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希望の種が枷になってて


 くっ!受け流すので精一杯だ……全然休む暇もないなんてっ!


 「どうしたんだい?その程度では狩猟祭に優勝するどころかフィア君にも負けるのではないかい?」

 「そんっ!なっ!ことっ!あってっ!たまっ!るかっ!」


 息が続かないっ!まともにしゃべる余裕すらくれやしないのか師匠は……!

!?そこかっ!


 「なかなか様になって来たみたいだな。このレベルの隠密を見抜けるならそこそこは戦えるんじゃないか?」


 アダマスも容赦ねぇなおい……ってまた来る!?

なんで俺が師匠とアダマスの攻撃を受け続けているかと言ったら、それは数分前にさかのぼる。


********


 「それじゃあスカー君、今日の修行内容なんだけどね、また防御の特訓にしたいと思う」

 「またですか?」

 「あぁまただ。ただし今度は隠密状態のアダマス君の攻撃も時折混ざるから注意してくれ」

 「俺か!?まぁいいけどよ……」

 「後輩の面倒を見るのも先輩の役目だろう?あ、フィア君はさっきと同じのをもう1セットやってくれたまえ」

 「わかりました!」

 「それじゃあ修業を始めるとしようか」


 なるほど?索敵の特訓も兼ねてるのかな?でも前みたいにやれればある程度は防御できるかな?


********


 って思ってた数分前の俺を殴りたい!これ索敵じゃなくて奇襲を防ぐ特訓だし、前より攻撃密度上がってるんだけど!?

幸いなのは俺がかろうじて防御できる攻撃しか飛んでこないことか……違うな。師匠たちがそういう攻撃しかしてないんだと思う。

とにかくだ。この地獄の修業は一体いつまで続くんだよ!?


 「なかなか動きがよくなってきたみたいだね?」

 「まぁっ!これだけっ!やられればっ!動きもよくはっ!なりますよっ!」

 「ふむ、それじゃあいったん休憩にしようか」


 はぁ……はぁ……疲れた……もう何も考えられない……

第一スキルや称号を覚えられないっていう【希望の種】のデバフが痛いんだよな……そうじゃなかったら今頃いろいろスキルを覚えててもおかしくないと思うんだ。

あれいつ咲くんだよ……師匠に相談してみるか。


 「師匠……少し相談したいことが……」

 「なんだい?」

 「実はこんなスキルがあってですね……」


 俺は【希望の種】の効果を見せた。すると普段は優しい師匠の顔が厳しくなっていった。


 「これは……なかなかに変わったスキルなのは違いないが……すまない、私も詳しくはわからないね」

 「そうですか……」

 「それで、そのスキルはどうやって入手したんだい?」


 俺は朱雀様のこと、試練を受けたこと、その褒美にそのスキルをもらったことを話した。


 「なるほどね……それならばこのスキルの心配はしなくてもいいのではないかい?」

 「というと?」

 「簡単な話だよ。格上すぎる相手からの贈り物だ。向こうからすればこちらをだます意味合いはないだろうし、それに信頼しているのだろう?」

 「……確かにそうですよね!それなら花開くまで全力で特訓するだけです」

 「あぁ、そうだね。それじゃあさっそく特訓に戻ろうか」

 「わかりました」


 いいぜ、やってやる!ひたすら努力して師匠や朱雀様に追い付いて見せる!

そのためにもまずはこの地獄の特訓をたえぬいてみせる!!








********


 「ハァハァハァ……何とか耐え抜いてやりましたよ!」

 「ふむ、なかなか上達してきたじゃないか。それじゃあ次からは別メニューだね」


 よしっ!一歩進んだぞ!いったい次の特訓は何なんだろう?

まぁでも最終目標はモーニングスターの二刀流だから武器を2本持たせてくれるのかな?まぁ何が来ても全力でやるだけだけどね。

おっと、ここで先に休憩していたフィアと合流か。


 「お疲れ様ー」

 「おつー!お兄ちゃんは特訓どうだった?」

 「俺は次のラウンドに進めるらしいぞ。そういうお前はどうなんだ?」

 「私はその次ラウンドの特訓中だよ!」


 くっ……妹に負けるのか俺は!?

まぁ負けていようが別に関係ないけどね。別にこれ勝負じゃないし。

問題は狩猟祭に間に合うかどうかだけど……


 「師匠、今のペースで狩猟祭には間に合うんですか?」

 「問題なく間に合うと思うよ。そこで君たちに聞きたいんだが……君たち戦える武器持ってないだろう?」

 「あ……そういえば」

 「私も前に言ってた魔道具の人のところ行ってないや……」

 「そこで君たちにはこれから買い物に行ってほしいんだ。戦闘は鍛えればいいってもんじゃなくてね?準備の段階から戦いが始まっていると思ったほうがいいよ」

 「了解しました!それじゃあ行くよお兄ちゃん!」

 「おい!ちょっと待てって……聞いてないし……」

 「それじゃあスカー君も行ってらっしゃい」

 「行ってきます……おい待てー!とまれって!」


 ちょっとまじで待ってくれよ……まだ店の場所とか聞いてないだろ……


********


 「何とか追いつけた……で?これからどの店に行くんだ?」

 「お兄ちゃんもしかして少し怒ってる……?」

 「まぁ少しは。でもまぁいつものことだし」

 「いつもって何さ!私は別にそんなに迷惑かけたりは……してるかも?」

 「ね?だから今更気にしなくていいから。それで?本当にどの店にしようかね?」

 「そういえばそういう噂は聞いてないの?どこの店が安いとかっていうの」


 んー……そういうのあったかな?安いところは何件か聞いてるけど評判悪かったし……あ!


 「確か隠れた名店があるとか聞いた気がする……」

 「そこだよお兄ちゃん!そこにしようよ!」

 「ちょっと待って……今思い出すから……よし、大体の場所は思い出せた。行くぞ」

 「りょーかーい!」


 確かあの道を右だったかな?いい品物があるといいんだけど……

今回はちょい短めです

というのもこのあたりから若干筆が進まなくてですね……(-_-;)

ストックを尽きさせないよう頑張ってはいるんですけどね……


次は24日を予定しています

次回をお楽しみに!

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