だ。お!師匠が準備できたみたいだぞ」
どれどれ?ってうわ……なんだよあの巨大な迷路みたいなの……
いや、まさかあそこにこの間の魔法を通せってんじゃないよな?
……たぶんそうですね分かります。
「さて、準備できたがスカー君は大丈夫かい?」
「ええまぁ……とりあえず特訓の内容を聞いてもいいですか?」
「うむ、簡単に説明するとこの間の魔法をあの通路に通してもらう。慣れてきたらそれと同時に私の攻撃をさばいてもらう。もちろん手加減はするが少しずつギアを上げていくから注意したまえ」
「りょ……了解です」
想像以上のお題が来たな……ちょっと難しすぎないですかね……
まあ全力でやってだめならだめでいいか。全力でやることに変わりないわけだし。それに難しければその分進化できると思えれば!
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そして特訓は始まった。まずそもそも獅子を動かすので精一杯だから師匠との打ち合いまで行けていないけどな。
しかも迷路の壁の素材が特殊なものらしく、獅子が当たると吸収されてしまう。
そのため、壁に当たらないで進まなくてはならず、難易度が上がっている。
これは今日中に二刀流は無理だろうな。とりあえず迷路の攻略に集中しますか。
おっと、ここを右に曲がるとすぐ曲がり角だったな。獅子も急には曲がれないから誘導する魔力をかなり手前で曲げておく。獅子はその通りに動こうとするけど滑って少し遅れる。結果上手く曲がれるってわけだ。
次は緩いカーブか。ここも難所中の難所だ。なんせ道が狭くなっているからな。
少しゆっくり気味に行く必要がある。ってこれは……
「また当たったよ……一からやり直しか……」
「いやはや、なかなか早い成長速度じゃないか」
「そうですかね?自分では実感がないというか……」
「ほら、スカー君自身が息切れしていないだろう?前回はまっすぐ走らせただけで息切れしていたじゃないか」
「あ、言われてみれば……」
そうだよな。息切れは確かにしていないし疲れもそんなにない。でもなんで息切れしないんだ?
「息切れしない理由に心当たりはあるかい?」
「いえ、まったくないです」
「おそらく私の直感なんだが、魔力を一定量出し続けるのに慣れたんじゃないかと思うよ?」
「なるほど、それはあるかも?」
「まぁもう少し続けてみてコントロールができてきたら二刀流の練習も視野に入れようか」
「わかりました!」
よし!ようやく念願の二刀流を手にできるのか!おそらくその特訓も難しいだろうけどやってやるさ!待ってろ、二刀流!
次は12日を予定しています
次回をお楽しみに!