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穢れゆく海

やぁ、とまにちは。

どうも喉が痛い極紅茄子こととまとです。

思うんです。ポイ捨て多いって。

先日、生徒会役員としてクリーン活動に参加しました。

驚きの事に、袋ごとコンビニ弁当が捨ててあるのです。

そして、タバコは数え切れないほど...

バレなきゃいい、とか、みんなやってるし怒られないから、とか、子供の見本となるべき大人達がポイ捨てをして良いのでしょうか。

それは違う...よね?

青い蒼い壮大な海。

ここでは毎日のように、魚達が楽しそうに舞っていた。

今日も海はお祭り騒ぎ。

しかし、海面辺りからあるものが降ってきたのだ。

何だろうか、それが通った後の水はみるみる穢れていった。

「...村長様」

「ああ、緊急事態じゃ...!」

海の魚達は透き通った水でないと、すぐに死んでしまう。

謎の物質が広げた穢れは、いつの間にやら村全体へ及び、村の魚達は壊滅へと向かっていくようだった...

この村の外れにある城、竜宮城。

そこの城主は、この不祥事の原因に察しがついているようだった。

海面から降ってきた物質、それは上の世界、つまり地上に存在する生き物、「人間」が、食事や生活用品の中で不要になったもの、通称"ゴミ"だった。

その中には四足の付いた木製の物や、何かの果実の皮のような物まで様々あった。

このゴミがこれ以上降り積もるのを防ぐのは、既にほぼ不可能だった。

ただし、方法が無い訳では無い。ただ、その方法が今より良くなるか、また悪化するかは、誰にも予知はできない。所謂運だ。

まぁ、これ以外に残された方法は無い。

その方法とは...交渉である。

私にはそれ以外にも方法はあるような気もするが、村長や長老は口を揃えていう。「そろそろ人間達と交渉せねば...」

"交渉"だけでは分かりづらいので説明すると、

甲羅に七色の宝玉が散りばめられた亀を使者に送る。

人間は綺麗なものに目がない。誰かしら亀に興味を持ち、飛びつくはずである。

その人間を、竜宮城へ連れてきて、たくさんのご馳走や踊りで歓迎する。

人間は飽きやすい生き物らしい。一週間も経てば家に帰りたくなるはずだ。

そこで、この人間に玉手箱を渡す。その玉手箱には映写の機能がついているらしい。それで、海の中を映すのだ。

人間たちは自ずと気づくと言う。自分たちが、海を穢したと。

そして、人間たちはゴミを投げ捨てることをやめる...らしい。

これを交渉というだろうか?

まぁ、それで海が元通りに戻るなら村長の意見を尊重しよう。

ついに交渉作戦の決行日が訪れた。

魚口が減り、静かになった海では、亀が泳ぐ音がしっかりと聞こえた。

そして、私たちは緊張した表情で、亀に乗ってやってくる人間を待っていた。


2時間ほど経過し、人間の影のようなものが近づいてきた。

七色の甲羅を持った亀に乗っている!

ついに来たのだ。この海の救世主となるであろう人間が...!

その人間は「浦島 太郎」と名乗った。長い間海の中をさまよっていたので、ここを極楽浄土かと問う。

村長は私に、正直に言った方が良いだろう、と言ったので、ここは竜宮城だ、と正直に答えた。

浦島は、ご馳走を、本当に食べていいのか、と遠慮しながらも、嬉しそうに食べた。魚の舞に、喜んで見入った。

しかし、一週間が経ち...

浦島は、何を見ても、何を食べても、全く喜ばなくなった。

そして、毎時言った。「帰りたい」と。

よし、見事に作戦通りだ。

お土産に、と玉手箱を渡して、連れてくるのにも使った亀に乗せ、海面へと送った。

にしても、なぜ私たちが海の穢れから生き残ったのか。それは、一種の催眠だ。『この穢れは魚の体に影響を及ぼさない』という催眠をかけ、体に耐性を付ける。まぁ、三週間ぐらいで効果が切れるが。


浦島は大変な欲望と興味で、玉手箱を開けた。

すると、ホログラムの映像が流れ出した。

綺麗な海の映像だったので、これは珍しい、と皆に見せに行った。

しかし皆が見る頃には、穢い海の映像になっていた。

「なんだこれは、どこが綺麗な海なんだ!」

村民の怒りの声が浦島に飛びかかる。

浦島は「こんな物!!」と叫び、海へと投げようとしたが、次の瞬間...!

「その箱を捨ててはならぬ!!」

どこからか、仙人のような声が聞こえてきた。

「その箱を捨ててはならぬ、それは海の生き物達の悲痛な叫びを人間達へ伝えるための代物である。」

仙人はこの箱の招待を知っていた。村民や浦島は、その映像を最後まで見た。

すると、魚達の言葉が人間の言葉として頭に入ってきた。

「要らなくなった物を海に捨てるのはやめて、海が穢れ、魚が絶滅してしまう!」



それから幾らか年は過ぎ

"地球温暖化現象"が問題視されるようになった。

しかし長老...浦島による訴えで、人間は海にゴミを捨てるのをやめ、みるみる元の蒼い壮大な海へと戻っていくのだった。

頑張ってハッピーエンドにしました。

これでもがんばったんです。結構。

頑張ってもこれじゃあまだダメ作家ね。修行修行。

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