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「還る、トコロ」について

加瀬優妃と申します。

 旅人達のアレコレ~digression(よもやま話)~にお越し下さり、ありがとうございます。

 今回の内容は……

  「還る、トコロ」について

でございます。


①第1章「神剣(みつるぎ)の行方」

 もともとは、ソータが神剣を手に入れて終了する予定でした(つまり、六作目のタイトルが「神剣の行方」になる予定だった)。

 ですが、ユウのことやじいちゃんのことをバラバラに語るよりも全部繋げた方がいいと思ったので、まとめて1作品にすることにしました。


 これはですね……ガッツリ年表と時間経過の表を作りました。

 同時刻に「朝日&暁」「じいちゃん」「トーマ」「ユズ」「ソータ」「シィナ」「シャロット」がバラバラに行動したり一緒になったりするので、相当ややこしかったんですね。

 残っている表を見ると、たとえば午後1時半頃の出来事として

 トーマ:バイトがなくなる連絡を受ける

 ユズ:ケーゴから連絡を受けて家を出る

 朝日&暁:ケーゴの家に着く

……と書いてあります。


 あとがきにも書いたように、最初はそれぞれの視点で書いていたのですが、Nが同じ時間軸を何往復もしているのが煩わしい、と言ったので、時系列に沿って視点の方をコロコロ変える、という形に直しました。


 ここで一番書きたかったシーンは、朝日とソータが初めて出会うところですね。

 「想い紡ぐ旅人」のエピローグにおいて朝日は海の底の夢を見るのですが、それが暗示しているものが実はパラリュスの歴史を大きく動かすことになるソータとの出会いだった、としたかったのです。

 だから海の上で出会う、というのはもう決めていて、前作で廻龍を思いついたのもそこから来ていたりします。

 この章は「出会い」の章ですから、私的にはかなりワクワクでしたね。

 すべての作品の中で一番気に入っている話かもしれないです。



②第2章「囚われの術者」

 「異国六景」を考えていた時点で、第3章のラスト――つまり、ソータとケーゴの再会については決まっていました。

 「異国六景」はいわゆる前フリの話なので、その後どうなるかまで考えておかないときちんと話が作れなかったんですよね。


 そして……ソータがポーンと穴からミュービュリに行ったところで、果たして鞘を見つけられるのかな、とハタと思いました。

 どう考えても誰かのサポートが必要で、それで第2章でユウを起こすことにしたのです。


 闇もろもろの設定はもうできていた(暁2013でちょっと出していたのもそのため)ので、それを元にユウが目覚める一連の流れを考えました。

 ですので、この章は「朝日とユウの再会」だけではなく、「デュークと朝日の再会」でもあった訳です。


 朝日と暁の親子はわりとお互い言いたいことを言い合う友達みたいな関係で、朝日は暁をガンガン叱りますし、暁も結構反抗します。

 ……で、ユウと暁の親子関係というと、もともとユウについては「他人に対しては一歩引いて接するが、身内には激甘」と考えていたので、その「激甘」が全面に出ている関係、という感じですかね。

 あんまり「親としては……」とか考えるタイプではないですしね、ユウって。

 普通の環境では育ってきていないので……。


 トーマとシィナの再会についてですが……。

 シィナの視点で書くのは、なかなか骨が折れます。彼女が背負っているものを考えると……。

 「あの夏の日に」ではイファルナ女王がだいぶん強引に事を進めたように見えたと思うのですが、そうせざるを得ないくらい、時の欠片は重要だったんです。

 そのことが伝わればいいな、と思いました。


 シィナの身体については、闇もろもろの設定を決めたときに、合わせて決めました。

 つまり彼女も、朝日に負けず劣らずかなりのチートキャラなのであります。(見せ場は最終作までありませんが)。


 ソータとトーマの再会については……二人で適当に会話させたら、あんな感じになりました(笑)。



③第3章「剣者の黄昏」

 「夕方」だと意味が変わるので「黄昏」にした、という経緯があります。

 ここでは、悠久の時を経て再び交わった三つの国がどういうスタンスで行くのか、ということを考えました。


 知の女神テスラの末裔であるエルトラの女王はそんなに甘くありませんから、ソータに対しても手厳しいです。


 ネイアは女王ではありませんが、女神の末裔という位置でジャスラを管理している立場ですから、国のトップと言っていいでしょう。


 シィナは二人に並ぶほどの力量はまだありません。その辺の不安定さが、次の「まくあいのこと。」に繋がる訳ですが……。


 ネイアが「神剣を包んでいた黒い布の記憶」として語るのが、以前に作ったウルスラの歴史と闇の話です。

 やっと少し出せたな~と、ちょっとホッとしました。

 今後の展開を考えた場合、じいちゃんはこの辺りでフェイドアウトせざるを得なくなり、死んじゃいましたけど……皆さんはどう思われたんでしょうか? 

 Nは妙にガックリしていました。(まさか好きなキャラ2位につけているとは思わなかったし……)


 閲覧いただき、ありがとうございます。

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「連載小説」シリーズ

少女の前に王子様が現れる 想い紡ぐ旅人
少年の元に幼い少女が降ってくる あの夏の日に
使命のもと少年は異世界で旅に出る 漆黒の昔方
かつての旅の陰にあった真実 少女の味方
其々の物語の主人公たちは今 異国六景
いよいよ世界が動き始める 還る、トコロ
其々の状況も想いも変化していく まくあいのこと。
ついに運命の日を迎える 天上の彼方

旅人シリーズ・外伝集 旅人達の向こう側~side-story~
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