AF初日はもう終わり
「ふむ。スカー君の適性結果がでたようだ」
「それで、俺の適性は……!」
「直接見たほうが早いかね。こんな感じだよ」
師匠はそういって石板を見せてくれた。そこにはずらーっと武器の名前と魔法の属性の種類名が並んでる。そしてその横にAからEのアルファベットがあった。Aに近いほど適性があるらしい。
俺の結果は、剣や杖よりも槍やハンマーに適性があるらしい。ハンマーに関してはAだった。肝心のモーニングスターはどこだ?……あった!Aだ!!
よかった。これで武器を変えないで方向性だけ変えれば問題なさそう?
魔法のほうは……ファイアとかの炎属性がBで、サンダーとかの光属性がCだった。逆に水属性と土属性はAなんだよな。覚える魔法間違えたか?まぁ後で作ればいいけどね!
「それで、これだとどういう風に鍛えていけばいいですか?」
「そうだね。君は“攻撃を置いて当てる武器”が得意みたいだね。だからそれを意識して攻撃してもらうことにする」
「攻撃を置いて当てる武器ってどういうのですか?」
「そうだね……例えばモンスターが振り向くタイミングを先読みして攻撃したり、相手が突っ込んでくるタイミングに合わせて相手の来るルートにフルスイングしたりする攻撃を私は攻撃を置いて当てる武器と呼んでいるよ」
「なるほど。俺はそれに特化した攻撃を意識したほうがいいんですね」
「あぁ。それでだけど、スカー君、武器を2つ持つつもりはあるかい?」
「というと休憩の時に聞いた二刀流の話ですか?」
「もう聞いていたか。その通りだ」
それならば俺の心は決まっている。話を聞いた時から気になっていたしな。
「それなら、ぜひともやらせてください!お願いします」
「わかったよ。それじゃあスカー君には二刀流のモーニングスターで、置いて戦う戦闘スタイルを特訓してもらおう」
そして、フィアの番になった。フィアが水晶に手をかざすと水晶から魔法陣が出るが、なんだか俺の時とだいぶ魔法陣が違う気がする……
そして出た結果は……槍がAで、光属性もAと俺以上に得意なものを選んでいたみたいだ。
「フィア君はそのままの戦闘スタイルでも問題なさそうだね」
「あれ?私には二刀流を使うかどうか聞かないんですか?」
「フィア君は今のままを強くしたほうがいいはずだ。問題の軸がぶれる問題も空中戦が原因だろうから空中戦でのぶれを抑える特訓を重点的にやったほうがいいだろう」
「わかりました!そういえば私、スキルに魔道具作成があるんですけど、それで武器って作れますかね?」
「そうだね……私には何とも……アダマス君は知っているかい?」
「いや、わからないな」
「ということだ。すまない」
「いえいえ!私がもしかしたらで聞いただけなんで!」
「それなら、私の知り合いを紹介しようか?彼女なら何か知っているかもしれない」
「ぜひお願いします!」
フィアの魔道具作成もいい師匠に会えるといいな。にしてもフィアは昔から勘と戦闘センスはよかったからな……そりゃぁ戦闘スタイルも変えずに済むよな……
これから特訓だ!がんばらなきゃ!ってもうこんな時間!?
「ジェームズ師匠すみません。そろそろ帰らないと……」
「わかった。しばらくはここを拠点として使って構わないよ。ログアウトだったか?するのには拠点がいるのだろう?」
「助かります!フィア!帰るぞ!」
「うん!それじゃあまたねー!」
「また後で!」
「おう!また後でな!」
「それでは、また後で」
こうして、ログイン1日目が終わった。次の日はどんな感じになるのかな?
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……知らない天j……知ってる天井だ。何気に長いことあっちにいたせいで若干感覚がずれてるけどログアウトしてきたのか。
今日一日で、いろいろあったな。あわただしいチュートリアルにうるさかったギルド、森じゃあ鳥を狩りまくったり蜂の群れに苦戦したり。朱雀様やジェームズ師匠といった強者とも巡り合ったし……
本当に楽しかったな……
あ!?そろそろ夕飯だから急がないと!
「お兄ちゃん遅いよ!」
「ごめん……ちょっとボケーっとしてた」
階段下で、静葉がジト目で待っていた。おそらくゲームが終わってすぐに夕飯の準備を手伝ったのだろう。そりゃ怒られても仕方がない。
「まったくお兄ちゃんは……ほら!できたから食べるよ!」
「了解!」
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「それで?その後どうしたの?」
「その時はお兄ちゃんが思いっきりモ二スタをたたきつける奥義を使って群れを壊滅させたんだよ!すごくない!?」
現在夕食の真っ最中、お母さんと静葉がゲームの話題で盛り上がっていた。
俺たちのお母さんは、割とゲームに詳しいこともあって、普通に話題について行ってる。なんでも昔はゲームを結構やっていたらしい。いまだにパズルゲームでは勝ったことはないし……
そんなお母さんが、俺たちがAFを始めたことを知りものすごく興味を持ったらしく、いろいろ聞いてきて今に至る。
「お母さん?ごはん全然進んでないよ……」
「あ、ごめんね?つい晴樹たちが有名になったゲームの話を聞いたから」
「有名って……あーあれか」
そうか、お母さんも朱雀様のこと知ってたのか。ってあれ?あれってゲーム内掲示板だけでしか話してないんだけど……
「お母さん?どうしてそれ知ってるの?」
「有名になった話?大樹君から聞いたけど?」
あー……大樹か……ならしょうがないな。というか大樹はどこまで進んだんだ?ほかのプレイヤーはほとんど見てないからそっちも情報集めないといけないし……後で掲示板確認しておこう……
ようやく1日目が終わりました!
長かった……( ゜Д゜)
最近書く時間があまり取れてないんですよね……
次回は7日を予定していますが遅れるかもしれません……
次回をお楽しみに!




