万能の願望器『SEIHAI君』
ふっ……お前達、久しぶりだな。私だ!!
はいごめんなさい嘘ですなんでもないです。ってことで3ヶ月くらいぶりですね。いやー、あれじゃないですか。新学期っていろいろと忙しいじゃないですか。そして作者は何を血迷ったか忙しいことで有名な吹奏楽部に入部したじゃないですか。この後も部活で学校行くじゃないですか。そしてこないだこの作品の一周年だったじゃないですか。そんなわけで宿題がやまほどある中頑張って更新しました。一周年記念、というわけで、リアルが基地害なくらい落ち着いてないですが更新ペースは前みたいに月一くらいに戻したいと思います。近々新作書きます。何故って?書きたくなったから。では本編どぞー。の前に。たぶん内容忘れてるから一話から見直したらいいかと。
俺は記憶力が悪い。とてつもなく。それの対策として、という訳ではないが、スキルの乱用により、俺が見たこと聴いたこと全てを動画として撮れるようにした。それが俺のスキルのひとつ。
『脳内スマホ』だ。
そう。
『脳内スマホ』だ。
大事なことなので二回いいました。大事なことなんでね。え?大事なことなら言いました言いましたって二回言わなくていいのかって?いいんだよそんなこと。のんなに大事じゃないんだから。
脳内スマホ。みいやんことプリズンキャットの固有スキルである『固定』をふんだんに使用したスキル。てかみいやん強すぎ。この固定のスキルなんだけど、まじでチート。抽象的なものから具象敵なものまで、いろいろと固定できる。例えば、脳内のイメージ。皆さんご存知カンバラ君は、集中することと記憶すること、騒がしい女子、茄子が苦手だ。あと、目が悪くて頭も悪い。一人称があやふやになってきててキャラも薄く、厨2的な発言を神様の前で堂々と言い放った。って違う。こんな死にたくなるような事を思い出したかったわけじゃない。
そう。俺は集中と記憶が苦手だ。なので、忘れても思い出せるようにした。え?そこは忘れないようにするところじゃないのかって?ほら、なんかあったじゃん。青い狸のアニメのオープニングに、「ふんふんふんふんなったらー、忘れふんふんふふーん、そんなときにはー、おもいだしてみよー」って。かなりうろ覚えだが、見たのは200日以上前だし、ただでさえ記憶力があれなので仕方ないね。
ちなみにスマホとかいうわりに誰とも連絡をとることができないでいる。念話とかいうスキル、なかなかゲットできないんだよね。
できるのはせいぜい録音(常時)、録画(常時)、その他になんかあったけど忘れたので割愛…あ、そう。もちろん録画とか録音した奴を脳内で再生できる。録音だけして見れないとかとんだポンコツだしね。俺かよ。
で、なんで
『Mになる』
『Sになる』
こうなったかが分からなくなったから、今改めて脳内再生してたって訳だ。
ってことで再生!
・・・・・・・・・・・・・・・
「お兄ちゃん、さっきから何してるの?」
え?いや、見ればわかるだろ?
「言えないことなの?」
「え?あ、いや、見ればわかるだろ?」
ていうかオレナニモシテナイ。されてるだけだぞ。
今の状況を説明すると、サキュバスの方々にくっつかれてて、身動きがとれないって状況かな。
エロ同人みたいな展開とかじゃなく、ただくっつかれてるだけ。男性のアソコに興味があって、おさわりからのエロ展開…なんてのはただの夢だ。現実見ようぜ(ブーメラン)。そもそも異世界に転移する時点で(ry。
以下略って言葉、すっごい便利だよね。小学校の卒業式とかでも
、校長先生が一人目の人と最後の人以外全部「以下同文です」で終わらせてた気がするし。やっぱり俺ってこんなどうでもいいことしか覚えられないのか。人生詰んだな。
いやいや、そのためのスキルだ。そしてそのスキルを使う場面こそが今!
「見るかぎり、お兄ちゃんが鼻の下を伸ばしてるようにしか「写真のフラッシュ!」っっ!」
実際意味はそれといってないんだけど作ってみた技、写真のフラッシュ。ほとんど使うことのない攻撃態勢・光のスキレベをあげるためにだけ作ったので、使い道が今みたいに誰かから逃亡するときにしか役に立たない53技と化した。53も無いけど。
よし、今のうちに逃げよう…じゃない。
「逃ーげるんだよー。スモオォォキィィィイィイ」
「あ、こらまてこのクソ兄貴!」
「そんなこと言っていいのか?カレンに言い付けるぞー?」
「ごめんなさい嘘ですすいませんでした!っていうか私いつも兄貴って呼んでないから冗談だってわかるよね!?っていうかお兄ちゃん足早過ぎ!前は小学生にも全力疾走して負けてたのに!」
………断じてそんな記録はない。いや、小学生とかけっこで負けたのは……そう、わざとだ。俺は大人気ないやつらとは違うからな。うっわやべえ。カンバラ君優しすぎ。なんでこれでモテないんだ。
ってことで今回は大人気なく全力疾走。
・・・・・・・・・・・・・・・
「知ってた」
そりゃあはじめてきた場所でマップ系スキルも使わず適当に走ってたら迷うよね。所々から喘ぐような声がほそぼそと聞こえてきてホラー性もましてきててなんか怖いし、早く戻ろうかな。
『気をつけて!敵よ!』
!?
