登場人物名鑑⑪ミュービュリの人々
《用語説明》
年齢(享年):物語終了時点(2019年8月)での年齢です。
登場作品:番号と作品の対応は以下の通りです。
①想い紡ぐ旅人 ②あの夏の日に ③漆黒の昔方 ④少女の味方
⑤異国六景 ⑥還る、トコロ ⑦まくあいのこと。⑧天上の彼方
キャッチフレーズ:作品を書く際、実は登場人物のイメージカラーを決めたり、
キャッチコピーをつけたりしていました。それを紹介したものです。
ジョブ:RPGっぽくしたときの役割。これもキャッチフレーズ同様、本人の
立ち位置を決める参考にしていました。
FP:フェルティガの最大保有量。元々考えていた訳ではなく、今回これを作る
に当たり、強さのバロメーターとして考えてみました。
フェルティガを使用できる最低ラインが100。
普通のフェルティガエが1000前後。
強いと言われるレベルは2000超え。
フィラ三家の直系やウルスラ王家は通常3000以上。
これを基準に見てもらえれば、と思います。
習得技能:現在使える能力。元々持っていた能力には★印がついています。何
もついていないのは訓練によって身に付けた能力です。
固有技能:本人しか使えない能力です。
●高坂譲(ユズ)
年齢:24歳(1994年生まれ)※実際に生まれたのは994年ですが、そこから
千年後に跳んでいるので。
登場作品:②,④~⑧
キャッチフレーズ:「俗世離れてます」
ジョブ:神父
FP:4200
習得技能:★読心Level.4,★具現化,隠蔽
固有技能:★記憶操作
特記事項:古のウルスラの女王ヴィオラの息子
さて……「仙人のような人」ユズです。彼を「ウルスラの人々」に分類するか悩んだんですが、生活基盤が完全にミュービュリなので、こちらに入れました。
娘しか生まないはずの女王が産んだ息子、ということで、容姿は中性的な美少年、というイメージです。背もトーマより低く、ソータよりちょっと高い……ってところですかね。
女王の直系だけあって、かなりの能力者です。異なる三つの系統の力を操ります。
父親は平安時代の貴族の誰か、ということになりますね。私の脳内設定では陰陽師系の人です。
「「あの夏の日に」について」でも書いたように、本当は主役にするはずの人だったんですけどね……。どうも一人称向きのキャラじゃなかったので結果としてこうなりました。
現在は法医学研究室で日々腕を磨いています。もともと手先は器用ですし、頭脳明晰ですし(おそらく登場人物の中で一番ですね)、記憶についてはスペシャリストですから、まず失敗はしないでしょうね。
外科医にするか悩んだんですけど、本人の性格を考えるとあんまり向いていないというか、神経すり減らして長続きしそうにないな、と思ったので法医学の方に進むことになりました。
シィナ、シャロットについては「何だか目を離せない困った妹たち」という感じで、自分の唯一の家族として大切に想っています。
素直に懐いてくれるコレットに対しては「ずっとそのままでいてほしい、自分を癒してくれる純粋な女の子」と感じていて、愛おしく思っています。
孤独になるはずだった人生を救ってくれた一番の人はトーマですが、その次に救ってくれたのはコレットの「ユズは家族なのよ」という台詞なので、ちょっと特別なんですね。
シィナやシャロットに対してとは、また違う想いです。
今のところ異性としては意識していないですし、ずっとこのままほんわかした感じなのかな、と思います。それとも……コレットが年相応の大人になったら変わってくるのかな。
んー、その辺はちょっとわからないですねぇ……。
いずれにしても、コレットが彼の心の灯であることは間違いないです。
●スミレ(ヴィオラ)
享年:37歳(975年-2013年3月)
登場作品:②
キャッチフレーズ:「間違いなくシィナの先祖」
ジョブ:堕聖母
FP:5200 → 1200(千年後)
習得技能:★幻惑Level.4→Level.2,★障壁Level.4→Level.2,
夢鏡Level.2→なし
固有技能:★予言(要:時の欠片)
特記事項:古のウルスラの女王
さて、デュークに操られ、女王にあるまじき問題を起こしてしまった人です。デュークの思惑としては、女王をウルスラから消し、国をガタガタにすることだったんですけど……ヴィオラは歴代の女王の中ではかなりの力を持った人だったので、途中で「おかしい」と気づき、逆にデュークを抑え込んだんですね。浄化者ではないですが、その素質は持っていた人です。
男であるユズを産んでしまい、彼女は「先代」によってすぐに女王の資格を剥奪されました。その後ユズが殺されてしまうと悟った彼女は、自分の中に残っていた「時の欠片」を頼りに「できるだけ遠くに逃げたい」という想いで時空を超えました。
その際に大半のフェルティガを失い、上記のような能力の変化になっている訳です。
ちなみにこのとき、デュークはかろうじてスミレの結界から脱出することに成功しウルスラに残りましたが……力の大半を失い、再び長い眠りについてしまいました(次に目覚めたのはエレーナがシィナを懐妊した時です)。
千年後のこの時代に到達したのは、ケーゴがトーマを伴って還って来た時空だったからです。ウルスラの女王の血が、無意識にヒコヤの血筋に惹かれたんですね。スミレの中に残っていた「時の欠片」により導かれた訳です。その後彼女は幼いユズを連れ、トーマがいる場所を目指して転々としていました。
イメージとしてはキャッチフレーズにもあるように「シィナの先祖」ですから、無邪気で可愛らしい人なんだけど実はかなり頑固、という感じです。ユズが独りではないことに安心し、最期は安らかに息を引き取りました。
●北見涼子
年齢:32歳(1986年生まれ)
登場作品:⑦,⑧
キャッチフレーズ:「体育会系おねーさん」
ジョブ:なし(強いて言うならギルドのお姉さんみたいな感じ?)
