これが運命の出会いらしい
どうも、黒服です。
長い間、放置してすみませんでした。
この度、受験も終わった為執筆を再開させてもらいます。
「んーうまいでふ」
僕の目の前には口に大きな肉まんを次々と押し込む少女がいた。
…どうしてこうなった。
******
時は遡ること15分。
「えーと…あなたが宇佐見さん…ですか?」
「えっ…は、はい」
(何だ?この不法侵入女は…しかも僕を知ってる?)
今、自分がおかれている状況に全くついていけないまま曖昧な返事をする。
「よかったー!!私は女神。あなたに用があるの」
…は?
女神?あぁ何だ、ただの厨二病患者か。
多分、妄想が現実になってるとか思っちゃってるタイプだな。
「お嬢さん?神様ごっこもいいけど不法侵入はダメだよ」
「んなっ!!」
僕が紳士的に極めて優しく注意すると自称女神は顔を赤らめて俯いてしまう。
「どうしt…ごはっ!?」
俯いてしまった少女に顔を近づけると頭突きが飛んできた。
(不法侵入の上に暴力かよ…)
「私は厨二病患者なんかじゃない!!立派な女神だ!!私はすごいんだからな!!」グー
(面倒臭い…)
「あっ!!お前今、面倒臭いって思っただろ!!わかるんだからなー」グー
(まぁこんな状況、誰でも面倒臭いわな)
「ほぅ…なら君はお腹が空いているね」
仕返しとばかりに言ってみる。
「っ!?な、なぜそれを!?」グー
「…だって、さっきからお腹の音がうるさいんだもの」
「…///」
何だか、かわいそうになってきたな…。
「肉まん…食べるか?」
「コクッ///」
そんなこんなで冒頭に戻る。
******
「それで女神様は何の用なんですかー?」
さっきから肉まんを食べることに必死な少女に話し掛けてみる。
「!?信じてくれたの?!」
「いや、まさか」
落ち込む少女。
…楽しいな。
「はぁ…まぁいいや。簡単に言うとね、今回私は君に忠告しに来たの」
「はぁ?忠告?」
急に何言い出すんだこいつ…。
「だからね、君には刺した人に‘それなりの能力’を与える剣が眠ってるの」
…厨二だなぁ
「はぁ…剣ねー?そんなの、どこにあるって言うんだい?」
(この質問は意地悪だったかな)
「ほら、ここにあるじゃない」
「えっ?」
少女は僕の心臓の辺りを指差している。
「いや、何もないじゃないか」
嘲笑うように言う。
「ううん…ほらここに」
そう言われ、もう一度見てみる。
…あった。
そう、正に大剣がそこにはあったのだ。
「なんだ…これ」
「だから言ったでしょ。」
「これで…女神だって信じてもらえたかな?」
そう言い‘女神’は微笑んだ。
******
今、僕は女神に剣について教わっている。
さすがに、この剣を見せられたら女神だとは信じぬ訳にはいかない。
「だからね…この剣は刺した人に何となく役立つ程度の能力を与えるの。どんな能力かは人によって変わるし努力によって伸びもするんだ」
「ふーん…刺した時に痛みはあるのか?」
「痛みはないよ。それに重さもない」
確かに光の塊が大剣を形作ってる感じで重さとかは無さそうだな。
「でも、なんでこんな剣が僕に?」
これは一番気になっていたことだ。
僕はただの普通の高校生だ。
なのに何故そんなものが僕の中にあるんだ?
「それは私にも分からない。でも君が選ばれたのには意味があるんだと思う」
「そっ…か」
女神にも分からないか…。
「じゃあ僕が、この剣でしなければいけないことは何かあるの?」
「うん…それが問題なんだ。君には地球で仲間を集めて能力世界という世界で起こる戦争を止めて欲しいんだ」
「…なんで?」
戦争を止めて欲しい。これは分かる。
能力世界とやらも今はスルーする。
問題はこれを神が頼んできたということだ。
人間が侵すことに神が干渉するというのは何か違う気がする。
「…うん。君が言いたいことはわかるよ。でも神だって人間に死なれすぎると色々と問題が起きてね。戦争は人が沢山死んでしまうから神にとっても好ましくないんだ」
ん~よくわからんな。
「世界とか言われちゃってもな…」
正直、知らない世界を命をかけて救えとか言われてもね…知るかって感じだな。
でもスルーも罪悪感あるしなー。
「ま、そこら辺は仲間が出来たら考えるよ」
「ん…ありがと」ニコッ
…やっぱり美少女の笑顔は最高だね。
そんな感じで宇佐見 明人の物語は始まるるのだった。
読んで下さりありがとうございます。
能力世界とか書きましたが基本的にはシリアスなんてありません。
感想など頂けると嬉しいです。
ではでは。