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旅にでる今日の今

 家を出ると親父と母さんが待っていてくれた。親父の横にはこの世界では一般的に使われている魔力で動く魔導バイクが置いてあった。


「これを持っていけ、これがあると移動が楽だろうからな。それにお前の能力だと長く使えて壊れにくいだろうしな。」


 と言い親父が鍵を投げてきた。


「いいのか?これ持って行くと買い出しとか大変じゃないのか?」


 と思い聞いて見ると親父が自慢げにそして嬉しそうにドヤ顔しながら答えてきた。


「いやーー‼︎へそくり使って最新モデルの魔導バイク買っちゃたーーーー‼︎明日届くから楽しみすぎて仕方がないよー‼︎」


 すごく嬉しそうに話している親父の後ろで「聞いてないわよ。」と少し怖い顔をした母さんがいた。


「あなたぁー、大きな買い物をする時は相談してと言いましたよねぇ。魔導バイク持たせるっていうからなーーんかおかしいとは思ってましたけどねぇー。」


 すっっっっっっごく怒った様子で母さんが親父の肩を掴んでいる。親父は「ビックン!!」と飛び跳ねると急いで俺の後ろに隠れて


「良い機会だからか買い換えようかなーって、それにレイの旅も楽になるし良いかなーて思ってたりーそんな感じで、、、ダメですかね?」


 言い訳を母さんに言い始めた。この親父、人の旅を出しに使いやがったな!!と少しイラッともしたが足があるとないとじゃ旅の快適さは雲泥の差があるから素直に受け取っておこう。


「父さんには後でみっちり話をするとしてぇー私からはこれを」


 と母さんは手袋を渡してきた。


「魔導バイクに乗るなら必要でしょ?それにあなたの左手の紋章の隠せるでしょ?」


 確かに無駄な争いはしたくないし魔導バイクに乗るときもグリップが滑らずに済むからとても嬉しい。


「ありがとう。大切に使わせてもらうよ‼︎」


 もらった手袋をはめてから魔導バイクに荷物を積んで出発の準備を整える。途中2人から忘れ物はないかと散々言われて心配もされたが念入りにチェックしたから大丈夫、、、だと思う。全ての荷物を積み終えて魔導バイクに魔力を流し込みエンジンを動かす。


「じゃあ行くね!!」


 出来るだけ元気に親父と母さんに言葉をかける。2人はというとすごく心配そうにこちらを見ている。


「何かあったらすぐに帰ってきなさいね?ちゃんとご飯は食べなさいよ?無理はしないでね?」


 と心配そうな顔をしている母さん。


「お守りはちゃんと持ったな?母さんの言うとうり無理だけは絶対するなよ?お前は今から1人で旅に出るんだからな?誰も助けてくれないかもしれないぞ?」


 と念を押してくれる親父。


 2人とも心配し過ぎじゃないと思うが子供が旅に出るんだ、心配しないわけない。だからこそ出来るだけ元気に行こう、そう思った。


「わかった。必ず約束の真相を突き止めて帰ってくるから‼︎絶対元気に帰ってくるか‼︎行ってきますー‼︎」



 そう言って魔導バイクを動かした。


「いってらしゃーーい‼︎」


 と2人が大きな声でいいながら手を振って見送られながら街を出た。今まで行ったことも見たこともない場所へ、したかしてないかわからない約束のためにいるかいないかわからない人を探す旅に出たのだ。








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