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:モデル事務所「ステラポリー」の専務。元モデル。
暁に「嫌いじゃない」と言わせた初めてのミュービュリの女の人ですね。では、簡単なプロフィールを……。
母は元モデルで引退後モデル事務所を立ち上げました。父親はいません。年が離れた妹の親代わりで、小さい頃から家事を頑張っていました。
十六歳頃から母のモデル事務所に所属。本人はあまり乗り気ではなかったのですが、ビジュアルだけじゃない元気ハツラツ系のキャラが欲しかった母に押し切られた形です。
二十歳頃、八歳年上のカメラマン、藤澤憲一に出会います。最初はもさっとした変なオジサンだな、と思っていたのですが、彼の撮った写真に一目惚れ。涼子の方からガンガン、アタックします。しかし憲一は「若い子の気まぐれだろう」と相手にしませんでした。それから九年の月日が流れ、涼子はモデルの世界に疲れ果て、また自分のキャラにも限界を感じていました。もともと事務所の社員でもあった彼女は、後輩のマネージャーや売り込みを兼ねていることも多かったため、引退を決意。「私はこっちの方が向いてる。ケンちゃん、私ね、普通の会社員になるから、ケンちゃんもモデルじゃない私をちゃんと見てほしいの」と宣言。とっくにKOされていた憲一はやっと涼子の告白を受け入れたのでした。
一年後、すべての契約を終えた涼子はモデル業を引退、憲一と結婚。……そして、暁と出会うことになる訳です。
●伽羅(北見清美)
年齢:25歳(1993年生まれ)
登場作品:⑧
キャッチフレーズ:「小悪魔系おねーさん」
ジョブ:なし(強いて言うなら、ふらりと現れて攻略のポイントを教えてくれる
謎のお姉さんって感じ?)
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:モデル事務所「ステラポリー」の主任。現役のモデル。涼子の妹。
計算してるんだかしてないんだかわからない、だけど自分の思い通りに周りを動かしていく、なかなか掴み所のないおねーさんです。何ていうか、元々「持ってる人」っていますよね。そういう感じです。
華があるのでモデルとしても大活躍ですが、事務所の社員としても優秀。きっちり真面目に業務をこなす姉に対し、一筋縄ではいかない場面でするりと現れては事務所の利益に繋げていく、そんな人です。
……そうして暁が闇に囚われている隙間にも入り込んだ訳ですね。そういう嗅覚がある人なんですよ。
私の脳内設定では、数年後にイギリスの有名ブランドの社長と結婚。彼女の活躍は世界規模に広がって行く訳です。(笑)
●藤澤憲一(北見憲一)
年齢:40歳(1978年生まれ)
登場作品:⑦
キャッチフレーズ:「能ある鷹は爪隠す」
ジョブ:なし(強いて言うなら行く先々で助言をくれる旅人って感じ?)