なんでこんなところに?俺のスキルでは攻撃的な気配出してるやつとか見つからないけど。……あ、もしかしてこの角の先にいるっぽい人のこと?たぶん大丈夫だろ。
『いや、違くて。なんか嫌な予感が……』
突撃いいぃぃぃいいいい!!
『馬鹿あああああああ』
家っぽいやつの角にいるっぽいサキュバスの人。気配から察するに、待ち伏せをしてるようだ。
そしてカレンの忠告を無視して俺は………
・・・・・・・・・・・・・・・
『思いだした?』
あーなる。こゆことね。
『なんでこんな数分前の出来事を忘れるかな……』
戦いに集中してた故。宝箱とかそこらへんに落ちてて戦えば戦うほど戦いにくくなるじゃんか。
『ってことでVTRスタート!』
やめて!それ脳内スマホのタスク1つ分使うから処理が重くなって戦いにくくなるんだって!
『いいじゃない別に。そのすごい力秘めた珠の鞭細剣形状振るってるだけなんだから。それに、私の話をちゃんと聞かなかった罰よ』
たしかに鞭細剣振るってるだけの簡単なお仕事だ。飛びかかってくるでっかい蟻のお腹を切り裂いたときにでる血飛沫や、ゴリラにクジラを足して二で割って、そこになんかカッコイイ翼をくっつけたみたいなビジュアルの大怪獣を真っ二つにして、宝箱化するまでのタイムラグに見えるグロい内臓とかを無視すれば、実に簡単なお仕事だ。無視すればね。ってことで脳内再生もうやめて。
・・・・・・・・・・・・・・・
「キャー、遅刻遅刻ううぅぅぅぅうう!!!!」
突然の事過ぎて俺は回避できなかった。様々なゲームで鍛え上げられた変態みたいな反射神経を持つ俺でも、だ。まあ俺視力が絶望的なまでに悪いからな。肉眼でミジンコが見えないレベル。視力悪すg
ズドオオォォオォオォオォオオオン…………
………うるさいし痛い。
「あの……なんか用すか」
ぶっきらぼうなかんじで聞いてみた。
「いっててー。ゴメンゴメン。私、今日からこの辺の学校に転校することになったんだけど、迷ってて急いでてさ。…ん?それ、もしかしてうちの制服じゃない?ねえ君、よかったら学校まで案内してくれないかな?」
………ナニイッテンダコノヒト。あれか?ラブコメのテンプレか?話し噛み合ってないぞこの人。っていうかこっちの世界の人なのになんでこんな事知ってるんだろう。頭おかし『親方!空からスキルが!ってことでパッシブスキル:魅惑の香り アクティブスキル:狂化状態強化 憑依を手にいれたぜ!よかったな!これでお前さんも一人前だ!ガッハッハ。ミクさんがログアウトしました』い…の…か…………頭おかしいな。
魅惑の香り、どんなスキルなんだ。って、え?パッシブ?
「あ、なんかいい香りが…スンスン、転校生君、君の匂いだな!この食べちゃいたくなるほどのいい匂いの元は!」
「いや、その設定まだ続けるのな。っていうか転校生って私………じゃない。俺じゃなくて、そっちじゃなかった?」
一人称うううううう。男子で一人称私とかどこのアーチャーだ。
「うへへ……食べちゃいたい」
あ、この人、っていうかサキュバスさん、スキルから分かる通り、頭おかしい系のお方だわ。逃げよう。
「スモーキー再びイイィィィ」
上に馬乗りになってるサキュバスさんを退かして俺は逃げた。
・・・・・・・・・・・・・・・
そしてサキュバス達に追われたから道を塞いで、おまけを引き連れつつ別の階層にきたらこうなった、という訳だ。どうやら俺が今回コピーしたスキルは、魔物や周囲の生物を本能的に引き寄せてしまう類のものらしい。精神力が高いやつには効果が無いっぽいけど。魅惑の香り。なんていらないスキルなんだ。あのサキュバスの人はどうやってたんだ。狂化強化か憑依、どっちかのスキルで抑えてたのか?それとも潜在的に持ってたスキルで、スキルが発動してなかった?わかんねええええ。超解析しとくべきだったか。いやでも唐突に鑑定系スキル使うのは失礼な行動らしいしな。
うーん、どうしようか。
『Mになる』
『Sになる』
……この選択肢。
今回の魅惑の香りのスキルをゲットして、俺は気づいた。この解き放たれし魂の保持者に含まれてるスキル、『SMプレイへの導き』。無差別過ぎてうんこの残り香みたいなゴミスキルまでコピーするんだよね。
そこで私は考えた。このスキルをなんとかして規制できないものか、と。そしてミクがこの選択肢を出してきた、という訳だ。
「危ない!ちょ、か、カケールさん?もうちょっと離していただけないでしょうか?紙一重とか当たる側からしたらかなり怖いので」
俺についてきたおまけこと、サキュバス達の母親さん。
俺の魅惑の香りではなく、俺についてくるサキュバス達を止めようとついてきた人だ。てかっさきから人って言ってるけどサキュバスは一応モンスター扱い。
「わかった、善処するよ。ところで、おばs………お姉さん、名前聞いてなかったよね。なんて呼べばいいかな?」
「それ今話すことじゃないよね!?この数のモンスター捌ききるのはこのダンジョンのサキュバス達の長である私、キュースでも無理があるからね!?」
「なるほど、キュースさんね。いい名前だ(イケボを意識して言う)。そんじゃキュースさん。ちょっと伏せてて」
「へ?え、いてっ!」
サキュバス達の長兼母兼キャラ崩壊枠のキュースさんの足元を土術で力任せに空けてキュースさんを穴に落とした。穴の入口を即座に狭めて準備完了。
「パープルスパーク!!」
俺が魔法名を唱えたことで魔法発動。名前通り紫電が周囲を駆け巡りモンスター達を残滅していく。
パープルスパークは雷魔法。俺がさっきからモンスター達を殺しまくってるせいで…殺しまくってるおかげでゲットした属性魔法だ。ホーディンさん曰く『応用の効かないゴミ魔法』らしい。たしかにそうかもしれない。パープルスパークは麻痺させるための魔法。それで殺しちゃってるんだからいろいろとおかしい。あれ、でも心臓麻痺して死んだって展開もあるよな。わからなくて困るなこれ。
唐突だが、魔法は万能ではない。魔法は設定した範囲での『技』としてしか使うことのできないものだ。例えば…例えばなんだろう。今のパープルスパーク。麻痺させることを目的とした魔法。範囲を狭めれば狭めるほどその『技』の効果は増す。パープルスパークは麻痺と周囲の生物への感電、持続力と射程の4つを主とした魔法なのでかなり強力な魔法となっている。範囲を決めるカテゴリーにも相性などがあるのでそれによっても威力がかわったりもするけど。今は倒したモンスター達からでた宝箱からアイテム回収する作業に入るのに思考を割くので割愛。
「なんかすごい音きこえたけど……終わった?」
ごめんキュースさん。おもいっきり忘れてたよ。
・・・・・・・・・・・・・・・
とりあえずキュースさんを穴からだしてアイテムの回収を手伝ってもらう。あー、この回収作業本当だるい。いつモンスターが寄ってくるかもわからない状況で他のことに手をつけるのはかなり危険だ。しかも今の俺は謎のスキルのせいでいい匂いがするときた。危険極まりない。いくらステータスが高くても状態異常になったり拘束されて袋だたきにされれば死ぬからな。
まあステータス以外にもスキルもいっぱいあって、いつモンスターが寄ってくるかもわかる俺なら完璧安全だけど。
暇だな。魔法についてのいい例でも考えとこう。
風魔法についてのいい例。
あー、この時期はやっぱり暑いなー。クーラーとかつけたら電気代もかかるしなー。プール行くにはちょっと、ね。そんなこと思ったことが皆さん、ありますよね?そこでこれ!『風魔法の魔導具』!従来の扇風機とは違って風の強弱は自由自在!突風であの娘のスカートをめくったり!突風で上司のカツラを飛ばしたり!学校や会社を謎の竜巻で吹き飛ばせ!なんなら真空の刃を用いてスカートをめくる、なんて遠回しにしなくても服自体を切り裂いて真っ裸に、なんてこともできます。まさに万能の願望器。『SEIHAI君』!皆さんも是非お買い上げください!今なら卓上洗剤がうん個ついてくる!お電話番号は0721ー114ー514まで!お値段なんとお手頃価格の191980円!この機会に是非お買い求めください!
こんなのは無理だ。まず魔導具に込めれるのは技だけだ。竜巻も決めた範囲以上に被害がでるので使いづらく、真空の刃で服だけ切り刻むなんて無理な話しだ。
この話しを要約するとだ。上手い例えが見つからない。
他の3作も頑張って書きます。3ヶ月たったのに5000文字しか書けてない作品を許してつかあさい