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:写真家。本当に気が向いたときにしか人物は撮らない。
涼子と苗字が違うのは、写真家としての名前だからです。婿養子なので、本名は北見憲一。
一見普通のオジサンですが、人のオーラを感じ取れる能力があります。簡単な例で言うと、町で歩いている男女がカップルか兄弟か友達かなどを直感的に判断できる人です。気が向いた時しか人物を撮らないのも、この「察しが良すぎる」ことが仇となり、うまくいかないことが多いからです。
涼子のことは、その生命力の強さから最初から気に入っていたのですが、「こんなオッサンに本気の訳がないだろう」とタカをくくっていました(ある意味、涼子を侮っていたとも言える)。
暁に初めて会ったとき「不思議なオーラを持った子だなぁ」と思い、どうしても気になって珍しく自分から声をかけました。朝日が現れたときは「こんな人がいるのか」と内心ひっくり返りそうになるほど驚いたらしい……。
ですので、暁を事務所に入れることについて、実は涼子よりも積極的だった、という裏事情があります。
●谷崎美希(ミキちゃん)
年齢:31歳(1987年生まれ)
登場作品:①
キャッチフレーズ:なし
ジョブ:なし
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:朝日の高校時代のクラスメイト。
「想い紡ぐ旅人」に出てきた、朝日とユウのクラスメイト。お父さんが谷崎物産の社長さんで、叔母さん(春山さん)がその系列の貸衣装屋の店長をしています。
夜斗が術をかけた直後、ユウに話しかけられていた子ですね。この後、朝日は結局高校には戻らなかったのでそのまま疎遠になってしまいました。多分、今頃はもう結婚して家庭に入っているのではないかと思いますね。
●佐藤さん
年齢:50代後半ぐらい
登場作品:①
キャッチフレーズ:なし
ジョブ:なし
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:海陽学園女子寮の寮母
「想い紡ぐ旅人」に出てきた、朝日とユウが住んでいた寮の寮母さんです。当時は40代前半ですね。フェルポッドに入っていたヤジュ様の術にかかり、その後夜斗の幻惑にかかり……。
世話好きの気のいい人で、朝日とユウもかなりお世話になりました。今も海陽学園で寮母をやっているはずです。……もうすぐ定年かな?
●リュウノスケ
享年:52歳
登場作品:④(旅の記録)
キャッチフレーズ:なし
ジョブ:なし
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:九代目ヒコヤイノミコト
先代のヒコヤで、ジャスラに現れたのは三十歳のとき。想定では、1500年代後半の戦国時代の人です。旅を終えた後は勾玉を奉納し、ミュービュリに帰還。戦乱の世を生き抜き、穏やかにその生涯を終えました。
崖下の娘とのいきさつは何も覚えていません(術にかかった状態だったから)。案内係が「後で様子を見に行こう」と言いつつ記録が残っていないのは、その案内係がその後病にかかり、ラティブまで旅に行けなくなったからです。(案内係はデーフィの人なので)
●斉藤さん
年齢:33歳(1985年生まれ)
登場作品:⑦
キャッチフレーズ:なし
ジョブ:なし
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:朝日の会社の先輩。
「まくあいのこと。」に出てきた、朝日の会社の五年先輩。朝日には1浪&修士課程2年の寄り道があり、一般の院卒よりも3年遅れて社会に出たので、実際には二つ年上の先輩です。
ノリもいいし賢い人ですが、あまり押しは強くありません。朝日のことは女性として好きだったのですが、全く見込みがないこともわかっていたので、アプローチすることはありませんでした。
んーと、あの芸人さんの雰囲気をイメージしてもらうのが一番いいと思います(髪はあります)。そこから、この名字になったので。
●武田さん
年齢:24歳(1994年生まれ)
登場作品:⑦
キャッチフレーズ:なし
ジョブ:なし
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:朝日の会社の後輩。
「まくあいのこと。」に出てきた、朝日の会社の後輩。今年入社したばかりですが、実はかなり賢い女の子、という設定です。斉藤さんの朝日への気持ちにも気づいています。ふんわり口調とは裏腹に、なかなかしたたかな女の子。
スター○○○○○3に「ファリン」という女の子がいたのですが、その彼女のキャラが好きだったので、ここに持ってきました。
●リョウ
年齢:16歳(2002年生まれ)
登場作品:⑧
キャッチフレーズ:なし
ジョブ:なし
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:暁のモデル仲間。
暁より一つ上のモデル仲間で、高校一年生。暁より一カ月早くステラポリーに入りました。最初のレッスンなどで顔を合わせることも多く、友達になりました。
憲一さんと同じ「察する」ことができる人で、暁としても居心地がいいようです。暁のミュービュリでの唯一の親友になる予定の人です。
●アッコ
年齢:18歳(2000年生まれ)
登場作品:⑧
キャッチフレーズ:なし
ジョブ:なし
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:モデル仲間で、リョウの彼女。
モデル歴8年のベテランで、露出も多く、仲間内ではちょっとヌシのようになっている女の子です。しかしそれは怖い人、という意味ではなく頼りがいのある人だから。
モデル活動し始めのリョウを好きになり、サクッと持っていったらしい……。
●エミ
年齢:18歳(2000年生まれ)
登場作品:⑧
キャッチフレーズ:なし
ジョブ:なし
FP:なし
習得技能:なし
固有技能:なし
特記事項:モデル仲間で、アッコの友達。
モデル歴2年の女の子で、暁に片想いしていました。今回かなり適当にあしらわれたので、多分このまま諦めたものと思われます。エンディングに現れたユナという女の子とは違ってかなり真剣だったし、適当に遊ぶタイプの子ではなかったので……。
閲覧いただき、ありがとうございます。